今回はMacOS10.6(Snow Leopard)以降の標準でインストールされている"プレビュー"から印刷した際に等倍(100%)で印刷されない現象についてお伝えしたいと思いますニコニコ

 

 

【現象】

MacOS10.6以降の"プレビュー"でPDF等を印刷した際に"サイズ調整"で指定したサイズではない大きさで印刷されてしまう。

なお、Adobe Reader等の別アプリケーションで当該ファイルを開いて印刷すれば問題ない為、"プレビュー"固有の問題となる。

画像の赤枠に囲まれているアプリが"プレビュー"となる。今回はmacOS10.13(High Sierra)にて解説。

 

 

【原因】

MacOS10.6以降の"プレビュー"では、画像全体印刷、用紙全体印刷、%指定印刷ができるが、「サイズ調整」フィールドに%を入力してそのまますぐにプリントを実行すると、この指定した%ではなく、デフォルトの%で印刷される為。

細かい事ですが不具合というよりはそもそも入力カーソルがサイズ調整フィールドに残置されているので、要は"確定"していない情報になります。旧OSでは整合性チェックがまだ完全では無かったので放置されていましたがMacOS10.6以降はしっかり整合性を見るようになっているので動作としては正しくなったとも言えます。。

※MacOS10.5までであれば%入力後にすぐプリントしてもその値が反映されてます

 

とはいえ、"AdobeReader"等ではこれと似た操作をしても問題無いと言われてしまいますが"AdobeReader"と"プレビュー"ではアプリケーションとしての目的が変わってくるところもあるので一概には言えません。

"AdobeReader"はPDFファイルの処理に特化したアプリケーションなのでPDFに埋め込まれた情報もしっかりと参照する為に処理が重い代わりにそういったいわゆる"簡易操作"された入力情報もしっかり整合性を確認します

 

対して、"プレビュー"はそもそもは写真や画像の閲覧に特化したアプリケーションで処理負荷の軽さが売りのアプリケーションです。なので、負荷を極力減らして閲覧をスムーズにする為に整合性チェックも疎かだった部分が過去生じていた事になります。それが性能向上により負荷をかけずに整合性を見るようになった進化をしているのですが一部ユーザーからしてみると、"劣化"した"不具合"という問合せになってしまうみたいですガーン

 

...ですが、問合せを受ける以上、対応策を出す必要があるので以下に対処方法をお伝えいたしますねおねがい

 

 

【対処A(都度対処法)】

①"プレビュー"の [ファイル] > [プリント] を開く

 

②[サイズ調整] を選択し、数値を入れる(画像では68%となっているが自分で数値を入力)

 

③その後、[部数] をクリック または "Tabキー" を押す事で入力カーソルが別フィールドに移動。結果、プレビューに入力した%が反映("確定")します

 

④プレビューパネル状でサイズを確認し、問題なければ [プリント] をクリックする事で指定通りに印刷できる

 

 

以上の手順を都度やる事でも対応できるがデフォルトでそもそも"100%"指定にしてしまいたいという場合は以下の手順でデフォルト化することもできます。

 

【対処B(デフォルト100%化)】

①[移動] > [ユーティリティ] をクリック

 

②[ターミナル] を開く

 

③ターミナル上で以下のコマンドを実行する

defaults write com.apple.Preview PVImagePrintingScaleMode 0

これを実行する事で"プレビュー"の [サイズ調整] がデフォルトで"100%"となります。

 

 

【対処B+(元に戻す場合)】

正直サイズ調整をデフォルト"100%"にしてしまってもそれはそれで面倒だったりもあるので以下のコマンドで元に戻せます。

 

defaults delete com.apple.Preview PVImagePrintingScaleMode

 

 

 

以上、"プレビュー"で旧OSのようにサイズ調整に入力した値を反映させたい場合の対処法2選をお伝えしました!

皆様のご参考になれば幸いですおねがい