少し前になるが、朝倉兄弟の生家と目と鼻の先にある母方の祖先の菩提寺に向かった。豊橋中心街の実家から車で30分程先にある海沿いの町は、古来は海を制覇した屈強な海賊が仕切る半農半漁の村だったと推測している。




全国の朝倉兄弟ファンは驚くだろうが、サーフィンを楽しむ暖かい季節以外には人っ子ひとりいないほど過疎の雰囲気がある。

こんなところで未来は何を考えてどう育ったのか…伊古部から吉田藩直轄地だった百々まで大海から吹く鋭利な刀のような風を真横から受けて車を飛ばした。

途中、東赤沢を通過した時、どうしてか急に車が加速した。ここは確か…朝倉未来の。

5年ぶりに金髪にした試合前計量で垣間見せた薄笑いが加速する狂気の前触れであった気がしてならない。
まともに目が見れない真面目な斎藤があまりに可哀想だ。