オーディオテクニカ
開放型モニターヘッドホン
ATH-R50x
を購入したのでファースト・インプレッション・レビューです。
定価27830円(メーカー実売価格)
現在オーディオテクニカのクリエーター応援セール期間で割引価格23000円ちょっとに値下げされてます。セール期間は2025年の7月後半までだった気がします。
僕は運良く? アマゾン・プライム・デイ直前の通常タイムセールで18000円で購入することができました。
午前中に偶然タイムセールを見かけ購入ボタンをポチッと押した後、夕方に(発送状況などを確認するため)サイトを見ると、通常割引価格の21200円(-24%)に戻っていました。
それでも充分お買い得な価格ではあります。
開放型ヘッドホンです。
ずっと欲しかった、開放型のヘッドホンをようやく購入です。
今まで何度か購入を迷って、そのたびに購入を見送っていた、僕にとってはある種の「憧れ」のヘッドホンです。
今回、僕が購入したR50xは、2025年2月に発売された新製品で、オーテクATH-R70xのリニューアルと共に制作・発売されたものです。
オーテク「Rシリーズ」とでも言うのか?
ATH-R70xa
ATH-R50x
ATH-R30x
として新たに登場した開放型モニターヘッドホン・シリーズの中堅機種ですね。
もともと、オーテクの開放型モニターヘッドホンは、今回のシリーズの原型と言うべきATH-R70xの1種類のみだったのですが、今回R70xがR70xaとしてリニューアルされるのを機にシリーズとして制作された……なんて紹介記事をwebで読みました。
ええと、毎度のことで恐縮なのですが、もうしばらく余談が続くので、興味の無い方はすっ飛ばして読んでやって下さい。
※今回のブログは余談だけで終わる可能性が大な気がします。
先ず、あまりヘッドホンに興味の無い方にご説明なのですが。
ヘッドホンには大まかに分けて、
開放型
密閉型
の2種類があります。
一般的なのは「密閉型」で、こちらは家電量販店などでも普通に売っている、安いものでは1000円台からでも購入できる普通のヘッドホン……と思って下さい。※厳密には違いますが。
それに対して「開放型」は、下の写真を見てもらうと分かるのですが、
耳を覆う部分の外側が密閉されていないタイプのヘッドホンです。これは、超・個人的な思い込みなのですが、ハウジング部分(本体ボディ)を密閉しない分、密閉型のように反響を利用した音作りが出来ないことで制作コストがかかる……。
そのため、とにかく高額なヘッドホンって印象でした。
実際、オーテクから発売されているリスニング用の開放型ヘッドホンは価格が160000円近かった気がします。
1万6千円ではなく、16万円です……。
こんなバカ高いヘッドホンなんて買えるわけないじゃん……ってことで、僕の中では「憧れ」になっていたヘッドホンなのです。
※もちろん現在は、各メーカーから安価な開放型が発売されています。
以前、アニメ「けいおん!」が放送されていた時に、もえもえキュンの澪たんがAKGの開放型ヘッドホンを使っていたことで、同機種を購入されたオタク……もとい、音楽好きの方がいるかもしれません。AKG K701ってヘッドホンですね。
まあ、それは置いといて。
僕が開放型のヘッドホンの購入を迷っていた理由に「メンテナンスがし難い」と「インピーダンスが高い」の2つがありました。
メンテナンスに関しては、イヤーパッドの交換と、ケーブルの交換ができることの2つを重視していました。
だって、3~5万も出して購入したヘッドホンが3年くらいで買い替えなんてなったら……コスパ悪すぎだもの。
インピーダンスに関しては、マニアックな世界に片足を突っ込むような話なのですが、これは音を出力するのに必要な電力……みたいなものを想像してください。
今回僕が購入したR50xは、普段使いを想定した機種で、インピーダンスは50Ωです。
これがどれくらいの数値なのかと言うと……
僕が音楽再生に使用しているiPodタッチやウォークマンだと、マックス・ボリュームの半分くらいで丁度いい音量になります。
ところが、ガチムチのプロ仕様機のR70xaは、インピーダンスが470Ωへと跳ね上がります。
つまり、R70xaは音楽を再生するのにR50xの9倍のパワーが必要ってことです。とてもじゃないけどiPodタッチやウォークマンではパワー不足でまともに音を鳴らすことができません。
※インピーダンスに関しては、イヤホンやヘッドホンの仕様書に必ず表記があると思うので、自分が使っているヘッドホンのインピーダンスを調べてみるのも面白いですよね。
これが、僕が今まで開放型ヘッドホンの購入に踏み切れなかった理由だったりするのです。
と、まあ……やはり余談が長くなってしまいましたが。
今回、僕がR50xを購入したのは、このヘッドホンが上の問題点を全てクリアしてくれていたからです。
しかも、価格も18000円と、下位のR30x並みの価格で購入できたのは大きいです。
メンテナンス面では、R50xは「ケーブル」「イヤーパッド」「ヘッドパッド」の交換が可能です。しかも交換品は正規品でも2000円台~というお買い求め易さです。日本の老舗メーカーなので海外品のような購入のし難さが無いのは嬉しい限りです。※僕はオーテクの回し者ではありません。念のため。
そして、肝心の音質についてですが……
やはりと言うか予想通りと言うか、余談が長くなりすぎて書く余裕がなくなってしまったので、今回はザックリとだけ。
僕が愛用しているオーテクのモニターヘッドホンM50xBT2、M40xとの比較です。
M40x、M50xBT2ともに人気のモニターヘッドホンで、1~2万円台の製品としてはかなり高解像度の音質で人気の機種ですが、R50xもこの2機種に負けず劣らずの高解像度……個人的には、R50xの方が少しだけ解像度が高いように感じました。
と言うか、音の鳴ってる場所(広さ)が微妙に違う気がします。
これは、開放型と密閉型の音質の違いのようにも感じます。やはり開放型は音場が広い分、音が聴き易く、細かな音まで聴こえやすいように感じました。
ただし、Webでレビューを読む限り、R50xは普通の開放型より音場が狭いという意見が多いので、音場の広さを重視するなら他のメーカーの方が良いかもしれません。
そして、これは開放型ヘッドホン全般のメリットですが、アコースティック楽器の響き方が綺麗……に感じます。
さらにR50xの特性として低音が比較的シッカリ鳴っています。
これは今回のRシリーズのコンセプトのひとつのようですね。
今まで密閉型のM50xBT2を愛用していた僕ですが、R50xの低音が弱いとはまるで感じません。
ただ、M50xBT2もモニター型のフラット音質なので、重低音好きの方には、そもそもモニターヘッドホンの重低音は全て物足りなく感じちゃう気がします。
今現在、エイジングも兼ねて聴き流しをしている最中ではありますが、今の時点で気になっている部分は、モニターヘッドホンという特性上の「音漏れ」と「環境音」が聴こえることです。
音漏れに関しては、静かな室内だと、何を聴いているか分かる程度には音が漏れます。
環境音に関しては、部屋でエアコンの風量を「強」にしていると、その風音が聴こえる程度に外部の音が聴こえます。
ノイズキャンセリングとは真逆の方向性かもしれませんね。
ただ、モニターヘッドホンの「スピーカーで聴いているような自然な音響」という特性を考えると、外部音が聴こえるのもアリなのかも。
ちなみに、モニターヘッドホンは「アコースティック系の音が得意」と言われますが、R50xはロックやデスメタルも違和感なく聴くコトができます。M50xBT2で聴くのと遜色ないモニターライクな音で聴こえます。
ただし、シャカシャカ音が強烈な楽曲は苦手っぽいです。
今のところ、東京事変の1stアルバムは聴くのが苦痛に感じるくらい聴き難いと感じました。
それと、デビッド・ボウイの99年リマスター盤の70年代作品もギター音が耳にキンキンきます。
同様にデスメタル・バンドのカンニバル・コープスの初期作品もギター音がキンキンきますね。
他は、今のトコロ違和感なく普通に気持ちのいいリスニングができています。
※ここで言う「他」に関しては、過去にこのブログで紹介しているバンドの数々をご参照ください。
興味のある方は、家電量販店で視聴機を見つけた場合は、是非、音質を確認してみて下さいね。





