横浜・中華街に今もどんどん増えているのが占いの店です。

つい最近まで料理店だった所が占い店に変わっていて、若い人から年配の人まで店内に吸い寄せられるように入っていきます。もちろんエンターテインメントとしても楽しんでいるのでしょうけど、先が読めないこの時代、占ってもらいたくなる気持ちはよ~くわかります。

 

占いが読んでいくのはその人の運命。

運命は予め決まっている。しかし何を今さらですけれども、そもそも運命ってあるのでしょうか。

 

動物は運命を知りません。

1つの群れでのんびり草を食んでいる数十頭のシマウマ。そこに現れたのは一頭のライオン。たてがみを揺らして近づく姿に、お腹を空かせている様子が見て取れます。しばらくは目で獲物の動きを追うライオン。シマウマの群れにざわめきが立つと、ライオンはそのうちの一頭に襲いかかり、食欲を満たしました。

 

私たち人間から見れば、その一頭は「気の毒な」運命の持ち主になりますね。

そのシーンを見ればいきなり命を失った一頭に悲しみを覚え、哀悼する気持ちにもなります。しかし、難を逃れたシマウマたちは何事もなかったかのように、また元の場所に戻って悠然と草を食んでいます。

 

ここです。そうです、何事もなかったのです。

ライオンは生きていくためにシマウマを食べます。同じく生きるためにシマウマは草を食む。捕食という自然界の食物連鎖が正しく、ただそこに起こっているだけのことなんです。

 

人がどれほどの幸運に恵まれようと、どんな災難に遭おうと、いかなる死に方をしようと同じです。

 

今、ここに起こるべきことが起こるべくして、ひたすら起き続けている。

 

それだけのことなんです。

運命とは高度な知能を持つ人間だけが語る、言ってしまえば理屈なんですね。

ですから「運命」はないのです!

 

あなたは今日、どんな1日を過ごしますか。

気分はいかがですか?

幸せな人、特別なことはなにもない人、苦しい人もいるでしょう。 

 

人はだれでも幸せになりたいと願っています。

できるだけ良い流れに乗って、人生を楽しみ、幸福なままゴールにたどり着きたい。そこに運命の想念が湧き起こり、流れの考察が始まり、膨大なデータ蓄積を基に占いも発展してきたのです。

 

強くもあり弱くはかない私たちはみんないっしょの、1つの命です。

大丈夫! 愛があふれています。

頭だけで考えるのはやめにして、今日はご飯をいっぱい食べましょうか。その後は全身を緩めて、今ここにくつろぎましょう。

 

ふんわり静かに・・・。