◯良い犬も悪い犬もない
結論から言います。
犬に圧倒的に影響を与えるものは、「環境」と「しつけ」です。
その環境としつけは、「飼い主」が与えているものです。
良い犬も悪い犬もありません。
厳しいことを言うようですが、今の犬の姿は「今日までにどんな環境としつけの中で育ったか」の結果です。
肥満傾向であれば運動不足や食べすぎ。
噛みグセ、吠えグセがあるのなら、これまでに正しいことを教えてきたか、ダメなことはダメとラインを引いて叱ってきたか。
「まあいいか」と注意せずにいたり、かわいいからと甘やかしたりしていたのであれば、その積み重ねが結果となって表れます。
最初から吠える犬や噛む犬はいません。
必ず飼い主の影響を受けるものです。
毎日一緒に過ごして、その環境の中にいて、影響を受けないわけがありません。
◯まず、自覚すること
ですから、私たちが最初にすべきことは
「愛犬の生涯に絶大な影響を与えていると自覚する」ということ。
まずはそこからです。
その根本に気がつくことが、しつけに対する飼い主の態度を変えていき、愛犬のより良いドッグライフへとつながります。
飼い主が、愛犬の生涯に絶大な影響を与えていると認めること。
噛むようになるのも、吠えるようになるのも、それは飼い主の責任。
飼い主は、飼う犬を選ぶことができますが、犬は飼い主を選べません。
問題行動をおこす犬がいると飼い主が困る、家族が困る。
そこでとどまらずに、犬に目を向けてください。
様々な影響を受けて、純粋に毎日を過ごしていた中で「いつの間にかそうなってしまった」愛犬のほうが困っているんです。
◯頑張りに応える
困っているのなら、今からでも人間側が変えていくべきです。
今までの行動を変えることはとても大変だとは思います。
しかし、自覚し思考が変わることで行動も変わっていくはずです。
犬に影響を与えているのは人間です。
人間側が何も変えずに、犬だけ変えて「はい、おしまい」、そんな都合のいい話があるわけがありません。
最初の基本ができるようになるまで時間はかかります。
それは、犬だけじゃなく「飼い主にとっても」、できるようになるには時間がかかります。
しかし、やろうと頑張る人は個人差はあれど、できるようになっていきます。
もちろん、犬にはその真剣さは伝わります。
人の変化に犬も応えてくれます。その犬の頑張りに、人も応えてあげてください。
犬との関係は、人がいて、犬がいて成り立つもの。
犬だけを直して終わるのではなく、人も努力してできるようになるもの。
こうやって犬と向き合うことで徐々に犬も成長するし、なにより飼い主自身も「立派な飼い主」に成長します。
犬に影響を与えるのは人間です。
だからこそ、愛犬の将来、成長、信頼関係、それらは飼い主にしか築くことができないと強く思います。