「ツルの恩返し」はあるのか・佐世保記念決勝 | ふぬ競 第二章

ふぬ競 第二章

小倉競輪祭は、現地観戦予定です。

競輪界のバイブルとも言われる名作
「ギャンブルレーサー」の作中で
10年以上前に未来の競輪場の情景として
こんなひとコマがありましたが……

イメージ 1

佐世保記念の4日目に開催される
チャレンジのレインボーカップは
111期の若いの8人と
91期の富安の9人で対戦。
時代が漫画に追いつきましたね。

一応本命視されるのは
吉田拓矢の弟・昌司になりそうですが
全員9車立てを走るのは初めてで
しかも森川-富安の中部コンビだけが
ラインを組んであとの7人は単騎。

昨年のヤンググランプリでも9人単騎と
いう競技みたいな競走がありましたが
せめて同地区同士は連携してほしいと
予想する側としては切に感じます。

イメージ 2

昌司クンはお兄ちゃんと違って
鼻ペチャではないのね……
まあ、あまりスターの顔立ちには
見えませんが根性はありそうですね。

出世頭の南クンはもうS級特進を決めたので
「こんなはずじゃなかった」と思っている
同期のライバルたちがメラメラ燃える
レインボーカップ、車券は買い辛いですが
レースは楽しそうですね。




激闘の準決振り返り


10R
谷口は死に駆けかと思いきや
赤板で先頭に立ってド流しした後
上昇してきた吉田拓を牽制して
下げさせてから踏み上げる小技

これに引っかかった吉田が下げかけてから
急に発進したので……呼吸が合わずに
木暮がちぎれて吉田敏が切り替えて
吉田拓の番手にズッポリ
最後は「思い切りぶち抜いてやりました」
と自慢げに語る快勝
イメージ 5

満足げなゴリラスマイル
道中ずっと最後方だった北津留-園田が
諦めずに中団のもつれを外々捲って
2・3着を確保

好調だった木暮は自力でやった方が
良かったような気がする微差4着

そして北の失格王・落車王の
2冠に輝く守澤は、味方の岩津に
弾かれた小川真太郎クンのあおりを受け
イラッとして締めこんだところ
内にいたフラフラで死に体の谷口を
落としてしまい失格……

イメージ 3

結局、守沢は今回も無事完走できずに
7開催連続で落車か失格のどちらかを
やらかすという珍記録を継続中
今期3回目の失格でもう来々期からの
A級落ちが確定的です。


11R
2日間の山本伸の動きがけっこう
良かったのですが…やはり村上兄を
番手につけるとプレッシャーが凄いのか
ぜんぜんカカリが良くない先行で
岩本にあっさりカマシ切られる失態

村上も慌てて岩本を追いましたが
車輪を岩本の内に差してしまい
外に車を持ち出せずに牽制もできず
東北勢に外を強襲されジエンド
最後のグランプリユニフォームを
優勝で飾ることはできずに終了

相変わらずワンテンポ遅い仕掛けの
坂本貴はそれが幸いして先捲りの岩本が
単騎で来たので追走してスピードをもらい
そのまま直線強襲でアタマ
内を突こうとした成田がコースが開かずに
モタモタしているところ、がら空きの
外コースを伸びた和田圭が2着……

いつものサテライトで輪友の皆様と
お互い能書きをたれながら打っていて
全員がやり合いを想定して
坂本のアタマ車券を買っていたのですが…
誰の車券も坂本-成田村上-流しで
2着和田圭がアリマセン。

イメージ 4



12R
もっと早めに取鳥クンが先行して
脚を使わされる想定をしてましたが
48歳・小嶋社長が想い出作りに
逃げたくなったのか前を斬ったので
そこを打鐘で叩き返した取鳥クンが
案外粘る先行ができましたね。

社長は叩かれ後退
ビッグモンキー根田は前団のスピードが
上がり切ったところでムリヤリ仕掛けて
取鳥クンにあわされ不発
好調だった山賀は根田の想定外の
仕掛けにちぎれて泳がされ終了
10Rの木暮と同様、山賀も
自力の方がチャンスがあった気が………。

イメージ 6
他のラインが勝手に自滅してくれたので
地元の井上は楽勝のアタマ
山田久はバックで捲るチャンスも
ありましたが無理せず井上追走で
確実に着を拾う競走
椎木尾も無理に内をしゃくらず
山田を残して3着拾い


車券の結果は…
10Rは軸にした木暮がちぎれ
11Rは内藤がちぎれて岩本が持たず
12Rは椎木尾が無理せず山賀がちぎれ
準決勝全敗。

イメージ 7

好調に見えた選手が次々にちぎれたのは
輪友の灰人さんが提唱する
「自力のある選手が番手についても
 自力の時のように自分のタイミングで
 踏み出しができないので、
 前の選手との呼吸が合わないと
 むしろちぎれやすくなる」
という『自力は追走ヘタ理論』の証明。

まあ岩本の踏み出しにちぎれた内藤は
マーク選手なので論外ですが。



レインボーカップの車券は
選手のインタビューを見て
一番金が欲しそうなコメントをした
がめつそうな奴から適当に流します。
顔だけ見るとお父さんに似ている
小川丈太クンが良さそうですが…


決勝予想

九州 ⑧北津留-①井上-⑦園田
東北 ⑥坂本貴-②成田-④和田圭
近畿 ③山田久-⑨椎木尾
単騎 ⑤吉田敏

九州はこの並びだったら
北津留の先行に井上の番手捲りで
地元の井上にも番手を譲った園田にも
チャンスのある作戦を組みそうですね。
井上は地元とはいえここの記念は
もう3回も獲っているので
ジャックナイフ園田が差してもOK

ただなぁ…先頭の北津留はノープラン
作戦を教えても号砲が鳴ると忘れちゃって
道中にもう一度作戦を教えても
鐘が鳴るとまた忘れちゃう鶏並みの頭脳

イメージ 8

北津留は気楽に何も考えずに後方から
自分のタイミングで捲ったときが
一番強い選手なので…
おそらく一番人気は井上-園田ですが
九州作戦が成功するかはちょっと微妙

そして決勝インタビューを見る限り
坂本貴は逃げる気なんぞさらさらなくて
準決みたいに動いて中団取って
バック~3角で捲り追い込み狙い

山田久は九州の後ろを取りきるか
相手がヨコに弱い井上-園田なら
地元相手ですがイチかバチかの分断策も

吉田は単騎だから後方にならないように
立ち回っての捲り一発狙い

初手 624/817/5/39で
山田久は斬ってから九州の上昇に合わせ
中団取りに行くか番手で勝負
坂本は縺れれば捲り一発ですが
吉田の方が先に動いていそう

う~ん…難しいですが
山田久が必ず一度は仕掛けるので
内外どっちのコースもつける
好調の椎木尾を再度軸にします。
優秀も準決も勝ちきれない展開でしたが
お兄ちゃんがいなくて前が同期の山田久
気を使う人間関係がないので
ここは多少無理しても突っ込むはず

相手は捲る吉田と山田久に
重くなったバンクで斬れ味が増す園田
3連単 9-1357-1357
    157-9-1357

東北は…先頭の坂本がこういうところで
力を出し切る競走を見せたことが
少ない印象なので多少割引
もつれたときの捲り一発はむしろ
気楽に走れる吉田でよさそう
ここはオッズを見て少々購入


111期の若武者たちの戦いと
最後のグランプリユニフォームをまとう
村上兄の哀愁漂う雄姿を見た後の決勝は
「ツルの恩返し」になるのでしょうか。
椎木尾と吉田から車券を買う身としては
「ツルの恩知らず」になって欲しいですが…。



皆様のご健闘をお祈りします。
イメージ 9