T4Kを考案、製作、販売しているのは、
オーストラリアのブリスベン在住の
Dr.Farrellです。
彼のような考え方は、かなり以前からあり
とくに、ヨーロッパで盛んに研究されています。
他方、アメリカは、メカニカルに解決しようというお国柄の為、
ブレース(ブラケットを歯に接着してワイヤーを通す矯正法)で
不正咬合を治してしまう事が多いようです。
この方法は以前はワイヤーの弾性がない時代では、
細かい力のコントロール技術が必要でしたから、
歯の根が吸収して短くなってしまったり、
口の中が小さくなって体調が悪くなったとか、
顎関節症や難聴をひきおこしちゃって辛いなどの
矯正をきっかけとした不調や問題が生じたという例が生じてしまう事がよくあり
技術としてかなり難しい方法だと捉えられていました。
昨今は、
最新の材料が勢ぞろいしたので、そんなことはあまりなくなってきているようです。
実感としてもそういう歯根が非常に短くなっているようなケースに出会う事が少なくなってきました。
それでも、かつては、そういう困った副次的な問題が複数あったため、
ブログやお悩み相談に矯正失敗談ともとらえられるような内容が
しばしば散見され、
恨み節の投稿が多数目に留まります。
80万~100万円以上もお支払いになり、
1年も2年もそれ以上の期間治療にかかったのに悩みを抱えることになったのでは、
するんじゃなかったやめときなさい。みたいなことになってしまいますね。
日本は、アメリカの影響を矯正学に関して多く受けていましたから、
矯正と言えば、ブラケットでの矯正治療が主流です。
昨今は、アメリカでもアジアでもヨーロッパでも
アライナー矯正(マウスピース矯正)が花盛りですが、
日本の場合、矯正認定医制度はまだブラケット矯正の認定医制度という事で
固まっています。
今でもアメリカ式ブレース法(ブラケットを歯面に固着してワイヤーで歯を並べていく方法)なら、
抜歯や口内炎、歯肉炎、虫歯、後戻りなどのリスクは増えてしまいます。
ヨーロッパでは、以前から予防矯正が主流です。
もともと成長期に機能異常がなければ
不正咬合なんてないという考えで、
筋肉や機能の異常をなくして、
よい歯並びやよい顔を作っていこうと考えることが多いです。
ですから、
MFTといって飲み込み方や食べ方、喋り方、
舌の使い方や頬の使い方などを
何時間も訓練する矯正法には皆割合馴染みがあります。
機能訓練士のところに通ってかなりのお金と時間をかけて
ピアノの習得みたいに食べ方や飲み方、喋り方を練習を行うという方法もあります。
アメリカでもスピーチテラピストの訓練法から発展した
筋機能訓練法の数々が指導されている場合があります。
細かいステップを踏んでいく方法は、性格によりますが、合わない方にとってはノイローゼになりそうな方法ともいわれます。
それと同時に機能装置を使う予防矯正法があります。
入れ歯みたいな装置に拡大装置やワイヤーをつけて、
できるだけ長い時間はめておきなさい。と指導されます。
日本でも小児歯科で盛んに行われ、
最近は意識の高い家庭のこどもならほとんど経験する装置でしょう。
これらの装置は組織がまだ軟らかく可塑性の高い成長を利用可能な時期に行うので、うまく行えば綺麗になります。
近所に何か口に始終入れていて、話しずらそうにしている子どもがいれば、
たいていこれをはめているのでしょう。
価格も1装置2万~6万円程度でしょうか。
なかなか1装置だけでは終わらない為
多くのケースで、トータル20万~40万はかかるかもしれません。
さて、T4KやMyobrace.
この装置もヨーロッパ流の矯正法のひとつです。
痛くない。誰にも気づかれない。価格が安い。
むしろかっこいい。虫歯や口内炎にならない。
後戻りなし。。。。。。うまく使えば。
次回は、日本でこの装置を完璧に使いこなしている達人の一人。
日進市のF先生をご紹介いたしましょう。