性倒錯者では?と疑いたくなった『ひきしお』のマルコ・フェレーリ監督の映画『町いちばんの美女 ありきたりな狂気の物語』(1981年)を観た。酔いどれ詩人と若い娼婦の愛の話が、ロスを舞台にしながらも詩的なのは、チャールズ・ブコウスキーの原作によるものなのかは解らない。ただ100分飽きることなく、期待通りの映画なのはフェレーリ監督の力に違いない。LOST ANGELES・・・LOS ANGELES・・・TALES OF ORDINARY MADNESS・・・この映画は同じブコウスキーのBRAFLY(1987)より前だと知って驚いた。
冒頭で主人公が演説する【STYLE】はこの映画のすべてだった。
http://www.youtube.com/watch?v=2Poflgfftis
スタイルがすべてだ
退屈でもスタイルがあれば
スタイルのない危険なことよりましだ
スタイルありで危険なことは芸術だ
闘牛は芸術だ
ボクシングもしかりだ
セックスも芸術さ
缶詰をあけるのも芸術
スタイルのある奴は少なくねえな
人間より犬のほうがスタイルがあるな
猫はそれ以上だ
ヘミングウェイの自殺だってスタイルだ
スタイルを説く奴もいるよ
ジャンヌ・ダルク
洗礼者ヨハネ キリスト ソクラテス シーザー G.ロルカ
ムショの方がシャバの人間よりスタイルがある
スタイルは異なる
つまり やり方とか方法がだ
プールにニシンがたたずむとか
俺の視線を無視して 浴室から裸で出てくるとか・・・