10月2日(土)。

国際生物多様性年記念 佐賀大会2010に参加しました。
場所は佐賀文化会館。

開演前のゲストとして、吉野ヶ里バンブーオーケストラの演奏がありました。
切り出した竹をうまく組み合わせた手作りの楽器のみでの演奏。
良い感じでほのぼの感が出ていてスバらしい演奏でした。ニコニコ
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次に記念講演その1
講師は石田秀輝先生。
題目は『ネイチャー・テクノロジーが創る粋なくらしとものつくり』
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キーワードは『エコ・ジレンマ』
どういったことかというと、日本人の環境に対する意識というものは世界一であることは間違いありません。
環境に優しい日本製のエコ製品の性能も抜群ですよね。

しかし、エネルギー消費量増大、環境劣化は着々と進んでいるわけです。

なぜ?

ひとつは、エコ製品が免罪符になっているのではないか?ということ。
「我が家のエアコンを省エネタイプに換えたから、もう一台エアコンを増やそう」
とか
「我が家の車をハイブリッド車に換えたから、乗る回数や距離が増えた」
といったことですね。
皆さんにも、思い当たる節がありませんか?( ̄ー ̄;

もうひとつ。
「人間らしく暮らすためには豊かさが必要」という思いで豊かさを求めていた人々が、いつのころからか「豊かでなければ人間らしく暮らせない」という強迫観念のようなものに取り憑かれてしまっているのではないか?ということ。
確かに、これも思い当たる節がありますね~。(・_・;)

つまり、エコだなんだと論じている根っこの部分では、人は生活水準を上げる方向でしか思考していない(これをフォアキャストと言うそうです)ということなんだと思います。

ちなみに、全世界の人々が日本人と同じ生活をすると地球が2.3個、アメリカ人と同じ生活をすると地球が4.5個必要になるらしいです。(補足ですが、アメリカ人と比べて日本人の生活水準が低いというわけではなく、日本人のほうが環境に優しい生活をしているということです。)

なんだか、考えさせられますね。

あと、この講演を聞いていて思い出した話がありましたので紹介させて頂きます。

ベルリンの壁が壊れ、ドイツが統一されたときのエピソードなんですが、西ドイツ側に来られた東ドイツの方が統一前の昔を思って嘆かれたことがあったそうです。

「東ドイツの時代は20人に一台くらいしかラジオが無かった、そして西ドイツに来て一人一台ずつラジオを持った生活になった。」と。

普通だったら、「豊かになって良かったですね!(^-^)」ということになるんですが、次に続くセリフに考えさせられました・・・。

「昔は良かった。20人で1台のラジオを聞きながら、みんなでワイワイ会話が出来たから。」と。

幸せの形って、物に囲まれた豊かさだけでは無いってことですね。クローバー

記念講演その2
講師は鍋島直晶氏(第十五代鍋島家当主)
題目は『琵琶鱒との出会い』
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開口一番、「当主というのは、肩書きでも職業でもありませんので・・・」とのこと。にひひ
ただ、幕末の名君直正公(第十代鍋島家当主)の面影をあごのラインあたりに感じました(^-^)。

という、前振りはさておき・・・

鍋島氏は、あるとき都会で生活していて、ふと自分が弱々しい暮らしをしていることに気付いたそうです。
停電すれば、灯油があってもお湯が沸かせない、ガスが来てても暖房が使えない・・・。
全てのものをお金で買う、さらに買い物に行くための交通手段も買う、消費のための消費を重ねる・・・。

そういった中で、仰々しいことを考えるわけではなく、自分が食べる分の一部くらいは自分で作ったり獲ったり出来るベーシックな生活をしたいと考えられたとのこと。

今は、琵琶湖北岸の小さな村にお住まいで、琵琶鱒を釣って生活されているそうです。

「環境問題を考えるとき、(どこか大所高所から環境を立て直すとか改善するといった考え方をするのではなく)謙虚な気持ちになって運命共同体というような考えで環境も含めて一緒に生きていくしかない。」
「自分達も環境の一部である。」
という、御自身の考え方を紹介して下さいました。

まさに、環境を考えるっていうことは、そういうことなんだろうな~という思いがしました。ニコニコ


もっと、いろいろ書きたいのですが、どうしても長くなってしまいますので、このあたりで止めておきます(●´ω`●)ゞ。

ありがとうございました(^-^)。