河野太郎大臣がワクチン担当大臣に任命されました。

これで新型コロナウイルス対策関連の大臣は田村厚生労働大臣に西村コロナ担当大臣に加えて3人目となります。

やらなければならないことは山ほどあるので、それを分担して担当するのはいいことのように思えますが、現在は危機対応です。

危機対応においては仕事はできるだけ分担して迅速に進むようにすることが大切ですが、一方で責任はできるだけ一人に一元化すべきです。

仕事だけでなく責任まで細かく分けてしまうと、事務的にはかえって面倒になり、現場はうまく回りません。

今回のワクチン接種事業は一大イベントであり、大変な人数が関わって、そこがうまく動く必要があります。

河野大臣はそれを担当する大臣とのことですが、本来、こうしたロジは政治家ではなく行政官である官僚が行うべき仕事です。

それを政治家が行うのは現場の混乱につながりかねません。

さらに司令塔が増えると各大臣の下で働く官僚、特に厚生労働省の官僚の仕事をかえって増やすことにもつながると思います。

彼らはこれまでも総理、官房長官、コロナ担当大臣、厚生労働大臣の意向を聞いたり、説明をして、物事を進めてきたのですが、それをしなければならない大臣が一人増えるのですから。

「船頭多くして船山に上る」と言います。

今回の任命がそういうことにならないか心配です。