国連総会が開催されていますが、ウクライナ戦争を巡る国際社会の足並みの乱れなど、国連の機能不全がますます露わになってきています。
国連(United Nations)は、文字通り訳せば「連合国」で、この名前に象徴されるように、第二次世界大戦の戦勝国の主要5カ国、すなわちアメリカ・イギリス・フランス・ソ連・中国を中心に設立されました。
だからこそこの5カ国は安全保障理事会の常任理事国かつ拒否権という特権を持っています。
当時はこの5カ国の世界における影響力は米ソ2カ国の超大国を中心に圧倒的でした。
しかしいまやその影響力は衰え、世界は「G0」や「無極化」とさえ言われる時代に入っています。
したがって現状の国連では機能しないのは当然なのです。
以前から国連改革の必要性が叫ばれてきましたが、遅々として進んでいません。
しかし今後もこうした状況が続くならば、そのうち「もう国連はいらない」という声が出てきてもおかしくありません。
そうならないためには安保理改革に留まらず、国連全体、それこそゼロベースで見直すことが必要ではないでしょうか。
国連創設の際には日本は敵国・敗戦国で関与できませんでした。
しかしいまはそうではありません。
抜本的な国連改革の実現に向けて、日本がそれをリードする存在となれるよう、国を挙げて取り組むべきだと思います。