猫のFIP (猫伝染性腹膜炎)~ボビさんの場合
おつかれちゃんです~
今日は久しぶりに病院も自分の用事もなく、家で調べものしたりボビさんの経過をまとめたりしています。
ブログも滞っていたので、遡りながらボチボチご報告かねて書いていきますねー
ちょっとお疲れなので、自分にご褒美でガトーフェスタハラダのチョコのラスク買って食べてます~
チョコは冬季限定なので必ず買わないといけませんw
さてと・・・ボビさん。
なかなか厳しい状況ですが、もうダメっす・・・って感じまでは悪化していません。
トイレゲージに入れず外でオシッコしちゃう時もありますが、自分でトイレに行ってます。
免疫が落ちてるので少しだけ鼻水とかヨダレが出てブシュブシュ言う時があります。
食事も水も一切自分からはとらないので、皮下輸液して朝晩少しだけ強制給仕で対応です。
強制給仕はもう少し多くあげたいですが、延命じゃなく次につなげるための対処なので無理は禁物。
経鼻カテーテルしたいのですが、鼻水ブシュブシュいうてるので諦めました。
一進一退の攻防なので予断を許さない状況ですが、必要以上にアレコレやっても逆効果かと思います。
なので、今は最低限必要な事に絞り込んでなるべくストレスをかけないようにしています。
【診断に至るまで】
・7月上旬の診察で超音波した際、消化管の回盲部に腫瘤を発見。
少し前からやや便秘ぎみだったのはコレが原因だったかも?
・7月22日、CT検査で転移などは無い事を確認して針生検。
外注検査の結果、好中球が主体の“炎症病変”との回答。
・8月4日、肉腫もしくは肉芽腫を疑い、ステロイドで対応して切除手術は一旦見送りに。
・8月10日、主治医は肉腫の1つである“GIST”を疑い、
僕は肉芽腫の“消化管好酸球性硬化性線維増殖症”を疑って経過観察。
・10月3日、諸事情で再検査が遅れて腫瘤が2倍の大きさに肥大し、
結局、再度CT検査してから切除手術に決定。
・10月24日、手術日。進行が早く癒着が酷かったので切除できず、細胞採って病理組織検査。
・10月31日、検査機関から『FIP陽性反応』との連絡があり、“ドライタイプ”でほぼ確定診断。
・11月3日、出来る限りの最短で診察し、
FIP治療薬の抗ウイルス剤「ラゲブリオ(モルヌピラビル)」スタート。
・11月10日、ラゲブリオ投薬スタートして4~5日後から悪化も改善もせず小康状態。
ざっとこんな感じの流れです。
結局CTは再検査もあったので2回行いましたが、麻酔の影響は全く無かったです。
手術を含めると3回麻酔かけましたが、CTの麻酔は短時間で浅いので大丈夫です。
特筆すべきは病理組織診断をしたラボの検査員が機転を利かせて追加検査してくれた事ですねー
通常の炎症細胞と異なる所見があり腫瘤病変があることから、FIPを疑って免疫染色してくれました。
組織所見とコメントを抜粋しますねー
『免疫染色にてFIP抗体に陽性を示す細胞がわずかに確認』と書かれています。
ナイス検査員! いや、ホンマに。
普通なら“炎症細胞の浸潤”だけの回答でもおかしくなかったので、よくぞFIPを疑ってくれたと感謝です。
【FIPについて】
ご存知だと思いますし、他のサイトなどで詳しく書かれているのでFIPの詳細は下記サイト見て下さい。
どのサイトも病気について書いてる内容は一緒ですが、治療薬に対する考え方がちょっと違っています。
FIPには3種類あります。
①ウェットタイプ・・・腹水とか胸水が溜まるので気付きやすいですし、検査もしやすいです。
②ドライタイプ・・・内臓に腫瘤(肉芽腫)が出来るのが特徴で、発見が遅れて検査もしにくい。
③混合タイプ・・・ウェットとドライ、両方の特徴を持っている。
ボビさんは②の“ドライタイプ”です。
分かりにくいうえ、腫瘤以外に症状が出なかったのですっかり見落としていました。
通常の検査方法は下記の結果を総合的に判断して確定します。
一撃で確定診断する方法がほぼないのが厄介なところです。
・血液検査でのA/G比(アルブミンとグロブリンの比)。
・SAA(血清アミロイドA)という炎症反応。
・α1-AGP(α1酸性糖タンパク)という炎症反応。
・PCR検査(ポリメラーゼ連鎖反応)。
・猫コロナウイルス抗体価検査(FCoV)。
・蛋白分画検査でアルブミンやグロブリンを解析。
一般的にはだいたい上記の検査を組み合わせて診断します。
抗体価検査では陽性反応が出てもFIPとは診断出来ず、FCoVに感染してるかどうかが分かるだけです。
ボビさんの場合、幸か不幸か腫瘤の切除は出来ませんでしたが、直接細胞を調べる事ができて良かった。
なので、上記の様な通常の診断方法よりも信頼性が高く、ほぼほぼ確定診断になります。
本来存在するはずのない場所から細胞が確認されましたので、ほぼ間違いなくFIPですねー
検査員が疑問を持ってくれなかったら、恐らく分子標的薬を試すだけで諦めていたと思います。
【治療内容】
で、現在の症状から下記の内容で投薬治療しています。
貧血が進んで危険な状況なんですが、クロスマッチがアウトだったので術前の輸血は見送りました。
FIPの治療薬には注射のものもありますが、ボビさんは粉末(カプセル)のお薬です。
FIPの治療が間に合ってお薬が効いてくれれば貧血も改善されるハズ。
①FIP治療薬:ラゲブリオ(モルヌピラビル)1回60mgをカプセルにし、1日2回。
②抗菌薬:フラジール250mgを1回1/2錠、1日2回。(下痢対策としても)
③制吐剤:セレニア24mgを1回1/2錠、1~2日に1回。
④下痢止め:デルクリアー 1回1錠、症状に合わせて1日2回。
⑤乳酸菌:マイトマックス・スーパー 1回1カプセル、1日1回。
⑥鉄サプリ:プロラクト鉄タブ 1回1錠、症状に合わせて1日1回。
ちょっと投薬量が多いので減らしたいのですが、下痢があるので⑤は様子見ながらあげてます。
今後は下記のどれかを追加しようと企んでいます。
⑦クリルオイル・・・オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)と抗酸化作用のあるアスタキサンチン。
⑧毎日免活・・・冬虫夏草とL-リジン、フェカリス菌、ビタミンC、鉄配合のサプリ。
⑨コルディ・・・冬虫夏草の免疫アップ系サプリ。(うぅ~ん・・・って感じですが、、、)
⑦のクリルオイルと⑨のコルディは既に買ってしまったw
しかし毎回毎回、病院代高いよなぁ~
とりあえず貧血が少しでも改善されて下痢軟便が治まるのを待つだけです。
基本は抗ウイルス剤の「ラゲブリオ(モルヌピラビル)」ですが、容量があってるのかちょっと疑問。
ウェットタイプに比べてドライタイプは反応が悪いそうなので、もう少し多くてもいいような気もします。
次回、ちょっと相談してみますー
ボビさんが服用している「ラゲブリオ(モルヌピラビル)」は、国内正規品なので安いとはいえお高い。
主治医の病院では5日間で3カプセル17,061円なので、1カプセル5,687円。
インド製の類似品(ジェネリック?)ならポチたま薬局で1ボトル40カプセルが5800円!
なんと類似品だと主治医の病院の1カプセル分の価格で1ボトル変えますw
なんぼ国内正規品とはいえ、ぼったくりやろ~w
ちなみに人医療では1ボトル40カプセルが約8万7000円(無保険)なので、2.6倍もつけてるw
インド製使ってとは言わないですけど、薬価で稼ぐという考えはあまり好きじゃないなぁ~
せめて1.5倍~1.7倍くらいで提供して欲しいところですね。
ムティアンと比べると安いのは分かりますけど・・・
ムティアンだったら総額150~300万円するので全然マシですけど・・・でもイタイわ~
「ラゲブリオ(モルヌピラビル)」についてはまた別の記事で詳しく書きます。
手術の話しも書きたいですが、お世話の合間にボチボチ書いてからアップしますねー
でわでわ。