アイツの彼女が、地元を去る

と言う話を聞いた。


どうやら、真実を知ってしまったらしい。


アイツの彼女には歳の近い妹がいた。


妹の飲み友達経由で話が回ってきた。


アイツは、結婚生活に向けて、


不動産屋を回り、マンション購入を進めていた。


しかし、せっかく購入する物件が決まっても、


住宅ローンを組むのに必要な収入証明書(課税証明書)を持ってこず、


連絡が途絶えてしまい、期限切れとなってしまう。


それが何度か繰り返されてしまったようで。


取りに行ってきてと言っても、


あぁ、忘れてたごめん

仕事忙しくて取りに行けなかった


と、はぐらかし。


仕事行ってくると言って家は出るものの、

本当に仕事に行ってるのか?

どうやら彼女も、どこにお店があるのか、行ったことがなかったそうだ。


今一緒に住んでいるマンションの家賃は、アイツが払ってることになっていたそうなのだが、


家賃はどうしているのか?


と、家賃の引き落としの口座を管理会社に確認したところ


アイツの親名義の口座だったことがわかったそうだ。


そもそも、仕事なんかしてなかった

全部嘘だった


から、課税証明書、収入証明書も持ってこれなかったのだ。


全て嘘。


両親との顔合わせの時に、アイツの母親に言われた


本当にあの子で大丈夫なの?本当にいいの?


というセリフは、そういう意味だったのだ。


両親同士の顔合わせ


マンション購入のための不動産回り


全てが幻が如く、狐に化かされたような話。


彼女は全てを悟り、

アイツの周りの人たちとも2度も顔を合わせまいと、


去っていった。


本当に優しい子だ。


アイツの真実を言いふらして復讐するくらいしても良いものなのに。


黙って去っていったのだ。


アイツの罪は重い。


ある日、仕事帰りに駅前の行きつけのレストランバーに1人で行って飲んでたら、


アイツが1人で来た。


散々、俺のことを小馬鹿にして見下した言動をしてたアイツに、

あえて彼女のこと、突っ込んでやろうって思った。