麻生よう子「逃避行」
歌詞とは違う明るいイメージのジャケットです
12月になるとよく口ずさむ歌があります。
「逃避行」。
最近聞かなくなった言葉です。
昔、女優の関根恵子さんが今の旦那の高橋伴明さんと逃避行して話題になりました。
また女優の仁科明子(現亜希子)さんが逃避行ではありませんが、松方弘樹さんと駆け落ちし松方家に立てこもったことがありました。
いずれも懐かしい話です。
当時同棲もはやりましたが、無茶を承知の逃避行にはロマンがありました。若さがありました。後の「失楽園」も逃避行の一つかもしれません。
「逃避行」は名コンビ、千家和也さん作詞、都倉俊一さん作曲、編曲は馬飼野俊一さん。
麻生よう子さんの大ヒット曲のタイトルでもあります。
1974年2月21日にこの曲でデビューし、その年の日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞した名曲です。
デビュー曲が瞬く間に大ヒットし、その後は苦労することになります。文字通りの「一発屋」と言えるかもしれません。
以下は拙者の解説です。歌詞は連続していません。
♪あのひとから言われたのよ
午前五時に駅で待てと♪
変わった歌詞、出だしですよね。
メロディーにぴったりと合っています。
拙者はこの歌詞が大好きです。
♪知らない街へふたりで行って
一からやり直すため
あのひとから言われたのよ
友達にも打ち明けるな
荷物をつめたトランクさげて
また空いた汽車を 空いた汽車を見送った♪
歌詞を繰り返したことで、相当待ったことを表しています。この曲の特徴の一つです。
♪昨日の酒に酔いつぶれているのだわ
おそらくあのひとのことよ
それがなきゃいい人なのに
あきらめたわ私ひとり キップ買う♪
ここは主音で終わりません。
さすが都倉さん、余韻を残す旋律です。
♪あの人にも念を押した 裏切ったらお別れだと♪
いい歌詞です。心に響きます。
♪あのひとにも念を押した 遅れたなら先に行くと♪
こういう繰り返し方もしています。なかなか良い感じです。
♪おそらくあのひとのことよ
それがなきゃいい人なのに
あきらめたわ私ひとり汽車に乗る♪
ダメな男と逃避行をすることにしたものの、やはりいくら待っても来ない。一人でどこへ行くのでしょう。行ってどうするのでしょう。彼氏とはどうするのでしょう。ひと駅乗って引き返しますか。(笑)
拙者は1974年当時小学生ですから歌詞の意味をわからずにメロディにひかれて歌っていました。感覚的に調子が良いのです。
日本語としてはとても簡単な詩なので覚えやすいですが、まさか内容がこんなに深いとは思いもしませんでした。オトナの世界なんて想像もつきませんでした。
それから今まで50年歌い続け、十八番のひとつになっています。
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