【映画】マッドマックス～怒りのデスロード～

圧倒的な世界観っ！

伝説的映画「マッドマックス」シリーズの第４弾、マッドマックス・怒りのデスロードを観たのです。

ブルーレイ・ソフト（新品）が１０００円以下って安価で売っていたので、ついで買いというか・・・まあ、もともといつか観ようと思っていた映画だったもので。

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監督・脚本・製作は、マッドマックス・シリーズの創始者でもあるジョージ・ミラー監督だね。なので、名前だけ借りた別物映画にはなってません。１９８０年代に公開されたマッドマックス２からの世紀末世界の流れをそのまま引き継いだ内容になってるね。

実写版・北斗の拳の世界です。

いや、北斗の拳が漫画版マッドマックスと言うべきかな？

※ただしマッドマックスはカンフー映画じゃないけどね。

北斗の拳に登場するようなひゃっはー！って無法者たちが支配する砂漠の世界が舞台の映画だね。

強者は水と食料と燃料を手にし弱者を支配する。

そんな荒廃した未来世界のお話だね。

実は・・・映画が公開された当時（２０１５年）は、あまり観たいとは思ってなかった映画なんです。

ってのは、僕はマッドマックス２が大好きだったから・・・。

この手の焼き直し映画は失敗する・・・って先入観を持ってました。

今はCGでどんな映像でも作れちゃう時代だから・・・。

ハッキリ言って、今の映画だと、どんなスゴイ映像を観せられてもビックリしなくなってるんだね。

まだCGが未発達な頃（僕的にはマトリックスが境界線）の映画の衝撃は今では味わえないって思うんだよ。

まさに、思い出補正のマッドマックス２を超えるマッドマックスの世界は作れないって思ってたんだね。

今観ると鼻で笑っちゃうような「エクソシスト」の３６０°首回転シーンを初めてみた時の恐怖・・・。

前知識が無いまま観た「リング」のクライマックスで思わず声を上げてしまった絶望感・・・。

そういうのは、今の映画じゃなかなか味わえないんだよ。

まあ、その理由には僕がオッサンになったからってのも含まれます。

「リアル」と「作り物」を理性的に判断しちゃう汚れた大人ですので。

怒りのデスロード観たくなったのは・・・

漫画「木根さんの一人でキネマ」を読んだからね。

V8を称えよ！

主人公の木根さん曰く・・・

マッドマックス２のクライマックスを観た時に思った「このカーチェイスが永遠に続かないかな・・・」を本当にやりやがった至福の２時間

※マッドマックス２好きなら誰もが思うことだと思います。

・・・なのです。

思い出補正なのです！

実は、怒りのデスロードを観た後に、マッドマックス２を観なおしたんだけど・・・思い出は思い出のままがいい・・・。

もう、それ以外の言葉は見つからなかったよ。

あれほど驚愕したクライマックスのカーチェイスが・・・あんなにショボかったなんて・・・。

今回のマッドマックス

ストーリーはほぼ皆無だと言っていいですよ。

独裁者のイモータン・ジョーを裏切ったフェリオサ大隊長が、ジョーの奥さん５人を連れてトレーラーで逃げ出した・・・。

それに気がついたジョーが部下を率いて追いかけてくるんだね。

そして、ひたすらカーチェイスを繰り広げるってお話ね・・・。

フェリオサ役は、美人女優のシャーリーズ・セロンです。

この美女が・・・

こうなります・・・。

北川景子が映画のために丸坊主にして顔を油まみれにしてアクションしまくってるみたいな・・・そんなイメージ。

海外の映画はスケールが違いますね・・・。

我らがマックスは・・・イモータン・ジョーに捕まってて、成り行きでカーチェイスに巻き込まれ、成り行きでフェリオサ達を助けることになり、成り行きでイモータン・ジョーを相手にバトルって役どころ・・・。

正義の味方でもなけりゃイイヤツでもない・・・。

ほんのちょっと人間味のある荒くれ世捨て人って主人公だね。

では、僕の超個人的完全ネタバレ映画紹介です。

先ず映画の冒頭で語られますが※マッドマックス２でも語られてますがマッドマックスの世界は、核戦争後の文明が崩壊した世界です。

食料、水、燃料が稀少になってます。

核汚染の影響で人間の寿命は半分くらいになってます。

登場人物にも様々な核汚染の影響が描かれてますね。

流石は２０１５年作品だって感心。

１９８２年のマッドマックス２では描かれなかった、核戦争で被爆した人類の姿が不気味です。マッドマックス２のひゃっはー軍団はみんな健康体っぽかったけど、今回のひゃっはー軍団は・・・みんな死相が出てますよって感じ・・・。

砂漠の一角の砦を牛耳っている、独裁者のイモータン・ジョー。

彼は水（水源）と食料を手に、弱者を従わせ、独自の新興宗教を展開してるみたい。

V８を称えよ！

これはマッドマックス・シリーズではお馴染み、V８エンジンのことだね。

V型８気筒エンジンで、大型アメ車に搭載されるエンジンね。

マッドマックス２ではマックスの愛車インターセプターを「最後のV８」って呼ぶシーンがあったりとか・・・。

劇中で指をV型に組んで「V８を称えよ！」ってポーズは、アルファベットのVと実際のV８エンジンの形を模したものだよね。

V８＝イモータン・ジョーみたいな宗教で、ジョーのために死んだら生まれ変われるってそんな宗教。

愛車インターセプトで砂漠を放浪するマックスは・・・過去に救えなかった人々の幻影に悩まされながら生きてます。

そして、ハイエナのような悪人にも追われてます。

ガソリンと資源（クルマや銃とかね）の奪い合いですね。

ただ、マックスを悩ます幻影の正体は劇中では描かれません。

どうやら前日譚があるみたいだけど、怒りのデスロードだけ観ると「？？？」ってなる描写が多いなって感じるね。

これは、怒りのデスロード全般に言えることだけど、作中に登場する人物や勢力図がほぼ説明無しでストーリーが進んじゃうのね。

イモータン・ジョーは核に蝕まれた身体を保護するプロテクターと酸素ボンベ？を身にまとい生活してる暴君です。

体には醜い腫瘍があちこちに出来てるみたい・・・。

※ただし説明は一切ありません。

自らの死期を悟っているジョーは、若く健康な美女を集め、自分の子供を産ませているんだね。※ただし説明はほぼありません。

マックスは映画冒頭５分くらいでイモータン・ジョーの部下に捕まります・・・。インターセプター見せ場皆無です。

マックスの肉体は核汚染の影響が少ない健康体なので、ハイオク血液としてジョーの信者の輸血用に拉致されてます。

ジョーの忠実な部下で兵隊のウォー・ボーイズ（と呼ばれる一団）、その中の一人、ニュークスの輸血用人間にされちゃってるんだね。

これが狂信者のニュークスね。

でも実はマックス以上に主役級の登場人物です。

どうやら※劇中に説明が少ないので定かじゃないですがガソリンを補給する為に、大隊長が隣の友好関係にある砦にトレーラーで向かうという任務が遂行されるようです。

トレーラー・・・ウォーリグを運転するのは、我らが大隊長のフェリオサ（シャーリーズ・セロン）ですね。

護衛の武装車を引き連れて砂漠を爆走します。

でも・・・途中で突然の進路変更？？？

あれあれ？

何が起こった？？？

フェリオサの様子がおかしいぞ？？？

異変に気がついたジョーが・・・ハッとして向かった部屋は・・・。

自分の妻（５人の美女）を幽閉していた部屋です。

お気に入り美女軍団（うち一人は妊娠中）がフェリオサに誘拐されたのを知ったジョーは、大急ぎでウォーリグの後を追うんだね。

死ぬならデス・ロードで死にたい！

教信者のニュークスは血液袋（マックス）を車の前に縛り付け、ジョーと共にフェリオサ追跡に向かうんだよ。

そして、ここから・・・最後まで大迫力のカーチェイスの始まりです。

イモータン・ジョーの追撃！

どうやら友好関係のある他の勢力、人食い男爵と武器将軍の一団も追撃に加わってるっぽいよ。

さらに山嵐ってよばれる敵対武力もフェリオサ大隊長のウォー・リグを襲ってます。

そんな一団を蹴散らしながら逃亡を続けるフェリオサ大隊長。

ひゃっはー！

イモータン・ジョーの部下ｖｓ山嵐ｖｓウォーリグのカー・バトル・チェイスが凄まじいです！！！

特典映像として収録されてるメイキングによると、カーチェイスは基本全て実写で撮影されてるそうです。

CGでの合成もされてるけど、実写映像ありきのCG合成らしく、なるほど迫力があるわけです。

イモータン・ジョー軍団が山嵐軍団を蹴散らし、いよいよウォーリグに迫ってきます・・・。そして、目の前には巨大な砂嵐も迫ってきてます。

意を決して、砂嵐の中に突入するフェリオサ大隊長。

一緒に突入したイモータン・ジョー軍団の小型車※大型トレーラーに比べて小型って意味ねはバランスを崩して砂嵐に巻き込まれ大破・・・。

ニュークスは運転するクルマの車内にガソリンをぶちまけ、ウォーリグに体当たり自爆する気ですね。

それに気づいたマックスが何とか自爆を阻止して・・・ニュークスのクルマも大破しちゃいます・・・。

・・・ここで一先ず一区切り・・・

砂嵐が止んだ砂漠の砂の中から・・・ぶはってマックスが登場。

腕に巻かれた鎖を外そうともがくけど、結局、外れないね・・・。

※鎖はニュークスと繋がってますね。輸血袋が逃げないように手錠みたいな感じで鎖でつないでるんだね。

マックスが周囲を見ると・・・少し離れた場所にウォーリグも停車中。

マックスは、ニュークスの死体？を担いでウォーリグに近づくんだね。

そこには・・・水浴びしてる５人の美女とフェリオサの姿が・・・。

※砂嵐で汚れた手足を洗ってるのかな？

マックスはショットガン（弾無し）をかまえて美女たちを威嚇。

自分の腕にはめられた鎖を切るように命令するんだね。

でも、一瞬の隙をつかれて、フェリオサｖｓマックスの肉弾戦開始です。

しかも死体だと思ってたニュークスも復活。

マックス＆ニュークスのコンビに、流石のフェリオサも太刀打ちできなかったね・・・。

マックスは、ニュークスに鎖を外させ・・・ニュークスをぶっ飛ばして、ウォーリグを奪って出発しちゃいました。

フェリオサ＆美女はその場に置き去りです・・・。

でも・・・ウォーリグはすぐにエンストしちゃうんだね。

どうやら、ウォーリグはフェリオサ仕様に改良されてるらしく、エンジンの始動の仕方が違うと普通に走れない仕掛けがされてるみたい。

背後からは・・・イモータン・ジョー軍団も迫ってきてる。

仕方なく・・・フェリオサと美女をウォーリグに乗せ、フェリオサの目指す緑の大地へ行くことにします。

先ず、フェリオサが向かったのは・・・。

砂漠の中にそびえる谷（岩山みたいな場所）ね。

どうやら、そこを縄張りにしてる派閥にガソリンを提供する代わりにイモータン・ジョー軍団を迎え撃ちしてほしいと交渉してたみたい。

※途中、ウォーリグに潜入してたニュークスを外に放り出したりってハプニングもあったりします。

でも、ジョー軍団の多さに「約束が違う！」と交渉決裂！

谷の派閥はバイクでウォーリグを襲撃してくるんだね。

さらに、イモータン・ジョーが運転する巨大タイヤの化け物カーも襲ってくるんだよ・・・。

ジョーと一緒に追撃に加わっていたニュークス。

狂信的ジョー信者のニュークスは「俺が女たちを奪い返してきます」って頑張ったけど、ジョーの目の前でズッコケるって失態を晒し・・・ジョーから「使えないヤツだ！」って突き放されちゃいます。

そんなカーチェイスの中・・・アクシデント！！！

ジョーの妻で妊娠中の美女が、ウォーリグから転落しちゃうんだね。

ジョーは転落した妻を避ける為にハンドルを大きく切って車が横転。

結果・・・ウォーリグはジョーの追撃を逃れたけど・・・

車内は暗い雰囲気・・・。

「彼女を助けに戻らなければ！」って言う美女に「助からない、彼女は轢かれた！」ってマックスが告げます・・・。

※どうやらマックスは彼女が轢かれるのを見てたらしい・・・。

夜になり、沼にタイヤをとられるウォーリグに追手が迫ったり・・・

ウォーリグの隅っこでいじけてるニュークスを発見したり・・・

※ニュークスはジョーに「使えない」って言われて、もう終わりだって絶望してます。でも、美女に優しくされ・・・どうやら彼女に恋をしちゃったみたい。

なんやかんやで辿り着いた緑の大地・・・。

そこはフェリオサの故郷みたいだね。

※どうやら、フェリオサも昔、母親と一緒にイモータン・ジョーにさらわれたみたいです。

でも、緑の大地はすでに無くなってました。

途中でタイヤをとられた沼地がかつての緑の大地だったそうです。

核汚染の影響で・・・緑だった大地は死の大地に変わったって・・・。

目的地を失くしたフェリオサ達は・・・ガソリンが尽きるまで、走り続け・・・生きれる場所を探すって賭けに出ます。

でも、そこでマックスが提案。

だったら、イモータン・ジョーの砦に戻ればいい。

今、ジョーの軍団はほとんど全部が出払っていて※フェリオサ追撃に出てますので砦には一般人しか残っていない。

ジョー軍団より先に谷を抜けて、谷を封鎖※ウォーリグを転倒させて谷を破壊するってさすれば、ジョーの砦を奪うことができるって計画。

はぁ？

観てて思ったのは・・・はぁ？

なんだその計画！？

あまりにも唐突すぎやしませんか？

でもまあいいや・・・マックスとフェリオサが言うんだから、間違いないでしょう。

そして・・・最後のカー・チェイスの開幕です。

しまった！

ヤツら、砦を奪うつもりだ！

って気がついたイモータン・ジョーが追いかけてきますね。

マジで！

今度は妻を奪い返すって痴話ゲンカじゃなく、マジでウォーリグ破壊するために攻撃してくるね。

ハッキリ言って、分が悪いです・・・。

イモータン・ジョー軍団のマジ攻撃、ヤバイです。

ウォーリグを運転してたフェリオサも脇腹を刺され・・・瀕死の重傷。

運転は・・・美女に惚れたニュークスが代わってくれてます。

「コノヤロウ、裏切りやがった！」

仲間のウォーボーイズも呆れてますよ、ニュークスさん。

もうね、このクライマックスのカー・チェイスは文章じゃ表現できませんね。是非、実際の映画を観ていただきたいです。

なんやかんやで、イモータン・ジョーを倒したマックスご一行。

谷は・・・ニュークスの捨て身のウォーリグ転倒で見事に封鎖。

でも、フェリオサは・・・出血多量で死ぬ寸前・・・

輸血しなきゃ死ぬって・・・。

そうだ、俺は輸血袋だった！

マックスは輸血用の針をフェリオサの体に射し、輸血開始。

砦に戻ると・・・

あれれ？あれあれ？

フェリオサ大隊長が復活してますよ！？

そんな取ってつけたような復活劇で観客は納得するのか？

って僕の意見は無視され、フェリオサは砦の人々にイモータン・ジョーの死体を見せつけます。

・・・イモータン・ジョーが死んだ？

やった！ジョーが死んだ！

フェリオサ大隊長万歳！万歳！

水を解放しろー！

ジョーが独占していた水源を解放してみんなで一緒に暮らそう！

※ジョーの兄弟は、ど、どうしよう・・・状態。

ってことでイキナリ砦のボス的地位になっちゃってるフェリオサ大隊長は、ジョー専用の巨大エレベーターで砦の上層階に上がっていきます。

見下ろすと・・・

解放された水源に大喜びで集まる民衆の中を抜け、砦を立ち去ろうとするマックスの姿が・・・。

そして目が合い、お互いに「やったね」ってニヤリ顔。

・・・。

うん、クライマックスのストーリー展開は強引だったけど、大迫力のカーチェイスも凄かったし、大ハッピー・エンドだったし・・・。

木根さんが何度も映画館に通い

V8を称えよ！って言ってた理由が分かりました。

僕的にも、久しぶりにもう一回、最初から観てみようって思わせてくれる映画だったね。

よし、次は字幕じゃなく、日本語吹き替え版で観てみるか？

・・・ん？

マックス役は・・・AKIRA？

エグザイルのAKIRA？？？

おいおいおい！

ちょっと待て！

この最高映画を台無しにする気か！！！

※僕の脳裏には・・・呪怨（ハリウッド版）の吹き替えの悪夢が・・・。

呪怨はお笑い芸人が吹き替えしてて・・・演技の下手さに恐怖しました。

・・・実際に観てみると・・・。

劇中のマックスは無口でほとんど台詞が無く・・・ちょっと安心しました。

逆に、イモータン・ジョー役の安岡力也さんの方が・・・ビミョー。

※下手ではないけど、力也さん色が強すぎだよ・・・

やっぱ、吹き替えってのはプロの声優さんにお願いするべきだね。