大阪桐蔭と金足農の対戦となった夏の甲子園。

私を始め多くの人が「平成最後の怪物」、吉田輝星投手を擁する金足農が東北勢初の優勝を勝ち取ることを期待しました。

しかし結果は打ち込まれて吉田投手は途中降板、深紅の大優勝旗が白河の関を越えることは今回もありませんでした。

でも金足農の大健闘、特に吉田選手のがんばりは私たちに大きな感動を与えてくれました。

心から感謝したいと思います。

ただ冷静に考えるとこの決勝戦の結果は最初から見えていたと言ってもいいのではないでしょうか。

全国から優秀な選手を集め、投手をはじめ厚い選手層を持ち、選手たちを支える環境もプロ並みの大阪桐蔭と日本の中でも人口減少と高齢化の進行が著しい秋田で地元の選手を集めた金足農とでは、両チームの力の差は歴然です。

その差はいくら吉田投手が「怪物」とはいえ、準決勝までの戦いの疲労が蓄積している上に、連投しなければならないような状況では、埋められるものではありません。

この差は“気合い”で埋められるようなものではないのです。

いまや高校野球でも学校間の格差が拡大しています。

そのため同じ強豪校間で優勝を争う傾向が強まっています。

これでは高校野球の面白さが半減してしまいます。

何らかの格差是正措置が必要になってきているのではないでしょうか。

私は格差是正策の一つとして、試合間隔をあけるようにしてはどうかと思います。

たとえば試合から試合までの間を3日間あけるようにする。

こうすれば一人しか投手がいなくても前の試合の疲れを取って、次の試合に臨めるようになります。

こうしたインターバルを作ることは選手の身体ことを考えても重要です。

今回の決勝戦も3日の休みがあったら結果は違ったのではないか、と思わずにはいられません。