クレヨン王国森のクリスマス物語
福永令三 作
三木由記子 絵
講談社
季節外れでごめんなさい。
でも古いものから順に紹介してるので、順番通りにいきます!
これは、主人公は作者の福永さん本人です。
締め切りが近づいているのに、どうにもこうにもお話しが出てこない福永さんは
お友達の別荘を借りて、その近くの森に通ってお話しの構想を練ります。
森に通って何日か過ぎ、クリスマスイブがやってきました。
その日は、お話しを思いつくまで絶対帰らないと決めていつもの場所で、目を閉じます。
夢か現実か
森の木々が話しかけてきます。
ハリギリ、フジの木、ヒメシャラ、ケヤキ、リョウブの木、ハンノキ
それぞれの形や色に合ったお話しをクリスマスプレゼントとして話します。
そして、タヌキや、いつも腰かけている石にも
最後は、ブナの木です。
ブナは、森の王様なので特別なお話しをとリクエストされますが、もうお話しのストックがない!
困った福永さんは、頭の中の「童話工場」を引っ掻きまわします。
ここの描写がとても楽しくて
私は、華やかな混乱、と呼んでます。
子どもがおもちゃをバーっと広げて、遊んでる感じ
よくこんなに散らかせるなぁ、と感心すらしてしまう感じ
この後、お話しに清浜ヱさんという人が出てくるんですが
この人は、仕事場を整理整頓してるんです。
福永さんも、清浜ヱさんも自分の仕事を大切にしている
その上での、華やかな混乱と整理整頓、なんです。
その対比がとてもいいなと思います。
多くの方が、少しずつ仕事を再開しているこの時期
季節外れかと思ったけど、案外「仕事」の部分にフォーカスして読むとピッタリの作品なのかもしれません。
梅雨の晴れ間は嬉しい😆
美しい〜♡♡♡