昨日、今日と経済連携調査会長として徳島、高知を訪問し、TPPに関する講演会や農業関係者、行政関係者などと意見交換を行いました。

生産者の皆さんの話をうかがうと、政府与党がいう“農政新時代”の内容が、いかに現場の生産者が置かれている現状を理解していないものかが、如実に分かりました。

“猫の目農政”という言葉に象徴されるように、以前から農業政策に対しては生産者の皆さんの不信感は大きいのですが、TPPの大筋合意を受けて打ち出された「農政新時代」については、その不信感がさらに高まっています。

ところが政府与党の人たちはTPPの大筋合意後、「我々はこんなに勝ち取ったんだ」と現場の生産者の不安や懸念とは裏腹に、上から目線で胸を張って生産者の皆さんに説明したようです。

これでは今後、いくら政府が「農政新時代」の旗を振っても現場の生産者の皆さんがそれに応えて動くとは思えません。

もっと生産者の立場に立って農政を考えなければ、農業だけでなく、地域社会も近い将来、
存亡の危機にさらされかねません。

現場の皆さんの切実な声を聞くと、こうした危機感を持たざるをえませんでした。