コロナショックで大きく下落した日米などの株式市場が、今日の株価のように、ときに大きく値を下げたりもしますが、トレンドとしては回復基調にあります。

通常、株式市場は景気の先行きを示すバロメーターと言われますが、足元のさまざまな経済指標や私の耳に入ってくる現場の声、そして肌感覚からすると、とてもこの先、株価のように景気が急速に回復するとは思えません。

むしろ今後、もっと悪くなるのではないかと思います。

それなのになぜ株価が上昇するのでしょうか。

それは間違いなくコロナショックへの対応で、さらなる金融緩和が行われているからです。

すでにコロナ前から株式市場は金融相場の様相を呈していましたが、コロナ後、さらにそれがさらに加速して、いまや完全に「金融バブル相場」になっています。

値動きも激しく、サヤ抜きで利鞘を稼ごうとする投機家にとっては、これほどおいしい環境はありません。

逆に堅実な投資をしたいと思う投資家にとっては、こうしたボラティリティの高い市場は、危なくて仕方ありません。

健全な投資は株式をはじめ、もっと推進すべきです。

しかし現在のような金融バブル市場は、大火傷を負う人を生み出し、その結果、「もう株は嫌だ」と思う個人投資家が増えて、堅実な投資さえも減るという悪循環につながります。

これは「市場の自殺行為」に他なりません。