犬を飼うなら、しつけは必要!というのは、徐々に浸透しているように思います。

 

とはいえ、この「しつけ」で悩む方は本当に多いです。

 

犬それぞれに性格があり、犬種によっても特性があり、人間と犬との習性の違いもあるからです。

 

ですから、ネットや本の情報が、そのままピタッと自身の犬に当てはまらないこと、独自の解釈で実践してしまうことが、うまくいかない原因のひとつでもあります。

 

でも反対に、犬の性格や習性を知り、正しい解釈で練習すると犬はどんどん良くなります。

 

今回はこの問題に関連して、「今思えば、しつけというよりは、飼い主の問題だった」と話してくださった飼い主さんのエピソードを紹介します。


 

  ◯よかれと思って…

 

 

よかれと思ってやってやっていたことが、そもそも違っていたんです。

 

例えば、クレートとケージの使い方、考え方。

クレートに入れるのは可愛そうだと思っていたんです。

 

だからクレートは移動の時だけ使って、

家の中では、寝床とトイレを設置したケージ。

犬にはそれがいいと思っていました。

 

でも、その結果何がおきたかというと、

この子が、寝床とトイレの境・使い分けがわからなくなったんです。

 

寝床は寝床として分かっていたようだけど、それ以外はすべてトイレと思っていたみたいです。おしっこをあちこちにするようになりました。

 

仕方がないから、ペットシーツを家中あちこちに敷くはめになりました。


 

 

  ◯犬の視点で解釈すると

 

このトイレの悩みを相談をしたら、

 ・トイレをケージの中にすること

 ・犬をクレートに入れること

を教えてもらいました。

 

ところが実際にクレートに入れると、落ち着かないし、寝ないし、騒ぐ。

 

もう一度相談してみたら、クレートの大きさを確認されました。

その犬にフィットした小さいサイズが良いと。

 

そもそも自分は「クレートに入れるのは可愛そう」と思っていたので、クレートは大きいサイズにしていたんです。

 

それで小さいクレートを用意しました。

 

結果、なんと、小さいクレートに入れただけで、すごく落ち着いたんですよね。

犬は小さいほうが安心すると、その時わかりました。

 

トイレの方は、ケージの中に入れてトレーニングしました。

そうしたらすぐによくなったんです。


 

  ◯犬は気を引きたい

 

トレーニングをしてできるようになったのに、たまにトイレを失敗するときがあります。

 

それは、「わざと」ということもわかりました。

気を引きたい時にやるんです。

 

ほかにも、犬がごはんを食べないのは、甘やかしが影響していました。

これは、犬がかまってほしいから。

 

ご飯を食べないと、自分が犬に「あら!どうしたの?」「食べないの?」と優しい声で、優しくかまっていたんです。

 

それを犬が分かっていたんですよね。

 

甘やかしすぎていたんです。

 

かわいいかわいい、よしよしばかりではダメ

つけあがってワガママになってしまう。

 

いかに犬のことを自分たちが知らないで飼っていたか、と思い知りました。

 

犬を飼うなら、しつけ云々より、飼い主が成長しないといけない、勉強しないといけないと思います。


 

 

  ◯おわりに

 

このエピソードのように、飼い主は良かれと思い、一生懸命にお世話をされていると思います。

 

でも実は、犬にとっては混乱したり、落ち着かない原因になったり、「しめしめ」と思ったりすることが多々あります。

 

それでうまくいかない、と嘆くのはあまりに勿体ないことです。

 

それは、視点や解釈が違うだけだからです。

 

ですから、自分の愛情が一方通行にならないよう、まずは相手のことをよく見て、よく知ることが、とても大事なことなのではないでしょうか。