34年ぶりに日経平均株価が史上最高値を更新しました。

34年前に史上最高値を記録した1989年12月末のことを思い出すと、当時は「来年は5万円だ!」と威勢のいい話が広がっていました。

ところが翌年、大発会の日から株価は下落を始め、同時にバブル経済も崩壊していきました。

以降、日本経済は不良債権問題に悩まされ、デフレに陥って、株価も低迷を続けてきました。

それから34年を経て、ようやくバブル期水準にまで戻りました。

この間、ニューヨークのダウ平均は2,700ドル台から38,000ドル台へと14倍以上も値上がりしています。

それに比べれば両手を上げて喜ぶような話ではありません。

この日米の株価の差に「失われた30年」と呼ばれる、この間、低迷を続けてきた日本経済の姿が象徴されています。

最高値更新に浮かれることなく、今後、さらに株価が継続的に上昇していくためには、デフレ脱却だけでなく、日本経済はいくつもの長年の課題を克服することが必要です。