夏の高校野球で慶応高校が107年ぶりの優勝を飾りました。

実力的には仙台育英高校の方が上だったような気もしますが、「エンジョイ・ベースボール」をモットーとする慶応高校の選手たちは、異常とも言われた大声援の声にも後押しされて、本当に楽しんで野球をしている感じでしたが、一方、仙台育英高校の選手は連覇と慶応に対する大声援というプレッシャーにさらされて、硬くなっていたような気がしました。

この「野球を心から楽しんでいたかどうか」が勝敗の分かれ目となったのではないでしょうか。

孔子の言葉に「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」という有名な言葉がありますが、まさにこの言葉を体現したのが今回の慶応高校の優勝だったと思います。

ただこの「楽しむ」ことは、簡単そうに見えて実は非常に難しいことです。

なんの努力もなくして「楽しむ」境地には入れません。

孔子の言葉にあるように、まずは「知る」、そして「好む」ようになる、その先に初めて「楽しむ」境地に入ることができます。

私は仙台育英高校の選手たちも「楽しむ」境地に入ることのできるレベルにまでは至っていたと思います。

ただ昨日は「楽しむ」境地に入れなかったために敗れたのではないでしょうか。

「これを楽しむ」ことの大切さと「これを楽しむ」ことの難しさを感じた昨日の決勝戦でした。