「番手を回る」という重さ・別府記念決勝 | ふぬ競 第二章

ふぬ競 第二章

熊本競輪 7/20より再開!


別府記念はけっこう荒れた準決を終え
決勝メンバーの9選手が決定
2連勝で勝ち上がっていた坂井・森田と
演説王・新田の脱落は残念ですが


地元の九州勢は大塚ケン坊とヒデノスケが
激戦をなんとか勝ち上がって連携
そして並びが注目された中四国勢は


「松浦さんの番手で勉強したい。」
という佐々木豪の主張を受けて
松浦ー佐々木豪ー渡部哲で連携

ラインとして機能しそうなのは
佐々木豪ー松浦ー渡部哲の並びでしょうが
同県に割り込むのは難しいという
松浦の判断もあったんでしょう。

しかしなぁ………
「勉強したい」ってのはコメントとしては
後輩の発言としては適切なんでしょうが
優勝したいんで前で駆けてくださいね、
って意味合いなんでしょうから……ねぇ。


記憶に新しい今年の青森共同通信社杯では
決勝で清水の前で思いっきり出渋って
打鐘で後ろをチラチラ見ながら流して
唯一の3人ラインで本線だったのに
別線に叩かれて見せ場なく終了した
佐々木豪のために松浦が駆けるってのも
いかがなものかと思われますが……


これが普段、格上が番手に付いたときに
出渋らずに心を燃やして駆ける
中四国の自力でいえば取鳥とか島川
あたりなら話はわかりますし
松浦にも気持ちよく前で駆けて
獲らせてやれよって思うんですが……
 

 

「SSの番手を回る」ことの重みを

佐々木豪が理解しているのか……が

問われる戦いになりそうですね。


 


いずれもう並びは決まったことなんで
GP前にサボらず参加した松浦が
佐々木豪のために「そういうこと」を
してくれるレースとなるんでしょうか。





準決振り返り

10R
後ろ攻めのヒデノスケが押さえて
そこを松本貴が打鐘前に斬って
志田ー浅井が先行体勢に入るも
坂井がすかさず追っかけて巻き返し
一気に前を叩き……その動きに
ついていけなかった守澤がブッチン


 

志田がけっこう抵抗して
脚を使わされた坂井は4角でタレかけ
絶妙のタイミングで志田を捨てた浅井が
3角で捲りあげてきたヒデノスケの
動きを引き付けながら追い込み1着



外の伸びるコースを踏んだヒデノスケが
2着に入り、坂井にチギレた守澤は
立て直して浅井の後ろに入り
なんとも気まずいチギレ追い込みの3着


坂井は調子が良かっただけに
早めに仕掛けて一気に出切ったと
思うんですが…なんとも不運。


そして浅井のあの動きは……
競輪には色々な技術がありますが


「レースの流れの中で
 前の自力をうまく捨てる技術」

に於いては、現役選手の中で
ダントツですね。



11R
後ろ攻めになった森田が赤板で斬って
すかさず三谷竜が斬ったところを
若手のように心臓を捧げて駆ける
みんな大好き・ツルツル北津留

 


 

森田は6番手、新田は8番手に置かれ
流さずにハイペースで駆け続ける
北津留の前になかなか仕掛けられず



バックでなんとか捲ろうと
車を持ち出した新田は、森田の
あまり意味が無さそうなブロックで
失速して終了




結局、3番手をキープした三谷竜が
地脚を活かした捲り追い込みで
直線で前を捉えて1着
車間も切らず牽制もせずに
追い込んだ大塚が2着
三谷竜の番手の哲男が3着。
今開催初の10マンシューですか…。


まさか、北津留も新田も森田も

単枠3人が揃って確定板にも

載らない結果とは………

森田は3枠だったので初手で
北津留ラインの後ろを取ると
思っていたんですが…闘志はあっても
競輪IQはちょっと足りないですね。
腹いせみたいな新田へのブロックは
なんとも意味不明な、闘志の無駄遣い。




12R
初手で後方だった岩本が赤板で上昇
そこを佐々木悠が先に斬って
多少踏みあいかけましたが
岩本が先頭に立って後ろをチラチラ
牽制するところ、打鐘3角で一気に
踏み込んで先頭に立つ佐々木豪ー松浦



………の後ろで、いつものように
ダッシュができずにちぎれる園田


3番手に岩本がハマりますが
出るのに多少脚を使って捲りに行けず
松浦が絶妙の車間切りをしてガード
5番手になった佐々木悠も動けず
「岩本任せの競走をしちゃいましたね」
と、解説の村上兄から苦言のコメント


 

2車でもしっかり後続を牽制した
松浦の素晴らしい番手の仕事で
中四国ワンツー、岩本の後ろから
内コースに入った内藤秀が3着。


番組にも恵まれたと思いますが
それにしても松浦のガードは
さすがとしか言いようがない技術
 

 

連日のようにブッチンを続けたり
前の選手を見殺しにしている
九州の情けないマーク選手達は、
広島に菓子折りを持って行って
松浦に頭を下げて弟子入りして
番手の技術を教えて貰うべき。




特にお前ら兄弟だよ!
わかってんのかゴラァ!

 

 

 

園田は……もういいや。

山形に行って斎藤トシノブさんに

「チギレ追い込みの奥義」

を教えてもらえばいいんじゃない?

 




車券の結果は……
10Rは浅井アタマから行って
ヒデノスケが抜けてハズレ
11Rは心を燃やした北津留の
覚悟を読みきれずに的外れ

やめときゃよかった……と
参戦を後悔しつつ観戦してましたが

12Rで高目の内藤秀が3着に
入って……かろうじて蘇生


ありがとう、トランキーロ。


別府にしては風が無く穏やかな
晴天で、ダッシュ型の自力選手が
仕掛けやすかった印象ですね。





決勝予想





展開からすると後ろ攻めか後ろ中団に
なりそうなヒデノスケが先行体勢
守澤はそこを追走して先捲り狙い

1枠があるので前受けになりそうな
松浦は、捲りではなくホームカマシで
ラインごと出切る競走を狙うはず
三谷竜は松浦の動きを見ながら
バックで仕掛ける捲り狙い…でしょうか。

佐々木豪の番手戦はほとんど見たことが
ないので、追走技術については不明
ただ……巨体で器用な印象が無いので
気が効いた仕事ができるかっていうと
………う〜ん、でも松浦が獲らせる
仕掛けをすればタテ脚はあるので
ここで記念初優勝は十分


展開のアヤになりそうなのは
・ヒデノスケが心を燃やすのか
・守澤が捌きの競走をするのか
あたりなんですが……

佐々木豪のアタマや松浦との
裏表の車券はおそらく過剰に
人気してしまうと思われるので……
軸にするのはレフト先輩・浅井
松浦とヒデノスケが多少は踏みあって
早めからやりあえば三谷竜の
捲りが届くし、届かなくても
勝負圏内には連れて行ってくれそうで
別府の長い直線で追い込み可能


相手には三谷竜、先捲りなら守澤
松浦の介護がうまく行けば佐々木豪


3連単 3=257−25789
厚めに 3=7−2589



守澤と三谷竜が主導権を取った
ラインの後ろで併走したりする
嫌な予感もしますが……その時と

松浦が完璧な佐々木豪のエスコートを

した場合は、諦めることにしましょう。


さて、今週末の九州は晴天で
かなり暖かいので絶好の観戦日和
「番手で勉強したい」佐々木豪に、
レース後に観客席から浴びせられるのは
称賛の声援になるのか
怒りの罵声になるのか………




皆様のご健闘をお祈りします。