まもなく77回目の終戦記念日を迎えます。

あらためて先の戦争で犠牲になられた方々に心から哀悼の意を表します。

今年は「第三次世界大戦の始まりではないか」とも言われるウクライナ戦争が戦われる中、また台湾海峡をめぐって緊張が高まる中での終戦記念日です。

いまや戦争体験のある人は本当に少なくなりました。

かつて外務大臣なども務めた元衆議院議員の中山太郎先生から「自分達のような戦争経験をした者が生きているうちは戦争になることはないと思うが、いなくなった後が心配だ」と語るのを聞いたことがあります。

中山太郎先生は戦争当時、医学部生で、そのために学徒動員を免れて生き残りましたが、多くの同級生が学徒動員で出兵し、命を落としたそうです。

自らそうした体験をしているからこそ、平和な日々が続くことのありがたさ、そしてそれを維持し続けることの難しさも良く理解していました。

私は中山太郎先生とは衆議院の憲法調査会の幹事で何年かご一緒させていただき、その間、戦争に関する話をいろいろとうかがうことができました。

いまにして思うと、それは戦争体験のない自分にとって大変貴重な財産になっています。

皆様もこの機会に、もし周りに戦争体験のある方がいらっしゃったら当時の話を聞いてみてはいかがでしょうか。

あの大変な時代を生き抜いてきた方々の話を聞き、その思いを私たちがしっかりと引き継いでいくことが、戦争で犠牲になられた方々に対するご供養となり、また平和を守ることにもつながると思います。