まさか自分が、子どもがいないことでセクハラ発言をされるとは、思いもしませんでした。
はじめは、派遣の企業面接の時でした。相手は、社長さん。子どもがいることを聞かれるのは当然なので、「うちは、いないんです。」と普通に答えました。ここまでは、いたって普通。そしたら、どうしていないんだ。作り方を知らないのかと。
作り方?何言ってんの?苦笑。でも、この発言はわりと多い。言う方は、冗談のつもりなのでしょうが、これほど下品な言葉はありません。どうやら、その社長さんもお子さんができたのが遅かったようです。
でも、
排卵日にちゃんとやっているのか とか
旦那の精子の具合はどうなのか など
あとは気持ち悪くて、殆ど覚えていません。
まだ、
体は冷やしちゃいけないよ とか
いつかできるといいね なら
こちらも 「そうですね、有難うございます。」で、終れるのですが。
立場上強く出るわけにも行かず、終始笑顔でうなづいていました。1時間ほど。しかし悲しいのは、面接に同席していた派遣会社の女性も先方の女性社員さんも、誰も彼を止めてくれなかったこと。もちろん、こんな会社はこちらからお断りしました。でも、まだこの時は、我慢して適当に話に付き合うことが、世の中をうまく渡っていくということなのかなと思っていました。
次は、その後働くことになった別の派遣先での出来事。
廊下で会う度に、子供の事について聞いてくるオジサン。 夫婦生活はあるのかと聞いてきたり、病院に行っているのかとか。早退すれば翌日にはどうだったかとかいちいち聞いてくる。終いには、仕事中に、不妊治療助成金に関するページをプリントして持ってくる始末。
だけど、相手は正社員。体外受精の費用のために働いていた派遣社員の私は、契約を打ち切られるのを恐れて我慢をしました。雰囲気を壊さないように、適当に話に付き合っていました。今思うと、こういう私の態度がいけなかったのだと思います。
その他にも、
俺が相手してやろうか と言ってくる人
不妊の相談会のチラシを持って来る人 もいました。
そんなに私、可哀想にみえるのですかね。苦笑。本当に大きなお世話です。
先日、都議会で塩村議員が発言中に、セクハラ野次がとびました。あの場面をテレビで見た時、私は異様にイライラしてしまいました。自分と同じような反応をする塩村議員を見て、悔しくて涙が止まりませんでした。そして、私が遭遇した時の状況と比べて考えてみました。どういう人が、どうしてそんなことを言うのか。すると、共通することがあることに気付きました。
まず、セクハラ発言をしてくるのは50代から60代のオジサン連中で、状況的にも言い返せない立場の人に言うという事。(だから、セクハラなのですが。)この年代には、男尊女卑の感覚が根強く、女は子どもを産んで一人前という考え方が一般的であるという印象。もちろん、そうでない人もいらっしゃるかと思いますが。
次に、そういうことを口にすることを、まったく悪いと思っていないこと。むしろ心配してやっているとか。私の場合は、相手が不妊経験者であったということ。俺も苦労したから分かるよ、と頼んでもいないのにアドバイスしてくるパターンは、本当にたちが悪い。不妊治療で体と心に受ける痛みは、圧倒的に女の人の方が大きい場合が多いかと思います。不妊を乗り越えたといっても、男の人には所詮理解できない世界なんだと思いました。
最後に、不妊は女性だけの問題だと思っていること。不妊治療を受けた人ならみな感じているのではないのでしょうか。因みに、このようなセクハラを子どもを持たない男性が女性から受けることがあるのでしょうか... 圧倒的に女性が多いかと感じるのは気のせいでしょうか。
しかし、世の中を変える事なんて簡単にできることではありません。そして私自身もしかり、経験しない痛みを理解することは不可能に近いです。私も気付かないうちに、どこかで誰かを傷つけているのかもしれません。だから、こういう人たちに遭遇しないようにすることはできません。そしてその時は、突然やってきます。いちいち傷つかない自分になるには、どのように強くなっていったらいいのでしょうか。
極々当たり前の事ですが、嫌なものは嫌と声に出す勇気を持たなくてはなりません。雰囲気が壊れるのを恐れて、やんわり話を逸らしてしのごうとしても無駄です。こんなことを言ってくる相手は、もともと人の気持ちに気付く繊細な感性なんて持ち合わせていません。しかも最初話に付き合ってしまえば、その後はエスカレートするだけ。だから「最初に言われたとき」に、心を鬼にして、ハッキリ言わなきゃならないと思います。
仕事上での付き合いだと、どうしても我慢してしまうかもしれません。でも、永遠に我慢できる自信がないなら、一回バシッと言う勇気を持つべきなのです。
問題は、言い方なんですよね。「そっとしておいてもらえませんか」 「ほっといて下さい」「大きなお世話です」と一言、笑顔で言って立ち去る。そして、何事もなかったかのように、普通に接する。ここでポイントなのは、それ以外の事を一切話さないこと。例えば「頑張ってるんですけどね」とか「こればかりは授かりものなので」とか。私はこれらでかわそうとして、逆に相手に突っ込まれて失敗しています。苦笑。
ちょっと勇気がいることです。
うまくいくかどうか分かりませんが、次回はこんな感じで行ってみようと思います。
2回目の体外受精は、アンタゴニスト法での刺激となりました。
前回の体外受精が終わってから、卵の質を上げるために当帰芍薬散とユベラを飲み始めました。
採卵では、いい卵が1個取れました。先生が、金ピカの卵だから妊娠するけー って言ってました。ふりかけ法(体外受精)では受精の確率が悪かったので、今回は顕微だけにしてもらいました。そして、順調に胚盤胞まで育ち、お迎えすることが出来ました。
会社ではお弁当を食べた後に、パンを買って食べる程お腹がすいたりしていました。周囲からできたんじゃないかって言われるほど。
私も若干の期待をして、自宅で検査薬を試してみると、うっすら陽性。病院でも陽性反応が出てくれました。帰り道に「たまごクラブ」を買って、ドキドキしていました。
ところが、5週目になっても胎嚢が小さいまま...。そのまま生理が来てしまいました。
この時、夏風邪をひいてしまいました。 私は自分をものすごく責めることとなったのです。
前回の体外受精が終わってから、卵の質を上げるために当帰芍薬散とユベラを飲み始めました。
採卵では、いい卵が1個取れました。先生が、金ピカの卵だから妊娠するけー って言ってました。ふりかけ法(体外受精)では受精の確率が悪かったので、今回は顕微だけにしてもらいました。そして、順調に胚盤胞まで育ち、お迎えすることが出来ました。
会社ではお弁当を食べた後に、パンを買って食べる程お腹がすいたりしていました。周囲からできたんじゃないかって言われるほど。
私も若干の期待をして、自宅で検査薬を試してみると、うっすら陽性。病院でも陽性反応が出てくれました。帰り道に「たまごクラブ」を買って、ドキドキしていました。
ところが、5週目になっても胎嚢が小さいまま...。そのまま生理が来てしまいました。
この時、夏風邪をひいてしまいました。 私は自分をものすごく責めることとなったのです。
執着を捨てる事なんて、絶対にできないと思っていました。それはイコール諦めることだと思っていたからです。何事も願わなくては始まらないとか、そんな風にも考えていました。
では、どうして子どもが欲しいと思うのでしょうか。
純粋に「愛する旦那さんの遺伝子を継いだ子供にあいたい」という思いから、「両親に孫を抱かせてあげたい」という多少のエゴが入り混じった感情迄、色々な理由があっていいじゃないかと思っていました。人間だもの、いろいろあるさ、そんなに完璧に生きてられない、と。
だけれども、何かが違うような気がする...
ずっと考えていたけど、頭の悪い私には答えが見つからなかったのです。
子どもが欲しい
↓
赤ちゃんが欲しい
↓
新しい命が欲しい
「子ども」という言葉を「命」に置き換えて考えてみると、いかにこの思いがエゴであるか気付くことができました。
私自身の命は、両親から有難く頂戴したものです。そして、どんなに延命治療を施しても、淘汰される時は淘汰されるでしょう。生まれることも死ぬことも(自殺の場合を除いて)、自分の意志で選ぶことはできないわけです。ましてやその時期も。もちろん、頑張って勝ち取るものでもないわけです。
現在の世の中は、便利な社会になりました。人生の選択がより豊かになり、色々な事が可能になりました。不妊治療を受けるという選択肢があることも、その恩恵によるものです。
そのせいでしょうか。私は大切なことを忘れていたのです。結果が出ないのは、努力が足りなかったり、方法が合っていないせいではないのです。医者や病院に不信感を募らせる私は、間違っていたのです。不妊治療を行って、器質的な問題をクリアしても妊娠しないのは、私が新しい命に選ばれていないというだけなんです。そして、それはそれ以上でもなければそれ以下でもないということです。
そんな風に考えるようになったら、何だか楽になってきました。例え赤ちゃんを抱くことができなくても、私が今ここに「生かされている」こと、このことに精一杯感謝をしていきたいと思います。
こんなダメな私のブログですが、最後まで読んで下さって有難うございました。
では、どうして子どもが欲しいと思うのでしょうか。
純粋に「愛する旦那さんの遺伝子を継いだ子供にあいたい」という思いから、「両親に孫を抱かせてあげたい」という多少のエゴが入り混じった感情迄、色々な理由があっていいじゃないかと思っていました。人間だもの、いろいろあるさ、そんなに完璧に生きてられない、と。
だけれども、何かが違うような気がする...
ずっと考えていたけど、頭の悪い私には答えが見つからなかったのです。
子どもが欲しい
↓
赤ちゃんが欲しい
↓
新しい命が欲しい
「子ども」という言葉を「命」に置き換えて考えてみると、いかにこの思いがエゴであるか気付くことができました。
私自身の命は、両親から有難く頂戴したものです。そして、どんなに延命治療を施しても、淘汰される時は淘汰されるでしょう。生まれることも死ぬことも(自殺の場合を除いて)、自分の意志で選ぶことはできないわけです。ましてやその時期も。もちろん、頑張って勝ち取るものでもないわけです。
現在の世の中は、便利な社会になりました。人生の選択がより豊かになり、色々な事が可能になりました。不妊治療を受けるという選択肢があることも、その恩恵によるものです。
そのせいでしょうか。私は大切なことを忘れていたのです。結果が出ないのは、努力が足りなかったり、方法が合っていないせいではないのです。医者や病院に不信感を募らせる私は、間違っていたのです。不妊治療を行って、器質的な問題をクリアしても妊娠しないのは、私が新しい命に選ばれていないというだけなんです。そして、それはそれ以上でもなければそれ以下でもないということです。
そんな風に考えるようになったら、何だか楽になってきました。例え赤ちゃんを抱くことができなくても、私が今ここに「生かされている」こと、このことに精一杯感謝をしていきたいと思います。
こんなダメな私のブログですが、最後まで読んで下さって有難うございました。
一度目の体外受精は、刺激方法はロング法での点鼻薬(アゴニスト)でした。これは、アゴニスト製剤は、子宮内膜症の治療にも有効だからかと思われます。
因みに、この点鼻薬は決まった時間にしなくては行けないものです。しかし、この頃はフルタイムで働いていたので、30分前までは覚えていてもすっかり忘れてしまったこともしばしばありました。
採卵は、左側の卵巣からだけで6つ取れました。そのうち、3つを体外受精(ふりかけ法)にて、3つを顕微授精で行いました。受精したのは顕微の2つで、胚盤胞まで育ったのはそのうちの1つだけでした。
結局、着床も確認できなく、撃沈に終わりました。点鼻薬の時間を守れなかったのが原因でしょうか...。
でもこの頃は、まだまだ、これから!と、気を奮い立たせていたのでした。
因みに、この点鼻薬は決まった時間にしなくては行けないものです。しかし、この頃はフルタイムで働いていたので、30分前までは覚えていてもすっかり忘れてしまったこともしばしばありました。
採卵は、左側の卵巣からだけで6つ取れました。そのうち、3つを体外受精(ふりかけ法)にて、3つを顕微授精で行いました。受精したのは顕微の2つで、胚盤胞まで育ったのはそのうちの1つだけでした。
結局、着床も確認できなく、撃沈に終わりました。点鼻薬の時間を守れなかったのが原因でしょうか...。
でもこの頃は、まだまだ、これから!と、気を奮い立たせていたのでした。
人工授精が陰性に終わり、すぐ体外受精という風には気持ちが動きませんでした。
なぜなら、私には子宮内膜ポリープがあったからです。
だけど、実はこの手術は先生から勧められてやることになったのではありません。とにかく体外受精を勧める病院側に異議を唱えたところ、「だったら取りますか?」ということですることになったのです。
実際、子宮内膜ポリープは着床に影響するなどと言われているけれども、取ってもまたできるものでもあります。先生は、「手術はどっちでもいい」って言ってました。うーん... プロにそういう風に言われてしまうと。でも、体外受精で陰性が続けば、これが原因かもってどうせ言うんでしょ?と思って、手術をしてもらうことになったのです。
手術はすぐ終わりました。
もう2年近く前のことなので、記憶が定かではありませんが、確か午前中に来て検査をして、午後一番に手術をし、少し休んで14時位には帰ることができました。もちろん麻酔なので、夫に会社を休んで迎えに来てもらいました。(ここも車でないと行けない場所でした。)お腹が痛いというわけでもなく、何事も終わりました。採卵みたいなじ感じでしょうかね。
しかし、採卵さえ経験がなかった当時は、実はこの手術がとっても怖かったのです。
手術台に上がって体の中から何かを掻き出されるのですから...
手術後に受診したとき、細胞片にも、特に異常がないと言われました。左右の卵管に近い辺りに少し大きめのがあったので取りましたと言ってくれました。これで少しは自然妊娠の可能性が上がるかも!とその時は嬉しかったんです。ま、よく考えると夫の方にも問題があるので、できるわけないんですけどね...
今振り返ってみると、体外受精で陰性が続いているけれども、ポリープは取っておいてよかったと思っています。納得のいかない事はしっかり訴えた方がいいんじゃないかと。ただ、それが原因で、田舎の病院では面倒くさい患者扱いされることは、残念ながら避けられません。笑。
子宮内膜ポリープの手術は、実際は取れているかどうか確認するのは難しいようです。だから、私の体の中にもまだ残っているかもしれないし、手術自体も気休めだったのかもしれない。さらに、あのような手術は少なくとも体の中を傷つけるので、それがいいかどうかというのも判断しにくいようです。
などということは、のちのちインターネットから得た情報でして、どうしてこのようなデメリットも話してくれないのか不思議でした。ここの病院は、責任を取りたくないので、言われた通りにしますという態度を貫いていました。疑問に思ったことを聞き直すと、それに対して「どうしてなのか」という説明はありません。「そういうならそうします」というだけ。私は医療関係者でもないし、不妊治療のプロでもありません。先生の経験を元に、話を聞きたかったそれだけなのに。
ただ、病院側とのコミュニケーションが取れないのは、私だけではありませんでした。院内にあるパソコンに患者さんが自由に書き込める場所がありました。そこには、このコミュニケーションの行き違いによる不満が書かれては消され、の連続でした。私は、中でも話しやすい女性の先生を狙って予約をしていたのですが、毎回そういうわけにも行かなくなってきました。だからここで体外受精をする気にもなれず、とうとう転院を決意することになったのです。
なぜなら、私には子宮内膜ポリープがあったからです。
だけど、実はこの手術は先生から勧められてやることになったのではありません。とにかく体外受精を勧める病院側に異議を唱えたところ、「だったら取りますか?」ということですることになったのです。
実際、子宮内膜ポリープは着床に影響するなどと言われているけれども、取ってもまたできるものでもあります。先生は、「手術はどっちでもいい」って言ってました。うーん... プロにそういう風に言われてしまうと。でも、体外受精で陰性が続けば、これが原因かもってどうせ言うんでしょ?と思って、手術をしてもらうことになったのです。
手術はすぐ終わりました。
もう2年近く前のことなので、記憶が定かではありませんが、確か午前中に来て検査をして、午後一番に手術をし、少し休んで14時位には帰ることができました。もちろん麻酔なので、夫に会社を休んで迎えに来てもらいました。(ここも車でないと行けない場所でした。)お腹が痛いというわけでもなく、何事も終わりました。採卵みたいなじ感じでしょうかね。
しかし、採卵さえ経験がなかった当時は、実はこの手術がとっても怖かったのです。
手術台に上がって体の中から何かを掻き出されるのですから...
手術後に受診したとき、細胞片にも、特に異常がないと言われました。左右の卵管に近い辺りに少し大きめのがあったので取りましたと言ってくれました。これで少しは自然妊娠の可能性が上がるかも!とその時は嬉しかったんです。ま、よく考えると夫の方にも問題があるので、できるわけないんですけどね...
今振り返ってみると、体外受精で陰性が続いているけれども、ポリープは取っておいてよかったと思っています。納得のいかない事はしっかり訴えた方がいいんじゃないかと。ただ、それが原因で、田舎の病院では面倒くさい患者扱いされることは、残念ながら避けられません。笑。
子宮内膜ポリープの手術は、実際は取れているかどうか確認するのは難しいようです。だから、私の体の中にもまだ残っているかもしれないし、手術自体も気休めだったのかもしれない。さらに、あのような手術は少なくとも体の中を傷つけるので、それがいいかどうかというのも判断しにくいようです。
などということは、のちのちインターネットから得た情報でして、どうしてこのようなデメリットも話してくれないのか不思議でした。ここの病院は、責任を取りたくないので、言われた通りにしますという態度を貫いていました。疑問に思ったことを聞き直すと、それに対して「どうしてなのか」という説明はありません。「そういうならそうします」というだけ。私は医療関係者でもないし、不妊治療のプロでもありません。先生の経験を元に、話を聞きたかったそれだけなのに。
ただ、病院側とのコミュニケーションが取れないのは、私だけではありませんでした。院内にあるパソコンに患者さんが自由に書き込める場所がありました。そこには、このコミュニケーションの行き違いによる不満が書かれては消され、の連続でした。私は、中でも話しやすい女性の先生を狙って予約をしていたのですが、毎回そういうわけにも行かなくなってきました。だからここで体外受精をする気にもなれず、とうとう転院を決意することになったのです。