家族に

新しい家族が一人増えるって

とっても素敵なことですよね!!✧♡

 

生まれたての赤ちゃんは

日本の宝です。

しばらくすると

ふっくらとしてきて

超可愛い!

 

そんな赤ちゃんに

虫歯菌が

住み着くのはいつから?

そして、誰から?

 

というのを

まとめた日本の研究があります。

https://www.jschild.med-all.net/Contents/private/cx3child/2005/006402/008/0190-0194.pdf

 


一概に虫歯といっても

色々な状態があり
赤ちゃんの顎の中で石灰化が進んで

お口の中に顔を出して

飲食の酸性度によって歯面が溶けていった酸触症というのも

お子さの場合虫歯に含めてカウントされることが

ほとんどですから

本当に虫歯細菌が溜まっていて

それが糖分を得て発酵をして酸を出して出来た

本来の意味での細菌が関与した虫歯か?

鑑別せずに一緒ぐっちゃに診断されるのが通常です。

ですから虫歯といわれても

細菌が関与している本当の虫歯なのか??という

のもあるのですが、

 

今回のお話は、

虫歯を作る代表的な細菌(一般的に虫歯菌といわれている)

ミュータンス菌の感染と

虫歯の発生についての

お話になります。

 


ミュータンス菌は歯が生えないと

赤ちゃんには定着しないと言われています。

ですから、

歯がお口に生えてくる前に

関わる方々のお口の環境を整えておく必要があります。

 

虫歯菌の代表格、

ミュータンス菌がどうやって

赤ちゃんのお口に入ってくるのか?

を調べた有名な研究によると、

それは、たいていの場合、

育児を分担するお母さんからの感染とされています。

もちろん、お父さんが育児に参加する時代ですから

お父さんに虫歯菌が定着していると

お父さんからも感染します。


3歳のお子さんは

乳歯が全部生えそろっていますから

3歳児検診での虫歯の数が国の統計に利用されているのですが、

その統計によると、

昭和 32年に81.77%(5人のうち4人は虫歯=ほとんどの子に虫歯がある)であった3歳児のう蝕罹患者率 は

平成11年には36.36%にまで減少し、

平成28年には15.8%(5人のうち4人は虫歯がない=ほとんどの子に虫歯がない)にまで減少しています。 

 

つまりは、85%、

今は大半の3歳児に虫歯がない。

虫歯がある子のほうが珍しいので

育児放棄(ネグレクト)を疑われるという時代に突入してきています。

実に健全な日本になってきたものです。

 

「あ~ん」してみて

と言って

こういう虫歯になっている子のほうが超レアな時代になってきました。

 

虫歯が多発していた虫歯洪水時代の

お爺ちゃん、お婆ちゃん世代にとっては

驚異的な状態ですね!

 

とはいえ、

虫歯の罹患率は、

周囲の環境に依存する傾向がありますから

ちょっと田舎で両親共働きでお爺ちゃんお婆ちゃんが育児を頑張ってしてくれるようなエリアでは

お子さんの虫歯罹患率は高めになります。

(だって、お爺ちゃん、お婆ちゃんは虫歯の洪水時代。

歯医者さんでメンテナンスを受けたり歯磨きチェックを受けたりして

定期的に予防歯科を使うのはもったいないなんて世代で、虫歯のお口になっているので。

しかも、ちょっと前まで保険治療では予防歯科の内容はできなかったので

その当時の意識で止まっているでしょうから)


昨今、

東京の3歳児の9割(10人のうち9人)が

虫歯がないのが当たり前になっていても

沖縄ではまだ4人に1人は虫歯になっている

結構なバラつきが日本の中でもあります。

岡山は15.95%ですから全国平均と同じくらいという感じですね。。。
 

3歳時検診で

「虫歯ですね」と指摘されちゃうお子さんって

いつ、だれから虫歯菌を移されちゃうんでしょう?

赤ちゃんのお口に生えてくる最初の歯は

下顎の真ん中に生えるAAですが、

その萌出時期は 6.8±1.4か月です。

だいたい6か月頃に生えるって言えます。

その歯にミュータンス菌がいつ定着するのか?を調べた研究者がいます。

4人に1人が19カ月で定着(だいたい1歳半)

4人に3人が31カ月(2歳半)で定着していたそうです。

つまり乳歯が生え始めた赤ちゃん(6か月)には

1年後から2年後までの1年間くらい

(1歳半から2歳半)で感染していて

Caufieldらはこの期間 を感染の窓と呼びました。
ネット上にも小児歯科の先生たちがたくさんこの手の情報を書いてくれていますから

キャッチ―でわかりやすい画像を貼っておきます。


是非画像検索してみてください。

乳歯の奥歯が生え始めるまでに

虫歯がある人と関りが深いと

3歳頃に虫歯検診で引っかかっちゃうかもしれませんから

注意したいですね。

 

奥歯が生えそろう頃から

歯のお掃除は難しくなりますし、

いやいや期に入ってきますからね。

そこまでに

周囲の大人が虫歯菌を保有していなければ

もしかしたらお子さんの

口腔細菌は虫歯を作らない細菌でいっぱいになってくれて

虫歯菌が増えづらいお口が出来上がるかもしれません。

 

そこで、ある歯科医が何をしたら

虫歯菌がお子さんに定着しにくくなるか?

研究しています。

虫歯の治療跡があるお母さんにとっては

嫌な研究だったかもしれませんが、

お母さんの唾液中のミュータンス菌(虫歯菌としておきましょう)の菌数と

お子さんの虫歯菌保有率との関係についての研究です。

お母さんに虫歯の治療跡があっても唾液中にミュータンス菌が浮遊していなければ1割以下にしか感染しません。

ところがお母さんが虫歯を放置していたり

虫歯菌をお口の中で増殖させている(つまり歯磨きの手を抜いていると)

6割のお子さんに感染が成立してしまっていました。

 

 

 

 

ですから、お母さん、お父さんが

しっかり虫歯を治しておいたり

歯磨きを念入りにしたり

最低でも洗口液で嗽くらいはしたほうがよいでしょう。

次の研究では、

虫歯菌をたくさんお口に浮遊させているお母さんを捕まえてきて研究対象にしています。
そういう子どもにとって超危険なお母さんの

お口の環境を変えるために組まれたプログラムは以下です。
基本的プログラム

 1,食生活の指導

 2.歯科用器具を用いた徹底した口腔清掃 

3.口腔清掃法の指導

 4. フッ素塗布処置

 5.う蝕の治療

 

 追加プログラム 

1.クロルヘキシジンによるうがい(毎日5分,  2週間) 

2.菌数が3×105CFU/m1以下になるまで継続

 

いや===。もう大変ですね!

大人になって生活習慣や

食生活を変えさせらっるってのが

一番力が要りますよね?

 

特に、

甘いものを人生の楽しみに生きているようなお母さんも大勢おられますよね?
更に、パン作りにはまっちゃうお母さんもおられたり

ホットケーキミックスにハチミツたっぷりの甘いもの生活が

幸せな家庭像になってるお母さんもおられ

毎日が甘いもののHAPPY DAYSという食生活になっている場合もあります。

そういう人は家庭色の味付けも濃いめでないと満足できなくなっているでしょう。
幼児期に甘い味好きに育てちゃうと将来虫歯だけでなく体の老化という面でも大変になっていくかもしれません。

そういうところの意識改革から最初の一歩として

改善してもらうのは結構大変に感じますが、

とりあえず研究に協力してもらったんでしょう。

頑張ってお母さんが変われば、

3年後にお母さん自身のお口の中の細菌叢が変化したそうです。

そうやって3年後には

お子さんの口腔内の感染率も

約半分に減ったそうです。
虫歯になる割合は

なんと、3分の1に減ったそうです。

お母さんが頑張ると

お子さんのお口の健康に

大いに影響を与えるんですね!

7年後の感染率も半分くらいに下がっていたそうです(7年も協力してくれた人は偉いですね)

 

別の研究においては、

基本的プログラム

 1,食生活の指導

 2.歯科用器具を用いた徹底した口腔清掃 

 3.口腔清掃法の指導

 4. フッ素塗布処置

 5.う蝕の治療

のほかに

 

追加プログラムとして

1.出産後 3か月から24か月までキシリトール含有ガムを 1日平均4回噛んでもらう群,

2.出産後6,12, 18か月時点で40%クロルヘキシジンバニッシュ を塗布する群,

3.出産後6,12,18か月時点で5% フッ素バニッシュを塗布する群

で比較してお子さんのミュータンス菌の感染状態を比較していたりしていますね。

 

結局、

お母さんが虫歯ばい菌を

お口に飼っていなくなれば

お子さんの虫歯ばい菌の感染は

かなり防げそうですよ。

 

その他にも

哺乳瓶う蝕とか、

酸触症とか

色々他の要素でも

虫歯にはなっちゃいますから

お母さんは気を抜けません。

虫歯がある親御さんが

お子さんを虫歯無しに育てるのは結構大変だったかもしれませんが、

昨今の統計を見れば

勇気づけられるでしょう!!
やれば、できる!!ですね!




離乳が始まって

固形食になってくると

奥歯の虫歯にも気をつけてください。

奥歯は

咬む面の小さな着色や穴だけでなく

隣接面虫歯といって

歯と歯の間から

表からは見えない虫歯が出来て

気づかないうちに見えないうちに大きくなって

急にぽっかり大きな虫歯で穴が開いちゃう!

という非常事態になっちゃっている場合がしばしばあります。

色がついてきて誰でも気づく虫歯になっているって

実際かなりの大きさの虫歯になっていますから

こうならないように

お子さんの周囲の大人が

虫歯菌とは縁を切っておきたいものですね!

 

 

乳歯の虫歯がない。

これが、

顔を成長させ、

口の機能を歪むことなく成長させ、

歯並びが左右対称で綺麗に整う

最低限の条件になりますね。

 

乳歯に虫歯、

もしも、

作ってしまったら

家族で

虫歯ゼロ家庭になる

プロトコルで

歯科医院で

しっかり指導と管理を行ってもらわなくちゃいけませんね。

 

 

虫歯菌は

昔はミュータンス菌だけか?と

やたらとミュータンス菌がクローズアップされていましたが、

近年は

様々な細菌が虫歯の原因菌になっていることがわかってきています。

例えば、

scardovia wiggsiae ショ糖の供給で急速に酸を産生する。乳幼児カリエスの原因との説がある。
bifido bacteria 強い酸(酢酸など)を放出できるハイリスクバクテリア ビフィズス菌とも言う
propionibacterium プロピオン酸を生成し、プラーク内部を酸性に傾ける
neisseria tlava プラークの形成初期に関与 プラーク内の酸素を急速に消費することで、嫌気性環境を促進させる
genella laemolysans エナメル質カリエスから高頻度で検出される
等々・・・・・・・

結局、

歯面にヌルヌルを作ってくっつきやすい菌だけでなく
ヌルヌル内で生息可能な菌や、

凹みに、落ち込んで洗い流されないで繁殖する菌など

大抵の細菌が酸性に傾ける力を持っているので

条件が整ってしまうと

歯は溶けていき

何歳からでも虫歯になっちゃうことがわかってきています。


結局は、

生涯

よい生活習慣、

よい食生活、

歯医者さんでチェック&クリーニングが

虫歯ゼロを全うするコツのようですね。

 


家族みんなで

健口生活を

獲得してくださいね!!

 

それではね。

バイバイ!