もう一度あの舞台に立ちたい男の3連覇・弥彦記念の結果 | ふぬ競 第二章

ふぬ競 第二章

寛仁親王牌までお休みです。



灼熱のバンクだった弥彦記念を制したのは
地元の諸橋。
小林の番手から先行する松井を捉えて
地元記念3連覇を果たしました。

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過去2回の地元記念制覇では
涙を見せた諸橋、優勝インタビューでは
「今日は泣きませんよ」
と言いつつも多少ウルウルとしながら

「ここに照準を合わせて
 準備をしてきたし、
 誰よりもここへの想いは
 強いと思っています。」
「暑い中でしたが地元の応援が
 後押しをしてくれました。」

と地元ファンへの感謝を述べて
そして最後に

「グランプリを目指してます。
 前回はゴールできなかったので
 もう一度、あの舞台に立ちたいです。」

と、グランプリ出場宣言。
確かに前回出場した一昨年の平塚GPでは、
4角で乾坤一擲のイン突きを見せて
あわやのシーンを作ったんですが
優勝した浅井にインから当たりに行って
弾き返されて落車して担送され終了、
ゴールせずに終了して失格判定。
「今度はちゃんとゴールしたい」
は、最期の願いかもしれませんね。


新潟というラインに恵まれない地で
関東の中では長年にわたる冷遇に耐え
納得いかないときには同地区でも競り
「役に立たないザコには付けない」
と連携を拒否すること多数
ラインの信頼が不可欠な競輪競技の中で
そこまでしなくても……と
時には批判を浴びつつも折れることなく
勝利への執念を見せ続ける孤高の男


スピード重視のKEIRINスタイルに
時代が進んでいく中で、「追込み」しか
できない競走スタイルは厳しいものが
あるのは重々承知の上ですが
まだまだこの野良犬のようなファイトを
見せ続けて欲しいと思います。




おめでとう!諸橋!




しかしながら………車券では
松井を軸にして諸橋=松井-流しも
買っていたのに藤原憲の3着が
ヌケてしまい………2週連続で
穴車券を逃してしまう絶望の結果に
もはやただのヘタクソなのでは?と
自問自答しております。


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まあでも来週も打つけどね。





勝負のポイントは
①初手で前を取る南関
②小林泰正の素晴らしい競輪頭脳
③ちぎれる雄太に非情の諸橋

この3つくらいでしょうか。
まず①からですが……筆者の考えでは
同期のトップでS級に特進して
すでにナショナルで練習している松井と
やっとAからSにレインボーで昇級した
小林の間には大きな脚力差があるので
どんな初手でも本気で松井が主導権を
取りに行ったら小林相手に出切るだけの
ダッシュがあると思っていました。

一方の清水は小林逃がして松井を後方に
置いて中団、しかも脚を使わずに
取るのが理想なので、初手で前を取って
松井と小林に踏み合いをさせる読みでしたが
清水の選択肢は後攻め。
結果として脚を使って斬ったのに
勝負所では早めのカマシだった松井が出切り
外に浮いた雄太と岡村がいて仕掛けられず
………と、清水にとっては最悪の展開。

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そして南関も、松井の全引きしてからの
カマシを前提にこの作戦を組んだはずなのに
ナショナルチームのダッシュに雄太がちぎれ
松井を裸逃げにしてしまう大失態。


初手中団か、後ろ攻めでも松井は軽く
出切ってたと思いますので……これは
南関と清水と、両方の作戦ミス。

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そして②ですが……準決勝で松本と雄太相手に
中団取って捲って2車でも決勝進出したのを見て
小林クンの競輪IQはなかなか高いと
思ってましたが、決勝でも冷静な組み立て。

新人で記念初優出、しかも地元の二人に
任されて大声援を受ける初体験
緊張のあまりテンパって暴走したり
勝負所で踏めないまま終わる若手が多い中
赤板過ぎに清水を出して松井を引かせて
打鐘では中団をキープして後方を牽制

・脚力では松井に勝てないが
 踏み出しに合わせてダッシュすれば、
 相手のラインをある程度併せられるので
 少なくとも浮かせて脚を削れる
 松井のダッシュに後続がちぎれれば
 相手のラインを減らせるし
 うまくいけばズッポできる

・後ろが他人で2車ラインの清水は
 優勝しか考えていないので
 先行してゴール前まで持つ距離の
 最終ホームまでは駆けない
 前を斬ったままで脚力消耗させて
 なおかつ打鐘過ぎから4角までは
 いつでも叩ける

頭ではわかっていても、いざやってみると
なかなかできないんですよねぇ……。
ライン先頭の比較では大きく劣る関東が
勝てたのは小林クンの冷静な組み立ての
お陰でしょう。
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「諸橋さんが(渡辺)雄太を
 さばいてくれると
 信頼していました。
 (初の記念開催だったが)
 展開次第で勝負が
 できるんだなと思いましたね。」
 

脚力では宮本・松井・藤根あたりの
同期トップとは大きな差がありますが、
ここでしっかり戦えたことは
大きな自信になったでしょう。

 
前橋で師匠の潤二さんも歓喜
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「泰正………よく頑張ったぞ!」





同じく前橋でトンガリ頭は激おこ
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「チッ………潤二さん、
 いったい弟子にどんな教育を
 してやがるんだよ!



そして③ですが……S取りに行ったのは
雄太なんで、たぶん南関は作戦会議をして
雄太が前受けすることに決めたんでしょうね。
初連携とはいえ、何度か見てるはずの
松井の全力ダッシュにクチが開いて
泡を吹きながら浮かされてもがく雄太

………作戦立てたの、お前だろ?

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………ナメてんのか、このクソガキ。
番手の追走も出渋ってんのかよコラ!


(松井=雄太を本線で買ったために
 私怨が多少混じっています。)



諸橋は……今までさんざん世話になった
雄太なだけに、道中では意地悪はしませんが
さすがに勝負所で死に体で外に浮いてりゃ
ジャマだから一発食らわしますよね。
4角ではまだ脚が残っていそうな小林も
さっさと交わして松井を追う非情っぷり

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まあでも……あそこで雄太を張って
小林を捨てないと勝てなかっただろうから
仕方ないよね。



そして松井は……ペースが上がり切って
普通なら仕掛けず捲りに回るところで
あの一気のカマシ……新田みたいでしたね。
まあ脚力では記念はいつでもとれる
そのぐらいのクラスにいますので
今度は捲りで自分が取る組み立てを
してください。



先週の宮本、今週の松井に小林泰正と
113期の新人たちは凄いハイレベルで
これからの活躍次第によっては
年末のヤンググランプリには111期は
アフロ山崎と南くらいしか残れずに
その他は全部113期という
逆転現象が起こるかもしれませんね。


そして、113期でオイシイ車券を獲るのは
今の内だけ、ということがわかっていて
2週連続で113期を軸にしたのに
ヌケ目車券で瀕死の重傷に陥っている
筆者にも……逆転現象が起こることを
願っております。

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いやマジで……車券の神様、
そろそろイイでしょ?





さて今週は西武園記念
前回までの優秀から番組改定で
特選になった冠競走
このブログのタイトルを頂いている
競輪界のバイブルと呼ばれるマンガ
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「ギャンブルレーサー関優勝牌」
があるので、初日から更新します。


皆様おつかれさまでした。
また次の更新にお越しください。
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