舟木間彩 MASAI FUNAKI in kyoto border=



『裏商店建築』という概念を思いついた。日本の商店建築を語る上では無視できない流行商店デザイン雑誌『商店建築』誌に載らないような、古かったり、老舗だったり、流行ってなかったり、B級だったり、ダサかったり。そんなものをとりあげてみたい。




最近特にお世話になっている「骨董屋」「古美術商」という業種の店舗デザインの類型に気がついて久しい。どうもこの業種について大切なのは、はっきりとそのお店のコンセプトを表現できるショーウィンドウと内部が簡単には見通せない【見え隠れの仕掛け】が必ずある。がらくた屋~骨董屋~美術商と取扱商品のグレードの上昇によってその仕掛けの透過性が低くなることになり、入りにくくなったりする。




画像は彦根で見つけたすがすがしい雰囲気の「骨董・古美術商」。ファサードの白が効いている。中に入ると、閉められていた座敷の襖が開いたと思うと、品のいい奥様のと緑豊かな中庭が見えた。この関連業態は、奥に入れば入るほど見たこともないお宝に出会うことができる特別な領域性を持つ。最高。