しばらくブログを書かないうちに、

世の中に韓国発を謳ったミニッシュだとかブラックフィルムというような

何?それは???

でも、整形大国の韓国の人がすでに多数受けているらしいし、

歯を削るけどその削り方は従来のベニアよりも薄く削られる程度(ほぼノンプレっぷかミニマムプレップ)らしいし、

なんかそれって凄い治療なんじゃないか???と考えて

飛びつく歯科医や患者さんが増えてきたな〜〜という気がしています。

 

さて、その韓国発って何????ということで、

 

今回は、実際にミニッシュの講習会を受けたわけではないし、

そもそもブラックフィルムはある医療法人か何かの専売品のようだし

(HP記載によれば旧来のe.max製らしい。名称から想像するにインゴットが透けるタイプなんだろね。いわゆる専売を想像させるネーミグ商法なのでしょうね)

(あまり好きではない韓国に 今更セミナー受講のために行く気にならなかったし

(昔何回か韓国には行ったことがあるのですが毎回嫌な思いをする羽目になったんですよ。

例1:飲食店で10倍のカード決済ぼったくり被害に合った

例2:友人の家ということで寄った際にその親父に1時間長に渡って日本人が今までしてきたことは・・・・・等等の

過去の歴史認識の違いというか教育の違いを元に説教を長々と喰らう羽目にあった  散々

例3:バスの中で知らないお婆さんからいきなり暴言を吐かれた

例4:少し仲良くなると(ちょっと会っただけで)やたらと馴れ馴れしくなり最後は結婚を持ちかけられる。日本国籍が欲しいんだろうかね。

などとにかく行くと面倒臭い事に数々遭遇したという経験もあるしね。

とにかく日本に対して複雑な感情をお持ちの国だから

面倒くさいけど、まあ若い頃に行っておくのはよいのかもね。)

日本に来て真面目に勤務したり生活している人は良い人が多いので在日韓国人で個人的付き合いがある人は良いのですが

韓国に行った時に知らない人がいちいち色々と干渉してきたり、勝負かけにやって来たり、罵倒しに来たり、騙しに来るのはいちいち面倒くさい)

すでに大抵のことを知っているはずのセミナーを受ける用でもそこそこ高いし、

さらに技工代や加盟代も結構取りにこられそうだな〜

さらに技工物(海外からのものは法律上雑品だけどね)に輸入関税かかるし、

送料も国際郵便になるしでメリットって何かあるのかな?と考えると行く気がしないため)

 

周辺情報として入手したことをまとめてみました。

(韓国が好きで観光とか他の事と絡めて韓国に行きたい歯科医にとってはよいのかも???)

 

 

まず、ミニッシュが使っているのはシロナ社の光学スキャナーとミリングマシーンのようにHP等に画像がはられていますよね。

これは、昔、まあ、今もかもしれませんがセレックというシロナ社が先行して開発していた光学スキャナーと院内ミリングマシーン、それを動かす使いやすいソフトのセット物。

セレックはクローズ商法での販売品なのですが、

海外では以前からオープンにカスタマイズも可能。

そもそもシロナ社もセレックブロックというものをVITA社に作ってもらっていて

ミニッシュもミニッシュブロックというものをVITA社に作ってもらっていて

それぞれがVITA社の製品のOEM商品ですね。

昨今は、どの企業も自社で何かを作るってことはもうリスクはあれどメリットがないていになっていますから

このようなOEM商品だらけの世の中になっています。

ですから元の製品はセレックもミニッシュも同じVITAの商品です。

セレックというのはシロナ社が囲い込み商品としてVITA社に作ってもらってブロックにつけてある台座(ジグ)を自社用ミリングマシーンに対応したものをくっつけて売っている商品。患者さんに提供する際には、シロナ社のセレックシステムで加工して作った技工物をセレクトとして提供するという事になります。

 

ミニッシュも同じような感じでVITA社に作ってもらったセラミックブロックにMinishのロゴを印刷してあるものがミニッシュブロック。

ですから、製品の材料はセレックもミニッシュもまた他の会社のOEM商品もVITA社が作っているものであれば

ほぼ同一という事になリますね。違うのはロゴとジグ、安く作ればロゴだけ違うだけ(VITA社の人からのお話)(どういう戦力で販売するかによりけりでしょうしね)

 

セレックブロックにはハイブリッドレジン(ハイブリッドセラミックともいう)もあれば、セラミックもあれば、ジルコニアもあるけれど、ミニッシュにはセラミックしか今のところは無いような。

セラミックは割れやすい欠けやすいので、なかなか薄くミリング加工するのは難しかったのですが、昨今のミリングマシーンの性能は向上していますからとても薄く加工も出来るようになっています。強度を問題にしなければ薄く加工しようとすれば薄く加工できる時代になっています。

 

さて、その強度ですが、セラミックはやはり硬さはありますが割れたり欠けたりのリスクにつながる粘り強さはほぼありません。ミニッシュがOEM商品として作ってもらっている元素材はVITA社の MARKⅡという事ですから、長石系セラミックなのですが、この素材自体は結構長い歴史はあるけれど欠けたり割れたりというトラブルが多発するため、ユーザーの要望に答えて様々な素材開発が今に至るまでにずっと行われ続けたが、今まだケースを選んで使われているという物という程度の立ち位置のものです。

セミナーを韓国に受けに行った先生等はとても綺麗と言われますが、そりゃそうでしょう。ベタのセラミックブロックなのだから。綺麗でもなく強度も弱いなら誰も選ばないでしょうが、強度は弱いけど綺麗を選んだというのがミニッシュでしょうね。セット時や試適時に割らないように気をつけてという感じですね。お疲れ様です。

またその強度不足を知っておいて適応を広げすぎないほうが良いでしょうね。

 

MARKⅡのような長石系セラミックブロックは曲げ強度100から150Mpa程度しかないので

薄くしてしまうと簡単に割れたり欠けます。

しかし、昨今のミリングマシーンの進化によって薄く加工できるようになったので

力がかからない前歯の表面に樹脂で貼り付けて一体化してしまえば

その強度の弱さは さほど問題にしないで済みますよね〜ということでの提供でしょう。

昔から長石系セラミックは透明度が高く、歯と似た見たように作れる材料としてず〜〜っと大昔から人気が高い仕上げ剤です。強度が足りないのでメタルで補強したメタルボンドやジルコニアで補強したジルコニアボンドというものは一般的ですよね。普通のベニアでもジルコニアボンドベニア(強度の強いジルコニアに長石系セラミックを焼き付けてあるもの)は強いしとても綺麗ですよね。

選ばれる先生は長石系セラミックブロック削り出し加工品なので

強度が足りない材料での治療になるんだという事だけはよく認識しておく必要がありそうですね。

つまり、その後多種多様に進化して来た様々なより強度の高い材料を使わなくても(リューサイト系セラミックとか強化型セラミックとかe.maxに代表されるようなニケイ酸リチウムガラスセラミック(曲げ強度380〜500Mpa)や、ジルコニア強化型リチウム一ケイ酸ガラスセラミック(ジルコニア10%添加で強度を上げてある 曲げ強度370〜420Mpa)や、ジルコニア各種(ぶっちぎりの曲げ強度1000から1700Mpa))歯の表面に貼り頑丈な歯と樹脂で一体化するので曲げ強度が不足(100〜150Mpaでしょうね)していても透過性を優先してそっちで良いわ〜というのがミニッシュの選択なのでしょう。

 

ミニッシュはミニッシュブロックの透過性が高いために下地となる患者さんの歯が

結構綺麗な色でなければ綺麗な仕上がりにはならないでしょうね。

ですから対象は若い方で元々の歯に特に何もしなくても割と綺麗ね何を治す必要があるの?と思われるような人の歯色をあげる(白目にする)とか、歯の形が僅かに悪いので歯の形を多少削ったり盛ったりして変えようかなというケースが良いでしょう。これは、スーパーエナメルでも初期にe.maxでしか施術していなかった10年前の時代のケースに該当します。スーパーエナメル以前のLUMINEER(ルミネアーズ)は263Mpaの強化ガラス系(ニューセリネート)ですが、

それ以前のものにコンタクトレンズベニアという大昔日本で流行りかけたものがあるのですがそれが長石系セラミックの極薄ベニアでちょうど100Mpaのものでした〜〜〜(遠い目)35年ぐらい前に学生実習でも作りましたわ〜〜(遠い目)

ミニッシュではブロック削り出し加工品ですから、その制作法が最近っぽいですよね。

それに多分、これを発注する歯科医は光学スキャナーでスキャンして出す歯科医が多いでしょうから

そういう今風のところも随所に変化してきているという代物でしょう。

 

下地色となる患者さんご本人の歯にすでに樹脂治療での継ぎ接ぎがあった場合は、長石系ブロックのように透過性が高い(透ける)材料を使うとその継ぎ接ぎ線や色の違いが薄っすらと透けて見えて出来上がってしまいますから、下地処理として樹脂治療の事前やり直しが必須になるでしょうね。樹脂治療はどうやっても接着剤の部分に外部色素が浸透してしまうので、長期間経過してしまうと接合部が茶変したり黒変して線として認識できてしまうという定めがあります。

接着を優先せざるを得ない治療ですから接着剤の厚みが必要(とはいえ極薄くするようにはしてありますが)な為ツギハイだ接着剤の線に外部色素やカビの色素が入り汚くなってきます。それを新品に変えておく下地準備は必要になるでしょう。

また、テトラサイクリン歯や白斑や茶変がある歯には長石系ブロックでは上手くマスキング出来ませんから、適用しがたくなるでしょう。(まあ、どんな歯に上でも貼れば元の歯よりは綺麗に見えるようになりますが)

 

下地となるご自身の歯に問題があればマスキング効果の優れた素材を使うほうが仕上がりが綺麗になります。その場合、このミニッシュではなく、ジルコニア等より遮蔽効果の高いセラミックが最適ということになるでしょう。

 

ミニッシュはVITA社のMARKⅡという長石系セラミックでしょうが、

スーパーエナメルであれば様々な素材をご用意していますから素材選択のアドバイザーが何をチョイスした方が良いか最適な素材を提案してくれるはずです。

ミニッシュと同じMARKⅡで作ってもらいたいというご希望も叶えることが可能です。

もしかしたらミニッシュもミニッシュブロックではなく、ジルコニアブロックを加工してくれるオプションがあるのかもしれません。臼歯の咬合面のバイトアップ(咬合挙上)のケースに長石系の極薄ベニアを選択するのは冒険だと思いますが、恐ろしいことに(←あくまでも個人の感想です)そういうケースの掲載もあったりしますよね💦

 

歯と接着してしまえば長石系で十分いけるよとお考えの歯科医なのかな??

メタルボンドでもセラミック部がよく欠けてくるトラブルがあったりしますよね。

つまり素材の強度不足なので・・・・

セミナーで何を教わるのか知りませんが、妄信しすぎた歯科医によって全顎治療を施されてしまうとちょっと痛い目を見ることになるのではないかな?と門外漢ながら心配してしまうのですが、どうでしょうか??

 

まあ、貼ってもらうのは上の前歯で咬合に関係しないところ(歯の表面)程度にしておかれるのがよいのではないかな〜と思ったりしています。

 

審美の先進国アメリカや先進技術開発の王者となっている中国ではすでに3Dプリンター製のジルコニアベニアの提供が軌道に乗ってきているようです。(いわゆる0.04m mの極薄ベニアで本当に歯を削らなくてよいベニア。とはいえもちろん凸部は削ってもよい。削ったほうが綺麗な形を作れる)

昨今のジルコニアは遮蔽力の高いものから透過性の高いものまでバリエーションがとても増えていますし、ジルコニア自体が綺麗なため遮蔽力が高くてもそれ自体で十分綺麗な技工物が出来るようになってきています。

 

ミリング加工(削り出し加工)の時代は終焉を迎える日がいずれ来てしまうかもしれないぐらいのスピード感でどんどん技工技術の進化は進行中です。

 

韓国が好きならば韓国発というものを選ばれるのもよいでしょう。

 

技工物はよくても歯科医院側の技術はどうなのか?歯科医との相性はどうなのか?歯科医院全体の雰囲気が自分好みだったのか?などでも仕上がりや満足度に大きな差が出てきてしまうでしょう。

スーパーエナメルを提供していますという歯科医院の中でも様々な差が生じているのが現状です。

提供元が同一で同じ技工物でも治療の上手い下手が出てしまうのが臨床です。

 

色々な歯科医院が歯を削らないベニアまたは削る量が従来と比較してごく僅かということを謳ってベニア治療を提供してくれるようになってきているのは本当に喜ばしい事ですし、やっと日本もここに至ってきたか〜ととても感慨深いものがあります。

 

歯を削らないセラミックベニア治療(セラミックにも様々な種類があって、様々な作り方があって、様々な提供の仕方があって、様々な出来具合があって、進化はどんどん進行中ですが)を選択されておくと

ご自身の大切な歯は一生残せますから(歯髄症状が出て困り抜髄に至り、失活歯になり破折歯根に至り、抜歯に至るという負のルートを回避できる)どれを選択されても、とりあえず誤りはないと思います。

 

とりあえず、ネイル感覚で歯を削られないセラミックベニア治療を選択できる歯科医院にご相談いただくのがよいと思います。