「長老」という言葉は、もともと経験豊かで、社会で尊敬され、指導的立場にある人を指す、いい意味の言葉です。

ところが最近は「長老」というと「長老支配」という形で使われる場合の「長老」、すなわち単に年長であるがゆえに権力を持つ人、といった悪いイメージを持つ人が増えてきているのではないでしょうか。

その一因には、女性蔑視発言を行なった森会長のような「長老」の存在があると思います。

同時に、後藤田正晴元副総理のような、かつては存在した本来の意味での「長老」が、すっかりいなくなってしまったこともあると思います。

もし後藤田副総理のような人が今いれば、今回の件もこんな大騒ぎになる前に、さっさとその人が森会長に引導を渡していたことでしょう。

ところが今はそういう人が見当たりません。

いないどころか、逆に慰留したりしていました。

これでは世の中の「長老」のイメージは悪くなる一方です。

先行きが不透明で、不安定な時代だからこそ、本当は真の「長老」がいて欲しいのですが・・・。