20.あのね、ぼくね、

アメリカにご招待されたよ…のお話 <1>

 

はい?!なぜに???

 

シュウちゃんを

”ミスター・サプライズ”

と呼びたくなるほど

後から後から

話の種が尽きずです。

 

イギリスへ行く少し前の話。

 

『僕さ、この前1年間

捕鯨調査船に乗った後に

国連でスピーチしたんだよね。

すごいでしょ?

国連で翻訳機使わず

マイクから英語でスピーチだよ。

驚くよねー

英会話って習ったことないのにさ

僕のスピーチが終わった後

会場の人から

スタンディングオベーションを

もらっちゃって

なんか気持ちよかった…』

 

事の成り行きで

そうなったのだそうだが

かなり大物、肝が坐ってます。

 

そのスピーチの後、

アメリカの某企業より連絡が入り

本国の会社へご招待を

されたのだそうな。

 

『もちろんチャーター機だよ。

会社のやつ。

ほら、大統領なんかが

映画で使うでしょ?

ああいうやつ。

あの飛行機に乗せられてさ

現地へ到着するまで凄かったよ』

 

チャーター機の中の様子は…

 

まず、ふかふかのじゅうたんの上の

豪華なソファーに座り

お酒とオードブルを

美女がお運びをしてきて

接待を受けた…。

それが一人二人ではない

何やら気づいたら

美女だらけ。

 

『あのさ、ハーレム状態だったよぉ』

 

ん~それはよかった。

女の子大好きな人には

最高でしたでしょ?

それでどうした?!

と話を聞くと…

 

『とにかく、お酒を飲ませて

酔っぱらわせる、のが目的。

美味しいものをつまみながら

美女とトークしながらね』

 

ほぉ~そりゃVIP待遇というやつだ…

 

『そうそう、僕VIP扱いだった』

 

チャーター機は

どんどん日本を離れ

本国へと向かう。

 

さんざんお酒を飲ませ

酩酊したろうが~

というタイミングで

”契約書”なるものが

目の前に運ばれてきた。

電話帳より厚い

全部英文でそれも

ビジネス用語だらけ。

 

『どれどれ・・

こりゃすごい、ね。』

 

シュウちゃん

英語が堪能ですので

1ページずつ丁寧に読んだ。

飛行機が到着するまで読み続けた…

 

…つづく