明日9月1日は「防災の日」。

9月1日が防災の日となるきっかけとなったのが関東大震災です。

その関東大震災から明日でちょうど100年。

100年前の関東大震災の際には地震や津波、火災などによって10万人以上の方が亡くなり、首都東京は壊滅。

あまりにも被害が大きかったために、その3年前まで3年にわたって世界的に大流行し、日本だけでも40万人余りの人が亡くなったスペイン風邪に関する人々の記憶が、より大きくてショッキングな悲劇となった大震災で上書きされ、それがために先に新型コロナウイルスが流行するまで人々から忘れ去れてしまったとも言われています。

それほどまでにダメージの大きかった関東大震災ですが、いままたいつ同じような規模の首都直下型地震が起きてもおかしくない状況にあります。

100年前とは違って現在は建物も頑丈になり、地震への備えも格段に進んではいますが、一方で首都圏への人口集中は当時とは比べ物にならないくらい進んでおり、また長周期振動で大きく揺れる高層建築物が林立しているなど、当時より脆弱と思われることがいくつもあります。

さらには地震がきっかけとなって円売りを仕掛けられ、円暴落という経済的ショックが同時に起きるリスクも否定できません。

地震だけでなく、こうした地震をきっかけに起こりうる他のさまざまなリスクに対する備えも必要です。

先日、開催された災害対策特別委員会の閉会中審査の際に、私は政府に対して、大地震が起きた際の経済的リスクへの備えを怠りなくするよう求めました。

関東大震災から100年を迎えるこの機会に、私たち一人ひとりもこうした大地震がいま起きた際に、自分の身に降りかかってくるリスクとしてはどのようなことがありうるかを考えてみてはいかがでしょうか。

必要な備えは、起きうる事態をきちんと想定することができて、初めて可能となります。