「吠え」は犬を飼う上で頭を悩ますことの一つです。

 

しかし「吠えは犬の本能」ともいえるので、しつけで全く吠えないようにするのは無理なことです。

 

ですが「無駄吠え」はしつけの範疇です!

 

今回はこの「吠え」についてお話します。


 

 

  ◯1歳から始まる

 

 

犬はだいたい1歳くらいで吠え始めます。

 

社会を知り始めるころに

物音などに反応するようになります。

 

ここで大事なのは無視すること。

吠えていても基本は無視です。

あまりにもギャンギャンうるさいときに叱ります。

 

また、吠えたときに「止められるようにしておく」ことも大切。

 

ですから、1歳までにダメ、マテで止まれるようにしておくのが理想です。

 

叱らずに「どうしたの?」と声をかけると、要求に応えてくれる、かまってくれると思い、また吠えるようになるので注意が必要です。


 

  ◯基本のポイントは無視

 

 

家のなかではしつこくない限り、無視します。物音、外の人に吠えるのは警戒しているだけです。

 

叱るのは、しつこいとき。

無視してても5分、10分吠え続けるなら叱ります。

 

かまってほしいという要求の吠えは無視。

 

これは、良くない行動には反応しないということ。

反応は肯定になるからです。

 

吠えて「どうしたの」と声をかけてもらう、オヤツで気を紛らわせる、これは肯定されている経験になるんです。

 

でも無視は肯定になりません。



 

 

  ◯ダメ、と叱る前に

 

 

さてしつこくて叱る、その前にもう一つ大切なことがあります。

 

こういうことをしたら褒めるけど今のはダメだよね、ということを教えておくことです。

 

褒められる経験をつくっておくんです。

 

褒められる経験がないまま、キャンキャン吠えて「うるさい!」と叱られても、これはかまってもらった経験になります。

 

(だから基本は無視なんです。)

 

しつこかったら「うるさい!」と一喝。

 

叱るのは1歳前後くらいが目安で

それまでは「いいこと」を教えます。

そうしたら「褒められること」を覚えます。

 

悪さはだいたい1歳くらいからし始めます。

社会を知り始める頃です。

 

そのときに初めて叱ります。

ダメなことに、かわいいからと甘やかさない。

良いことは褒め、ダメなことは叱る。

 

この過程は関係を築く大事な過程です。

 

それができなければ、必ず自身に返ってきます。

マテない、引っ張る、そういう関係を作ってしまうからです。

 

トレーナーのいうことは聞くのに、

飼い主のいうことは聞かない。

 

これは飼い主を甘く見ている証拠です。

 

甘やかしてくれる、悪さしても叱らない、要求すればかまってくれる…

そうなれば言うことを聞く必要はありません。

 

ですから、関係を築きながら、基本は無視、ダメなことはしっかり叱る、というメリハリが必要です!



 

 

※注意※ 捨て犬、保護犬の場合

 

捨て犬、保護犬は別の配慮が必要です。

 

甘やかされて吠える犬と、

過去の傷があって吠えるのとは違うからです。

 

傷ついて、身を守るために吠えがクセになってしまった犬は、人間を警戒するのは仕方がないことです。

 

ここで「ダメ!」と全否定してしまうことは犬のためになりません。

 

愛情が足りず、傷ついている子に否定から入ると

「この人も自分を理解してくれない」と思います。

 

だからダメなことはダメだという必要はあるけれど全否定しないよう、一歩引くことが大切です。