◯犬のこと、褒めてますか?

 

最近の飼い主は、ほとんど褒めていないように思います。

 

いまあふれてるのは、「褒める」ではなく、「かわいがる」です。

 

はっきり言います。

「かわいいね~」は褒めてません!!

 

犬は、見た目の「かわいい〜」がほしいわけじゃないんです。

 

 

よくわからないものを次々着せられて、チヤホヤされても、犬には意味がわかりません。(ひどいケースでは、まるで着せかえ人形です。)

 

犬には人間の「かわいい〜」は理解できません。

 

でも、自分が覚えたこと、頑張ったことはわかります。

 

だから犬が嬉しいのは、がんばって覚えて、それができて褒められることです。

 

がんばったことを認められるから、信頼関係を強くしていけるんです。

 


 

◯しつけの価値観の違い

 

「かわいい!かわいい!!」では、飼い主と犬との関係を築けません。

 

「褒めること」が一番です。

 

「かわいい!」は愛情ではありません。

 

 

しかし「かわいがることが褒めること。これが愛情」と思っている人はとても多いです。

 

そうなると、しつけに一生懸命取り組んでいる飼い主さんが困惑します。

 

まわりの「多数派」には、こんなことを言われるそうです。

 

「それって厳しすぎない?」

「犬にそこまでする必要ある?」

「ウチら困ってないし、別によくない??」

「かわいい、で充分!」

 

 

でも、よく考えてみてください。

 

犬に教えて、一生懸命頑張ってできたことを褒める飼い主。

犬にかわいい服を着せて満足する飼い主。

 

犬のことを考えているのはどちらでしょうか。

 


 

 

◯犬の視点か、飼い主の視点か

 

犬は、頑張ったことを褒めてほしいんです。

 

厳しいことを言いますが、「かわいい、かわいい」は飼い主の満足です。

 

表面を「かわいいかわいい」と言われても犬は満足していません。

 

「かわいいで充分じゃない?」

 

これは犬のためになっていません。

 

飼い主のためです。

 

犬のことを考えて飼っているのか。自分たちのために犬を飼っているのか。この違いが犬との接し方で見えてきます。

 

犬はあなたに褒めてほしいのに褒められない。

それがひどくなると目が死んでいきます。

 

私は「この犬、全然言うこと聞かないんです」という飼い主に質問をします。

 

見た目の「かわいい」ではなく、「犬のこと、褒めたことありますか?」と。

 

この質問に、よくよく考えて「ない」と答える飼い主はたくさんいらっしゃいます。

 

何年も一緒にいて褒められたことがない、それは犬にとって楽しいことがない毎日です。

 

頑張りを認めてもらえないのだから、信頼関係も築けません。

 

言うことを聞かないはずです。

目も輝きが失われていきます。

 

そういう犬はかわいそうです。

 

自分たちの都合だけではなく、家族として犬を迎えたのですから、ぜひ犬の視点で犬のことを考えてあげてください。