ガイドラインに沿えば僕らの公演は
「開催してもいい公演」
にあたる。
中止か?延期か?開催か?
本番までわずか3週間となったタイミングで僕らは究極の選択を強いられることとなっていたのです
【後編】
正直FUNKISTの20周年ワンマンということで、遠方から飛行機のチケットを抑えて、宿も取ってその日を待ってくれてる人もいる。
中止か?延期か?開催か?
とにかく早く伝える事で予定を割いてくれてるみんなの負担を少しでも減らす事が出来るかもしれない。
「一年振りの有観客ライブ。絶対やりたい」
この想いはメンバー、スタッフ、みんな一緒だった。
20年。ずっと年に100本以上のライブをしてきた僕らにとって、この一年は有観客ライブ0本。バンド始まって以来初の出来事だった。
『ライブがしたい』
これが隠しようのない僕らの素直な想いだった
でもその中で宮田が言った一言。
それが方向を決定づけたと思う
「でも今の感染拡大してる東京に、全国のみんなに来てもらいたく無いよね。FUNKISTファミリーのみんなは優しいからさ、全国からみんななんとかして来ようとしちゃうでしょ」
この言葉が全てだった。
全国のみんなを今の東京に呼ぶべきじゃない。
昨年5月に延期や発表したのもこの理由だった。
それならこんな方法もあるんじゃ?と次に出た案が
「東京の人だけ入場可能、県外のかたは払い戻し。入り口で身分証の確認をして住所確認をする」という案はどうだろう?
でもすぐにヨシロウから
「きっとみんな楽しみにしてくれてるから、誰かは来れて、誰かは来れない、そんな20周年はやだな」
と。なんともヨシロウらしい一言だった。
もっともだ。
うーん...
やりたい
やれない
やらない
もはや誰も結論が出せずにいて
『結論が出ない』
そうい時にきまって僕は腹を括るようにしてる。
どうしたって決まらない時には誰かが『決定』を告げなきゃいけない時が少なからずある。
そしてFUNKISTとしいうチームにおいての僕の役割がそれだった。
僕は腹を括り、メンバーとスタッフに告げた。
「有観客は中止にします。これはもう決定事項で進めます。」
と。
でもFUNKISTチームは本当に良いチームで、みんな僕のその言葉の意味をすぐに汲み取ってくれて、理解し納得してくれた。
話し合いで解決されない出来事に対して、でもタイムリミットはある中で、ナタを強行に振り下ろさなきゃ行けない瞬間があって。
でも自分はかねがねリーダータイプの人間じゃないし、どうしたって周りのみんなの顔色を伺ってしまう所があるし。そんな自分が、そこにある一人一人の思いを分かっていながら、『決断』に迫られる時はその感情を無視してでも決めなきゃいけない。
そこにあるみんなの『思い』がわかってるだけにとても辛く罪悪感やら、申し訳なさやらで苦しくなる。
それでもきっとこのチームにおいてはそれは自分の役割だから
『これは決定事項として聞いてください』
の前置きをして言葉を続けた事が今までも何回もある。
それでも宮田やヨシロウはもちろんスタッフも、いつもその決断を肯定的に受け止めてくれる事で何度も救われてきた。
今回もまさにそうだった。
「さて、中止?延期?配信?3択になったね。どうする?」
と僕がメンバーとスタッフに続けた
ライブを楽しみにしてくれてるみんなの事を宮田とヨシロウも思っていたと思う。正直「有観客ライブをしない」この判断をするのは5月31日同様、やっぱり胸が痛い。でも絶対それが正解だとみんなわかってた。
わかっていたから尚更全員が苦しい胸のうちだった。
「中止、延期、無観客配信、どうする?」
の問いにマネージャーのマッキーが口を開いた
「私はやっぱり前に進むFUNKISTの姿を、いつも応援してくれてるみんなに届けたい。コロナで止まるんじゃなくて、一歩でも前に、ライブする日に近づいてるFUNKISTの姿を私は届けたい」
と伝えると今までの色んな感情が溢れ出したのかマッキーが突然ポロポロ泣き出して
もう僕ら3人はひたすらオロオロてんやわんやしてしだして
ヒソヒソと「お前のせいだぞ!」「いやお前が厳しいこと言うから」
と責任のなすり付け合いがメンバー3人で繰り広げられる地獄絵図
とりあえず一旦「ヨシロウがマッキーを泣かせた」という事で結論付けてこの件は一旦収めたが
この件にかんしてヨシロウはずっととっても不服そうだった。
さてそんな中でみんなの意見を一つ一つ汲み取りながら
・全国のみんなを東京に集めない
・ライブに来れる人、来れない人を作らない
・前に進んでるFUNKISTを見せたい
を間違いなく実践できる方法。それが
「無観客配信」
という形だった。
ー続くー







