政府から総裁再任の提示があった黒田日銀総裁。
黒田総裁は再任を望んでいたのでしょうか。
私は本当は辞めたかったのではないかと思っています。
というのも本来、短期決戦で目標達成するはずだった2%の物価目標達成時期はすでに6回も延期され、今は来年になっていますが、本当に実現できると思っている人はまず存在しません。
これまでのように目標時期が近づくたびに延期を今後も続ければ、さずがに責任を問われることになるでしょう。
またもし本当に2%の物価上昇が実現するような状況になれば、その時には金利もかなり上昇するはずですから、財政危機が顕在化するおそれが高く、これまた責任を問われることになります。
つまりいずれにせよ、これからの5年間の任期の間には黒田総裁はその責任を問われる可能性が高いのです。
そのことを一番よく分かっているのが黒田総裁自身ではないでしょうか。
にもかかわらず再任を引き受けた黒田総裁。
いつかその本心を聞いてみたいものです。