ようやくコロナ禍が収束し、ふつうの生活が戻ってきましたが、世界にはまださまざまな感染症が存在し、それによって命を失う人たちがたくさんいます。

特に三大感染症と言われているのが、「エイズ・結核・マラリア」です。

この三つの感染症の撲滅をめざして2002年に設立されたのがグローバルファンドです。

このファンドの設立は、2000年の沖縄サミットの際、日本が感染症対策を主要課題として取り上げたことがきっかけとなってに設立されたこともあり、日本は当初から深く関わり、主要なドナーとなっています。

このグローバルファンドの活動をフォローし、支援するためのグローバルファンド日本委員会が設置され、その下に議員タスクフォースが置かれて、私は自民党の逢沢一郎議員と共に共同議長を務めています。

そして定期的に実際にグローバルファンドの資金を使って活動が行われている国の現場に赴き、政府や医療関係者、NPO、NGO、そして患者さんなどに会って話を聞いています。

コロナ禍でここ数年、こうした現地視察ができなかったのですが、今年からようやく再開し、私は一昨日の夜からベトナムのハノイに来ています。

2泊3日の短期滞在ですが、昨日は国立肺病院を訪れてベトナムの結核対策について、政府や病院関係者から話を聞くとともに患者さんの話も聞き、またエイズ対策を行なっている国連機関のUNAIDSとの意見交換を行い、JICAベトナム事務所の皆さんとも意見交換を行いました。

今日はNGOの人たちとの意見交換や保健大臣との会談、患者支援のためのコミュニティー組織への訪問を行います。

いま日本では「エイズ・結核・マラリア」に対する関心は高くはありませんが、エイズの新規感染者はいまもかなり存在しますし、結核感染も少しづつ増えています。

またこれだけ海外との関係が深まっているので、ウイルスはいつでも海外から持ち込まれます。

特にベトナムはいまは在留外国人の中で最大の人口を占めており、ベトナムでのこうした感染症は他人事ではないのです。

ぜひ皆さんもこうした感染症について、もっと関心を持ってもらいたいと思います。