アメリカの
オルタナティブ・ポップ・ロック・バンド
ガービッジの約5年振りのアルバム
「NO GODS NO MASTERS」
を購入したのです。
7枚目のオリジナル・アルバムです。
僕が購入したのは、輸入盤デラックス・エディション。
…って言うか、今回の作品、どうやら日本国内盤は発売されていないっぽい、みたい?
CDが売れない時代……。
洋楽CDの国内盤は稀少アイテムになりつつあるのかも?
すでに、タワーレコード・オンラインでも輸入盤デラックス・エディションの取り扱いは無くなっています。
アマゾンでも、カタカナで「ガービッジ」と検索すると出てこない?
英語でgarbage※又はGARBAGEと検索すると「NO GODS NO MASTERS」が表示されました。
さて、ガービッジです。
ブログの最初に、敢えてオルタナティブという文字を強調して紹介していますが、このバンド、デビューは1995年です。
世界中に、ニルヴァーナが巻き起こしたグランジ/オルタナティブの嵐が吹き荒れていた時代です。
元祖・オルタナティブ時代です。
なので?
現在の「オルタナティブ」とは微妙にニュアンスが違うかもしれません。
ガービッジは、元祖・オルタナティブと言えると思います。
…と、いうのは、バンドの中心人物であるブッチ・ヴィグは、ニルヴァーナやスマパンをプロデュースしていた人物です。
※日本で言う「プロデューサーさん」とは違い、洋楽の場合はアルバムの「音創り」に携わるのがプロデューサーって感じに思ってください。
90年代のグランジ/オルタナティブの殺伐とした音を創っていたひとりが、ブッチ・ヴィグです。
そんなブッチが結成したバンドがガービッジです。
バンドの紅一点、ボーカリストのシャーリー・マンソンの声に惚れ込んだブッチが仲間を集めて結成したバンドです。
そして、僕はガービッジのデビュー・アルバムを聴いた時…
心底ガッカリしました。
こんなのグランジじゃないっ!
あまりにもポップ過ぎ……。
ブッチ・ヴィグともあろうお方が、売れ線ポップに走ったか?
こんなの、グランジ/オルタナティブの名を騙ったポップスだっ!
ニルヴァーナの名を使った売名行為か?
……なんて思いながら、
何故か、アルバムが発売されるたびに買い続けていたのですが…。
僕的に、最初の転機(?)になったのは、3rdアルバム「ビューティフル・ガービッジ」でした。
※10月にリマスター盤が発売されますね。
それまで、イマイチ良さが分からなかったガービッジでしたが、このアルバムは純粋に曲がカッコイイ。
…いや、ただ単に、僕の中でニルヴァーナの幻影が薄れ、音楽的な嗜好が変わってきていたせいかもしれません。
ただし、この後、ガービッジは4thアルバム「ブリード・ライク・ミー」を発売後、長期の活動休止期間に突入しちゃいます。
この長期活動休止中に、僕の中でガービッジの存在は消えちゃってました。すっかり、解散した過去のバンド扱い。
ほとんど…、と言うか、まったく聴かなくなってました。
それから7年後……
久しぶりに発売された5thアルバム「ノット・ユア・カインド・オブ・ピープル」を聴いて、「ん?」って首を傾げました。
90年代~2000年代の初め、グランジ/オルタナティブを騙ったポップスだと思っていた「音」が、何故かカッコよく聴こえる?
※実際には2012年の音なのですが……。
改めて過去の作品を聴き直してみると……。
当時はポップスだと思っていた音が、実はかなり殺伐とした音だったって気が付かされました。
ポップなのに煌びやかさが無く、毒々しく、捻くれたメロディ。
ガービッジって?
もしかして、カッコ良い?
決定的だったのは、過去作(1st、2nd)の20周年記念リマスター盤が発売されたことでした。
高音質……、と言うほどの音の変化は感じられないリマスターでしたが、入手困難なアルバム未収録楽曲が収録され、何より、音圧がイイ感じに調整されている。
それを切っ掛けに、再び、ガービッジを聴くようになったのです。
そして、今回の新作。
NO GODS NO MASTERSです。
先行公開されたPVを聴いて(観て)最初に思ったのは…
シャーリー・マンソン、老けたな……オバサンになってるじゃん。
……でした。
妖艶なボーカリストと言われたシャーリー・マンソン、もう55歳だもの。
ただし、声は相変わらずです。
デビュー当時から変わらず、妖艶な魅力で溢れています。
作品は、一聴して「カッケえええ!」です。
前作「ストレンジ・リトル・バーズ」は、デビュー作への原点回帰と言われたわりに、僕の中ではイマイチな作品でした。
今回は、聴いた瞬間から「おお!ガービッジ!」です。
殺伐としたノイジーさとポップさが混在したガービッジ・ワールドです。
ちなみに、アマゾンの「評価」は、レビュー数130で★4.8という高評価が付いています。
なるほど、納得のクオリティです。
最近の音楽をあまり聴かないオジサンは、ガービッジのアルバムは、20年前の作品も今の作品も、同じように新しい音に聴こえてしまいます。古さを感じない。いや、新しい音を知らないだけかもしれませんが。
聴いてみて下さい。
▲1stアルバム「G」収録曲
▲2ndアルバム「ヴァージョン2.0」収録曲
▲3rdアルバム「ビューティフル・ガービッジ」収録曲
▲4thアルバム「ブリード・ライク・ミー」収録曲
▲5thアルバム「ノット・オア・カインド・オブ・ピープル」収録曲
▲6thアルバム「ストレンジ・リトル・バーズ」収録曲
▲7thアルバム「ノー・ゴッズ・ノー・マスター」収録曲
オジサンの僕は、こういうサウンドを「古さを感じさせない(流行に左右されない)」と言っているのですが、どうでしょう?
今時の女子高生&女子大生が聴くと
「うわ、古……」
って思っちゃうでしょうか?
ガービッジです。
これぞ元祖・オルタナティブです。
興味のある方は、是非、聴いてみてくださいね。
