今年もまた日本人のノーベル賞受賞者が誕生しました。
リチウムイオン電池を開発した吉野彰さんが、見事ノーベル化学賞を受賞したのです。
大変喜ばしいのですが、ただ気になることがあります。
今回受賞の対象となった研究成果が発表されたのは1985年。
もう30年以上も前のことです。
実はこのところ日本人でノーベル賞を受賞した研究のほとんどが今回のようにバブル崩壊以前に行われたものなのです。
当時は研究環境もよく、だからこそ成功の確率は非常に低いけれども、成功すればノーベル賞につながるような画期的な成果をあげることのできる研究を若い研究者が行えたのです。
しかしこうした研究環境はいまやまったくありません。
科学者の多くがこのままだと将来日本からノーベル賞受賞者は生まれないのではないかと大変危惧しています。
こうした危惧は最近日本からノーベル賞受賞者が出るたびに、マスコミなどでも一時的に報道されたりするのですが、状況は一向に変わっていません。
なんとかしなければ・・・。