最新の口腔内スキャナーを導入しました。
iTero5D(アイテロ5D)といって
3Dより凄い機能を追加搭載してあるというイメージでしょうか。
インビザラインを行っている歯科医院であれば
従来の精密印象であるシリコン印象での
印象よりも光学スキャンでの印象が推奨されていますから
なにがしかのiTeroという光学スキャナーを持っているのが一般的になってきました。
インビザラインのアライナーは海外で制作されますから
他の簡易型の期待通りに治らないようなアライナー矯正やマウスピース矯正とは異なり
もともと精密印象であるシリコン印象でなければ受け取ってくれませんからね。。。
割高な専用のトレーを購入し高価な印象材を使って患者さんの口の中グニョグニョにしつつ
不幸にもアンダーカット(外す方向から見て引っ込んだ部分)が大きすぎる場や
下部鼓形空隙がある人の場合、口腔内保持時間の5分以上ヨダレを垂らしつつ頑張ってもらっても
(3分っていう場合もありますが
そんな短時間で撤去したらシリコンが永久変形してますから~~)
印象材がちぎれていたり気泡が入っていたり印象が全顎でうまく取れていなければ
再度最初から印象やり直しという苦痛を患者さんに許容してもらえなければ
発注にたどり着くことさえできませんでしたが、
スキャナーがあれば苦労も減るし患者さんの忍耐もグンと軽減されます。
当院も2年前(もう3年になるかな)にイタリアのTORINO大学が関係するインビザラインマスターコースに参加して
iTeroがないとインビザラインの場合、話にならないというのをしっかり見極めて
設備投資(こういう先進機器はいちいち超高いんです)を行い
iTero elementを購入し
インビザラインをご希望されて来院してくださった方に感動していただいていました。
(マニア受けだけですがw)
そしてこのiTero elament導入によって
タイムラプスやアセスメント評価、
また最も秀逸なアウトカムシュミレーションという
来院された患者さんのお口の中をスキャンしたらその場ですぐに
この機械に搭載されているソフトによって
簡易な矯正後のイメージ画像作製ができ
それと現状を見比べていただいて問題点を明示して
患者さんの治療に対する理解向上に役立てるという機能が超便利で
超優秀だということを
多くの皆さんに体験していただいておりました。
こちらがイメージ動画(短いですから見てみてください)
こちらが操作動画(長いですから興味がある方のみ見てください。
マニアックすぎますが・・・)
アジャストアウトカムというツールもあるので
歯科医がこういう動かし方でこういう治療完了時のイメージにしたいということを
入れ込んで作製することもでき、
それを実際にクリンチェックを発注する際に
アライン社に送付して歯科医の矯正治療の仕上げに対するイメージ共有をすることで
クリンチェクの仕上げをカスタマイズすることが出来ます。
多くのケースでインビザラインを多くされている先生になればなるほど
このアライナー矯正の怖さというのを体験したり勉強しますから
日本人特有の貧弱な歯槽骨の薄さを反映した矯正治療の終わりにするには
どうしたらよいか?というのをしっかり学ぶので
そういう日本人特有の仕上げというのを
アウトカムに反映しておくことで
海外のテクニシャンに事前に指示を出しておくことが可能になるのです。
クリンチェックは歯科医によって最初にカスタマイズ設定することが出来ますが、
テクニシャンによっては細かい指示を読まない人もいますから
実際に歯はこの位置を目標値にしてくれと
画像で指示しておくことは
その後の細かいテクニシャンとのやり取りの手間を
大きく軽減できます。
インビザラインみたいなものを
アメリカで患者が勝手にオーダーしてアライナーをネットでゲットするというシステムが現在大いに問題になっていますが、
こういうことを日本人にもしやってしまったら大問題になるでしょうね。
確実に歯が死ぬ人が続出しますね。
アライナーの特性というものがあるので
小児期に歯並びが悪いのを完全に放置されて育ってしまう日本人には
インビザラインは凶器になることがあります。
しっかり矯正治療の原則を学んだ歯科医にクリンチェクを立ててもらうのが肝になりますね。
そうでなければ確実に歯は死につながっていきます。
矯正治療って実は大変怖い治療なんですよ~~~~
現在、日本矯正歯科学会という矯正会の大御所のような学会が
インビザラインが日本で普及してしまうことを
必死になって阻止しようとしているように見えて可笑しなことになっています。
それは日本国民の歯槽骨の薄さと
日本国民の骨の弱さと条件の悪さを一番よく知っていて
ムヤミヤタラに矯正治療の基本を勉強していない歯科医がインビザラインを
普及させてしまうのを防ぐ意味もあるんじゃないかな?と好意的に見ることもできます。
私は必要があればセファロだけでなく
CTも撮影しますから
歯根と歯槽骨の厚みや解剖学的な問題について
それを見て確認することが出来ます。
今はヨーロッパアライナー矯正研究会というところの会員なので
ヨーロッパに行ってコーカソイドを主に治療している先生の話を聞くことがありますが、
ヨーロッパにももちろん日本人も中国人も韓国人、東南アジアの人が多数住んでいますから
そういう人で非抜歯インビザライン矯正で大きなトラブルを生じたケースを
教えてもらうことがしばしばあります。
もちろん、その対処法も教えてくれますから
怖いな~~と思う反面、なるほど!こういう救い方で治すのか?!ということも知っています。
しかし、多くの日本の歯科医はそういう勉強をしているのでしょうか?
しているとしたらどこでしているのでしょうか?
きっとしていないはずだと私は想像しています。
なぜなら多くの日本で発表されるケースは成功ケースに限定されている段階だからです。
インビザラインの治療は日本では海外から大きく出遅れていますから
不勉強で儲けだけに興味を持った歯科医が
インビザラインを投げ売りしている現状では
ちょっとヤバいことが起きるんじゃないかな?あるいは実際は起きているのでは?などと
想像してみることがあります。
半年で50ケース契約できました~私の医院は100ケースに届きました~
ダイヤモンドステータスです!などと自慢しあっている間はいいのですが
インビザラインをちゃんと習得するためにはそれなりの時間と労力と金銭が必要なはずですけどね・・・
今年のEASはマルタ島で開催されます。
インビザラインをちゃんと矯正学の学問として研鑽を積んでいるヨーロッパの歯科医に
色々教えてもらう機会を持つことはとても大切なことではないかと思いますよ。
とある歯科経営塾ではインビザラインで収益をアップしようというようなことを
やっていますがそういう他業種の人が儲け主義で歯科医に色々儲け方を教えているのがクソなんですよね。
クソを踏む歯科医は実際にいますからね。
そこにいながら一番早期にインビザラインを本格導入した先生も
物凄いケースを持っていらっしゃいますが治療が完了できるクリンチェックを立てれるようになったのは
このEASに参加したことが大きかったと言われていました。
もちろんそれだけじゃなくその先生は海外に機会があれば勉強しに行ってますし
日本国内のインビザラインに精通した歯科医と情報を交換し合って研鑽を積んでいますよ。
そういうことを全くせずに経営だけに特化して
インビザラインをどんどん契約取りまくっている歯科医の存在が危ないなあ~と思います。
日本はまだまだインビザライン後進国ですけど
患者さんタイプはとても繊細ですから
アメリカのようにイケイケバンバンで突っ走っていると
手痛い思いをすることになるんじゃないかな?と思います。
そうなったら患者さんは本当に不幸ですから
やりからにはしっかり勉強し続けなくちゃいけませんね。
ちなみに今年のEASの参加はこちらからできます。
日本からはカリエールモーションアプライアンスと
アライナー矯正を組み合わせてされている賀久先生の発表があります。
https://www.eas-aligners.com/3rd-eas-congress-malta/
マルタ島は安全な国で留学生も多い国ですから参加して勉強する歯科医が増えるといいですね。
インビザライン治療を受けるならば必ずiTEROという光学スキャナーを持っている歯科医院であるべきですね。
持っていない歯科医院というのは
ケースも少ない歯科医院ということになりますからね。
患者さんは先生がどれくらいのケースを経験されたのですか?とは尋ねにくいですよね?
簡単な見分け方は
iTeroという光学スキャナーを持っているか?持っていないか?で
見分けることが出来ますね。
日本ではこのiTeroというスキャナーでしか
アライン社と紐づけができない仕組みになっていますから
(海外ではCERECでも3shapeでもインビザラインを発注できるのに・・)
このiTeroがないということは
インビザラインの経験が少ないということに即繋がりますから
ここに投資できない歯科医院でのインビザライン治療はやめておくほうが無難ですね。
最新のiTero5Dでなくても良いですからね。
iTeroがある歯科医院を最低でも選択しておくことが必要でしょう。
当院が今回新規導入したiTero5Dという最新機器は
NIRIという虫歯の早期発見機能が搭載されています。
近赤外線によってエナメル質の非可逆的な脱灰を見逃さず発見できる優れものです。
この機能については次回、虫歯についてとともにお話しようと思います。
それではまた~~