タケウチどうでしょう
理想と現実。
人生において様々な場面でそれを思う瞬間というのはあるものです。
かくいう私も現在滞在中の札幌でそれを痛感していることは、これから記すところであります。
今回のフラチナリズムの札幌遠征、関ジャニ∞の札幌ドーム公演、さらには大型野外フェスJOIN ALIVE 2017が同じタイミングで開催されるということで、札幌の宿は大混雑。規模の大きい音楽公演がその時その土地に与える経済効果ってすごいなぁ。そういう事情で、取ってもらった宿はゲストハウス。
ゲストハウスというのは基本的には宿泊施設なんですが、ホテルや旅館と大きく違う点があって、それは『宿泊者の共有のサロンというかリビング的なもの』があるのです。それと料金が安いということで海外からのお客さんがたくさんいるのです。
今回の宿泊先がゲストハウスだと聞いて、俺とモリちゃんはそこで経験できるであろう初めての経験に胸を躍らせていました。
「やっぱ外国の人いっぱいいるのかな!?どこの国の人がいるか予想しようぜ!」
「えー?えっと…中近東の人かな…!中国の人は絶対いると思う!」
「いやいや甘いなタケウチ君…!俺の予想は、オーストラリア人だ!」
「うーわ!いいとこ突いてるわ!いるわ!オーストラリア人いるわ!もういるわむしろ!」
「パーティーとか始まっちゃうのかな!?誰からともなく盛り上がり始めていつのまにかいろんな国の人が交じったパーティーみたいなの始まっちゃうのかな!?」
「その中でもしかしたら異文化交流という名の素敵な一夜を過ごす相手も見つかるかも…!」
「こーらっ!モリちゃんはもうそんなことばっか考えてーこのやろー!純粋に交流せいこのやろーもう!ハハハハハー!」
「ハハハハハー!」
これが理想。
そこに偶然同じタイミングで宿を共にした様々な国の方達と、一期一会の楽しい時間を過ごせる。期待に胸が躍らないわけはありませんでした。
だけど、往々にして現実は理想通りにはいかないものなのでした。
夜、確かに共有スペースに人はいる。見た所やはり海外の方だ。
だが…みんな静かに時間を過ごしている…!!
本を読む人、音楽を聞いてる人、スマホをいじってる人、食事をしている人。
どこにある!?思い描いてた違う国から来たもの同士が混じり合う宅飲みパーティーは一体どこにある!?
なかった…ここにはなかった…。
ないのであれば!作ればいい!!
自分がまずその種を蒔き、それが始まりとなって異文化交流という名の花を!大きくて綺麗な花を咲かせればいい!!
……できなかった。
『Hello!How are you!? Where are you from?』
この中学生の時誰もが習ったであろうこの文を言うだけのはずなのに…!
異文化交流は!?国境超越ワイワイパーティーは!?
自分自身の不甲斐なさに枕を濡らしたよ…。
話したかった…!
『わお!君の国ではそれをそうするのが常識なんだね!僕たちの国では考えられないよ!』
『僕かい!?僕はバンドをやってるんだ!今回はライブをするために札幌に来たんだよ!』
『ああもちろんさっ!みんなでぜひ僕らのライブを見に来てよ!』
『いつか君の国にもライブをしに行けたらいいな!ただし、その時は君の家に泊まらせてくれよ?なんてったって僕たちは"売れてないバンド界"に所属しているからね!ハハハハハ!』
……話したかった。
神様…俺にあと少し勇気があれば…!!
そんなこんなでフラチナリズムは本日、
HBC 赤レンガプレミアムフェストに出演させてもらいます!!
北3条広場の野外特設ステージにて17:00より出演です!
よっしゃぁ、ゲストハウスで理想通りにいかなかったこの悔しい気持ちを昨日までのここ3日間、最高の天気で夏真っ盛りって感じの札幌にぶつけてやバッキバキに雨降ってんじゃねぇかよ!!今日までの"天気絶好調!"みたいな感じどうしたよ!!今まさに念願の初英語で話しかけられたよ!なんて声かけてくれたと思う!?
『It's like squall!!』だってさ!!"スコールみたいだね"じゃないよ!!こっちは野外でライブだよ!!もう関係ねぇよ!雨だろうとなんだろうとバキバキにライブかますからみんな来てね!もう!やったるよ!!ちくしょー!!