ずっとずっと

『野外フェスで歌ってみたい』

と憧れて

初めて立った野外フェスのステージは2008年京都大作戦の牛若ステージだった



その時に見た景色は本当に感動的で


涙がでるほど嬉しかった


そしてその翌年


2009年



僕らは野外フェスのメインステージという1万人規模のステージに立つことになる



Sky Jamboree2009だった


当時今以上に全く知名度のない僕らのライブを見に来てくれてたのがFM長崎のパーソナリティだった高順やマークさんや平川あゆみちゃんだった


お客さんも20人くらいしかいないまばらなライブハウス


でもそのライブを見てFM長崎のパーソナリティーのみんながSky Jamboreeプロデューサー有森さんに『長崎にぴったりなバンドがいる!』って伝えてくれて


それから数ヶ月後


ヨシロウと二人でアコースティックライヴをしに来た会場に有森さんら突然現れた



『えっ!?Sky Jamboreeプロデューサーが来る?』

『なぜよりによってアコースティックライヴにっ!!』


焦って緊張しまくる俺とヨシロウ


とにかくいつも通り精一杯心込めてライヴした

即興を歌ったり

こどもたちのそらを歌ったり


そんなライヴが終わりステージの片付けをしていると有森さんがステージにやって来て


たった一言


『また夏に会おう』


そう告げると


有森さんは帰っていった



顔を見合わせる俺とヨシロウ


『ははは、まさかね』


そう言って笑いあった数ヶ月後




 FUNKISTにSky Jamboree出演のオファーが届いた


嘘みたいな本当の話し


全く誰も知らないバンドが


長崎のみんなが大切にしている野外フェスに出る


凄まじい嬉しさと同時に


圧倒的なプレッシャーが襲って来た



ネットに並ぶ


『 FUNKIST誰だよ!』

『 FUNKISTは休憩時間に確定』

『トイレ休憩ゲット。 FUNKIST(笑)』


という書き込み。


当然誰にも望まれていない。


Sky Jamboreeが近づいた頃


実は一回有森さんに相談したことがあるんだ



『Sky Jamboreeすごく嬉しいんですけど、本当に俺たちで良かったんでしょうか?』


って。


そしたら有森さんはあごひげを触りながら


『俺の家では嫁もムスメもFUNKISTを聴いてるんだよ。お前たちの音楽はな、人の生活にちゃんと寄り添う音楽なんだよ。なにより俺が好きなんだよお前たちの音楽。それだけじゃダメか?Sky Jamboree出る理由』

って言ってくれて

泣きそうになりながら

『俺頑張ります。』

って有森さんに伝えたのを覚えてる。

そこから有森さんはまだブレイク前のBIGMAMAやセカイイチの音源を聞かせてくれて

『すごく良いだろ?』

って嬉しそうに話してくれて


そこから FUNKISTはSky Jamboreeに3年連続で出演させてもらうことになる





ブルーハーツの音楽を聴いてギターを弾き始めて


2009年クロマニヨンズのヒロトさんとマーシーさんにお会いする事が出来て

震えて何にも喋れなかったけど

CDをもらってくれて


2010年Sky JamboreeでのFUNKISTのライブを見て憧れの10-FEETがhammer skaツアーに呼んでくれた


そしてそんな2010年を最後に有森さんは天国に旅立ってしまい

2011年はトップバッターをやらさてもらうことになり

『こどもたちのそら』から始めた稲佐山には雨が降ってた


沢山の景色と夢を見せてくれた稲佐山のステージ


2010年の映像








そしてこのCMのように


FUNKIST FESTIVAL1回目はそんな稲佐山から始まった





本当にいっぱいの事を教えてもらったSky Jamboreeが今年20周年を迎え



そのSky Jamboree前夜祭に今年オファーをもらった


『特別な日にしたい』





その想いを伝えると




『わかりました』




あいつがやってきた


その意味は


語らなくてもわかってる


ヨシロウを迎えて



Sky Jamboree



こどもたちのそらを



また奏でた



出会いも



別れも


再開も


僕らのSky Jamboreeには


いつもこの曲があって



そして愛のうたがあった




翌日



久しぶりに帰ってきたSky Jamboreeは


あの日と何一つ変わる事なく



愛と、優しさと、感動と、感情が溢れる



最高のフェスだった


変わりゆく時間の中で


変わらずにい続けるには



想像を絶するほどの努力と、挑戦を


繰り返さなきゃならない


変わらずにいてくれるSky Jamboree


それだけで泣きそうだった




メインMCのYUYAさんがステージに現れ


空に向かっていきなり叫んだんだ


『有森さーーーーん!!なんとか20回目まで辿り着いたよーーーー!!!!!』


きっと会場にはなんの事かわからない人もいっぱいいたと思う


でも宮田とヨシロウ見たら


多分俺と同じ顔をしてたんだと思う



数秒後手で目を覆いながら3人別々の方向へ歩き出した





そこからMy Hair is BadはやSUPER BEAVERとライブハウスで一緒に鳴らしてきたバンドの放つ音に、感情に震え


Sky Jamboree2018はスタート



幸せな時間を全力で浴びて


完全燃焼(笑)


こうして僕らのSky Jamboree2018は幕を閉じた




夕方後ろ髪を引かれつつ

V-ファーレン長崎の試合を応援しにトラスタへ


 FUNKISTのV-ROADを応援に使ってくれていて


一緒に大熱唱



来年は

この歌を

Sky Jamboreeで


みんなと歌いたいな


人知れず抱いた僕の夢



また一つ



音楽に向き合う力を



めちゃくちゃもらった


2018の夏の日のこと