現在の衆議院の選挙制度は、「政治とカネ」や派閥の問題を解消する決め手として、およそ30年前に導入されました。

ところが今、再び派閥と「政治とカネ」の問題が再燃し、「いったいあの選挙制度改革は何だったのか」という声が出ています。

つい先日、今年の2月から16回にわたって現行選挙制度の検証と評価、そして望ましい選挙制度のあり方などについて協議を重ねた衆議院選挙制度協議会の報告書がまとまりましたが、党を代表して私も参加したこの協議会の協議の中でも、今回の裏金問題は話題となり、残された課題のひとつとして「政治とカネ」の問題が報告書に記されました。

来年は衆議院に選挙制度見直しについて議論する正式の機関が設置される予定ですが、そこで「政治とカネ」の問題も議論されることになると思います。

ただ今回の裏金問題は、現行選挙制度とそれほど関係しているとは思われないので、あまりそこで議論するのもいかがなものでしょうか。

むしろ、いつの間にか「選挙制度を変えれば『政治とカネ』や派閥の問題は解消する」と考えた30年前の議論の反省に立ち、今回は選挙制度見直しの議論とは切り離し、政党の問題として議論すべきだと思います。

来年の通常国会は「政治改革」に大きな焦点があたります。

私が本部長を務める党の政治改革・行政改革推進本部では、「令和の政治改革3本柱」として、「政党改革」「選挙制度改革」「国会改革」を掲げています。

各々、具体的な内容を他党に先駆けてまとめて、来年行われるであろう与野党での議論をリードしていきたいと思います。