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ふんわりな日々

90年代に大型CD店ロック売り場で働いておりました。その時の担当はアメリカ方面のマイナーレーベルとか、北欧のインディーズとか。ブリットポップ全盛期の思い出多し。思ったことを書き綴るブログ♪お喋りにお付き合いくださいませ♪

今日は、わたしが仕事をしていた90年代のCDの流通や販売のお話をしようかと思います音譜
ちょっと、古~い時代のことで、今とは事情が異なると思いますが、すこし持論を交えてお話しますニコニコ

前回ご紹介したマイク・ピカリングは、ファクトリーの後にダンス系レコード会社ディコンストラクション(Deconstruction、RCA傘下のレーベル)に移って、驚きの仕事をします。
あのメガヒット…これ、日本でもヒットしていたので、ご存じの方がたくさんいらっしゃると思います。



Black Box Ride on Time [ 1989 ] HD version

有名なお話ですが…この歌、プロモにでている女性は歌っていないのですよね。
ロレッタ・ハロウェイの“Love Sensation”をサンプリングしています。

マイク・ピカリングの経歴を検索していて気が付いたのですが、ブラック・ボックスはもともとイタリアの老舗イタロ・ディスコ系のレーベルに所属していました。
マイクが英国国内に流通させる版権を獲得して、世界的なヒットとなったようなのです。
どの国でどのレコード会社からリリースされていたのかを調べると、フランス、ドイツ等々のヨーロッパは個別に契約しているようなのですが、海を渡ったアメリカ、カナダ、オーストラリア、日本はDeconstruction/ RCA(日本だとBMGビクター)が権利を所得していたようです。

これは…とても意味のあることですよね、当時世界で一番のマーケットはアメリカ、その次が日本音譜
アメリカでの版権が、そのまま日本でリリースする権利=売上になるということです。
そして、その後は、みなさんご存じのように、日本でも大ヒットになったのですよね。


90年代のディコンストラクションは、本当にメジャーヒットが多いので、特集してみます音譜




Felix- Dont You Want Me (Original Mix) 1992

アートワークが極めてシンプルですね、これがディコンストラクションのロゴ音譜

ピアノ、シンセ、ベースライン…同じリフの繰り返し、曲のタイトルを呟くような、シンプルなフレーズ…
92年にヨーロッパ各国でヒットしていた…と思って、Wikiで調べたら、アメリカのビルボードのダンスチャートで1位だって合格
正直な感想ですが、すごく儲かったのだろうな…と思います目




Kylie Minogue - Confide In Me

94年にカイリーがディコンストラクションに移籍してリリースしたアルバム「カイリー・ミノーグ」音譜

このシングルを初めて聴いたときに、すこし驚いたのですよね。
だって、どう考えてもカイリーっぽいユーロビートではなく、どちらかというと、当時ブリストル方面から話題になっていたダンスミュージック(当時はトリップ・ホップと呼ばれていた)エレクトロニカの原型みたいな印象?すこし、こういう感じの流行はありました。
商業的には、いまひとつ…な印象でしたが、アーティスティックなチャレンジ精神に脱帽ラブラブ!




Robert Miles - Children

この曲も、95年にヨーロッパ10か国のナショナルチャートで1位を獲得合格
ディコンストラクションが権利を所得していたのは、アメリカ、イギリス、オーストラリア…ですが、
UKチャートでも2位というのも、1位と同じくらい…すごい目

歌詞がないので、ドイツとか、そのあたりのトランス(ジャーマントランスは、歌の無いものが多かったので)なのかな?と思ったけど、これもイタリア発の曲…今聴いてみると、たしかに哀愁のイタロ風な感じの曲調ですラブラブ

ここからは、CD屋のビジネス的なお話になってしまうのですが…汗
当時アーティストがメジャー傘下のレーベルと契約できるか否かは、大きな違いがあったと思います。
ダンス系のアーティストはマイナーが多いけど、簡単な言い方をすると、クラブ以外でのマーケットに乗れる…大手の流通に入れる、ということです。
日本の場合だと、国内盤がリリースされて洋楽雑誌で広告を載せてもらい、洋楽というジャンルにはいれるかどうか…

ここですこし、メジャーとマイナーのお話をします…もう、ご存じの方もたくさんいらっしゃるでしょうし、なにせ、20年近く前の情報なので、今と違うことがあると思いますが、90年代のCDの流通事情なんかを、お話してみようと思います。

アーティストが所属するレコード会社は、大手流通を担うメジャー(ソニー、ポリドール、ワーナーなど各国に拠点を置き国際的な流通網を持つ)と、ある一定の地域にしか会社が存在せず国際的なノウハウを持たないマイナーがありました。
この人たちで説明するとわかりやすい音譜


ザ・スミス/スミス

¥1,835
Amazon.co.jp

ザ・スミスのファースト「The Smiths」、これはワーナーからの日本盤CD。
もともとはレコードで、ロンドンにあるレコード店ラフ・トレードからリリースされていました。
イギリス国内では、メジャー傘下ではないレコード会社=インディーズで流通、その後、アメリカではSire Records(マドンナなどの成功で知られるワーナーを親会社に持つレーベル)と契約したようです。
アメリカでは商業的には不成功のようでしたが、日本では、みなさんご存じの通り…ですよね。
その後、再評価を含めて世界的な成功をおさめています。
日本では…調べてみたら、初期は徳間ジャパンからでていたようです。高校生の時に、日本盤LPをもっている友人に借りた思い出があります音譜
ここで面白いのは、フランスではVirgin Records(EMI傘下のレーベル)と契約をしていて、わたしが仕事をしていた時には「フランス盤が欲しいのですが…」と訊かれたことがありました。


このように、ザ・スミスはアメリカで大手のレコード会社と契約を結べた…ということは、国際的な(特に日本)でのセールスでの成功には大きな要因…だったのでしょうね。
多くのインディー系のバンドが自国のみのリリースに留まっていた90年代以前、アーティストがメジャーの流通に乗れるか否かは、その後のビジネス的な成功を左右する大きな出来事なのです。
わたしも、仕事をするまで、知りませんでした。


なので、マイク・ピカリングがブラック・ボックスを発掘したのには、すごい意味があるのですよね目
なにせ、イタリア国内&ヨーロッパの一部だけのヒットか、ワールド・ワイドな成功を収めるのか…
逆な言い方をすれば、レコード会社の流通の仕組みで、埋もれてしまったアーティストもたくさんいるのですよね。


このような流れ?の中で、お店では、日本盤の出ていないアーティスト特集なんかを組みました。
メジャー以外にも取り扱うタイトルを増やして、需要の掘り起こし…とうい感じなのかな?
当店に続いて…輸入盤を扱うお店も増えていましたしニコニコ
あえて、入らないことを売りにしているジャンル(渋谷系やUK/USインディーズ)もありましたが、
やはり、漢字の’洋楽’というジャンルに入れないのは、特定の地域にしか商品を置けないので、セールスを見込めないというか…

この時代、アナログからデジタルへの移行期でしたね音譜
明らかにCDの輸送のほうが、LPよりも簡単ですし、CDの方がコンパクトなので、同じスペースにたくさん置けるようになって、タイトルを増やすことができた…音楽の売れ方も変わったのだと思います。
音楽(おもに輸入のCD)のアーティストの売れ方というのは、それまでのレコード時代とは、すこし違うと思うのですよ。

なんだか、理屈っぽいお話になってしまいましたが…ガーン
店で特定のアーティストが売れていく様をひたすら見続けていた時代に、いろいろと考えさせられてしまって…すっかり、音楽関係のことは探求して考えてしまう癖が、できあがってしまったのだと思います。

長~いお話に、お付き合いいただきまして、ありがとうございましたニコニコ
すっかり、夜が更けているようなので、眠りますラブラブ
おやすみなさいぐぅぐぅ
前回シンプリー・レッドの特集をしていて…思いましたニコニコ
彼らはマンチェスター出身なのですが、マンチェスターといえば音楽の都、
たくさんのバンドを輩出していたり、また、クラブカルチャーの盛んな地というイメージがあります音譜

調べてみたら…目

60年代だと、ホリーズ、ビージーズ、ジョン・メイオール、
70年代パンクからニュー・ウェイヴ期だと、バズコックス、ザ・スミス、ニュー・オーダー他ファクトリー系、
80年代後半マッドチェスター期だと、ザ・ストーン・ローゼス、ハッピー・マンデーズ、シャーラタンズ
90年代に入って大成功を収めたオアシス、ケミカル・ブラザース…
意外なところで、テイク・ザット、アーバン・クッキー・コレクティヴ…すごいですよね。

シンプリーと同じく、ソウルのテイストを持つアーティストだと、ジャミロクアイのジェイ・ケイ、スウィング・アウト・シスター、Sub Subなどなど音譜


ちょっとまた…いつもの昔話になるのですが、マンチェスターにまつわる小さな思い出?があるのです。
職場がロック&ポップスを扱う売り場だったのですが、入荷した新作CDの中に、この作品が。

Northern Soul/M People


地味だけど…すごく、イギリスを連想させるデザイン(ばら戦争のランカスター・ローズ)のアルバムジャケット。
ハシェンダのDJマイク・ピカリングのMピープル、Mって、マンチェスターの略なので、訳すとマンチェスターの人々。
資料をみたらダンスのようなので、ソウル売り場に渡しに行こう…
そこで、疑問が…目


ノーザン・ソウルって、なんだろうはてなマーク


ソウル売り場に到着…先輩のSちゃんにいきさつを話し、最後に一言…
わたし「あの…ノーザンソウルって、なんですか??」
Sちゃん「…たぶん、アメリカの北部、
     シカゴのソウル・ミュージックだと思うよ、
     南部は泥臭いから、それより洗練された音楽、
     フィーリーソウルとかもだと思うけど…」
な、なるほど…クラブカルチャー=おしゃれさんの好む音楽ね~と納得したのですが、
今回、このブログを書きながら検索してみたら…驚きの発見が音譜


ノーザン・ソウル(Nothern Soul)には、2つの意味があり
①アメリカ北部を中心に60年代に創作されたソウル・ミュージック(Sちゃんの説)
②60年代から70年代にかけてイギリス北部で流行したクラブカルチャーの総称


きっと、この2番目のほうですね!
しかも、その中心地がマンチェスター、ソウルやそのあたりの音楽が盛んなことも…納得です音譜

そして、
YouTubeで発見したのだけど、最近ノーザン・ソウルをテーマにした映画が制作されたようなのです…目




Pete Waterman and Elaine Constantine Northern Soul on BBC Breakfast 20th December 2011

マンチェスターのツィステッド・ホイール、そして、ブラックプールのメッカ(というダンスホール)…&60年代後期から70年代にかけてイギリスの北部を中心に吹き荒れた、アメリカからのソウルの熱狂を覚えていますか?
BBCの番組の冒頭、アナウンサーがノーザン・ソウルについて紹介しています音譜ちょっと、わたしのつたない?英語力で要約になってしまいますが…こんなお話をしています。
出演しているのは映画のプロデューサーの女性と、ゲストでPWL(80年代にユーロビートの成功で知られるレコード会社)の創業者ピート・ウォーターマン。
「DJがレコードをかけて、暗闇の中で大勢の若者が踊っている、という光景を初めて見た」「ノーザン・ソウルのアーティストはヒットしたことがないので、ほぼ無名のアーティスト」「ノーザン・ソウルの歌は、愛憎についての歌、エモーション(情念)であって、決してファッションにはなりえない」…彼が経験したノーザン・ソウルについて語っています音譜

お話が戻るのですが汗
なぜ、これを発見したかといいますと、シンプリー・レッドの前身バンドのフランティック・エレヴェイターズを検索していたら、思いもよらぬエピソードを発見。
ミック・ハックネルのシンガーとしての才能を最初に見出したのは、ソウル系DJのロジャー・イーグル音譜彼の紹介になりますが、マンチェスターのTwisted Wheel(ダンスホール)のDJで、ノーザン・ソウルの名曲の多数をアメリカから持ち込んだ…そうです。

なんだか、スゴイ発見をしたみたいで、ひとりで浮かれてしまっていているのですがにひひ
ブログを書いていると、仕事時代の謎?や疑問が浮かんでくるのです。
なにせ、入社テストがほぼ0点だったので…ひとつの物事がわかると、パズルのピースが埋まってゆく感じ?なのですよね。
イギリス音楽シーンの、いろいろな物事が繋がってゆきます音譜



じつは…Sちゃんとの会話の後、CD買ったのだよね、勉強したくて。



M People - How Can I Love You More? TOTP

90年にイギリスの音楽番組出演時のパフォーマンスです音譜
ホットハウス(という名前の、商業的に不成功だったソウルグループ)のシンガー、ヘザー・スモールの新しいバンドのデビューシングル…と紹介されています。
これ、こんなにいい曲だったんだ…ラブラブ!
じつは、アルバムあまり好きになれなかったのですよ。
この感じだと、あのノーザンソウルのサウンドではなく、どちらかというとハウスですね音譜

サックスを手にしているお兄さんが、マイク・ピカリングラブラブ
たしかDJという肩書?で資料に載っていたので、この映像は驚きです、だって、歌を歌ってるDJって、あまり…見たことがない。
全く知らなかったのですが、この人ファクトリー・レコードのエレクトリック・ダンスグループQuando Quangoのメンバーで元々はサックス奏者でした。
一時期ファクトリーでA&R(Artist and Repertoireの略、アーティストの発掘からCDリリースまでの管理を行う)をしていたそうで、ジェイムス(初期の7インチ)やハッピー・マンデースを契約させたそうです。

その後の彼は、自身のプロジェクトと同時進行で、驚きの仕事をします音譜
次回は、そのお話をしようかな…それと、CD屋的なものごと…などを。
あの…ここからは情報募集になってしまうのですが、ミックの叔母さまの件、わかりませんでした汗
ご存じの方は、教えてくださいねニコニコ
「洋楽倶楽部80’s2012ウインター・ロンドンスペシャル」で放送された内容に沿ってブログを書いています音譜

今回は、その8回目になりますニコニコ


番組の中で屋敷豪太さんは、シンプリー・レッドのミック・ハックネルに誘われて、ドラムに参加した…というエピソードを語っていらっしゃいました音譜
なので、今回はシンプリー・レッドのお話ですラブラブ





- Holding Back The Years

ミック・ハックネルの声…ですよね、素晴らしくソウルフルラブラブ!
この曲はイギリスだけでなく、アメリカでもヒットしていたそうで、全米№1獲得合格
この歌、すこし悲しい内容なのですよねかお
母との離別、人生の悲しみ、苦悩…に向き合い、そして、苦しみを抱きしめながら生きていく…というか。
わたしのあやしい?記憶だと、シンプリー・レッドの前身フランティック・エレヴェイターズの曲なのですよね。
たしかそのバンドって、彼の叔母さまもメンバーだったような気がするのだけど…
調べる…なかなか載っていない…それでも、調べる…目


じつは…セカンドアルバム買わなかったので、サードアルバムから。



Simply Red - If You Don't Know Me By Now

アルバムの中でも、ひときわ輝いていたのが、このハロルド・メルビン&ザ・ブルー・ノーツのカヴァー音譜




Simply Red - A New Flame

クラシカルな雰囲気、ミックのシルクサテンのような軽く艶のあるヴォーカル…抒情的な歌音譜




Simply Red - It's Only Love

バリー・ホワイトのカヴァー、すごくセクシャルな歌だけど、ミックが歌うと なんだか上品で洗練された恋の歌になるのが不思議…音譜


88年にリリースされたシングルのB面曲が素晴らしかったのです。



Simply Red - Turn it up

ファンキーなギター、後半のブラス、ドラマティックに展開してゆく…この曲、すごく好きですラブラブ!
個人的には、A面に入れてシングルで出してもヒットしそう…なんて思っていました。

この、ミックとの相性が抜群の存在感があるバッキング・ヴォーカルは、誰なんだろう?と思ったら、答えはシンプルで、キーボード奏者のフレッツ・マッキンタイアさんでした。
ミックとこの曲を創ったLamont Dozierさん、有名人なんだ…この人モータウンの時代から多数のアーティストを手掛けたソングライティング&プロデュースチームHolland-Dozier-Hollandの一員なんですね。



4枚目になるアルバム「STARS」から、番組でも紹介されていた同タイトルのこの歌。



Simply Red - Stars

素晴らしくファンタスティックで、ロマンティック…ラブラブ
アルバムのアートワークをそのまま連想させる、このプロモが大好きです。

屋敷豪太さんは、このアルバムから参加されています。
当時20代女子ロック好きには、全体的に…すこしベージックで大人すぎる感じ?がしました。
今聴くと、その良さが身に染みるのですがニコニコ


なので、ここからダンス路線に舵を切ったシンプリー・レッドは、本当に素晴らしいのです。
2011年07月16日「夏を楽しむ曲 by グッチ裕三さん 2」のブログで5枚目のアルバムからのシングル「Fairground 」を初めて聴いたときの感想などを書いております。
よかったら、そちらもご覧くださいね音譜

次回は…ミックの叔母さまを、検索して、検索して…たどり着き、発見したものごと?のお話ですニコニコ