猫の糖尿病 ニプロの血糖センサーとアルファトラックの誤差 | ふぁんふぁんのしっぽ ~猫の腎臓病・糖尿病 ブログ~

猫の糖尿病 ニプロの血糖センサーとアルファトラックの誤差

おつかれちゃんです。

書かないとダメな記事がありすぎなのに全然進んでいません。
でも、もう 『天国の階段』 観終わったので大丈夫です。

もう、面白すぎるんですけどー
あんな不幸な子おらんやろー

って、今日は猫記事なので感想はまた別記事に書きます。
でわ本題に。

先日 テミママさん から頂いた命のバトンに、ニプロの血糖値測定器のセンサーがありました。
ニプロの血糖値測定器は人用で、「フリースタイル フリーダムライト」という製品です。



この「フリーダムライト」は動物用の「アルファトラック2」と色以外同じです。
外見の違いは“色”だけですが、機器の設定が動物用に調整されています。

しかしどう見ても同じやないか・・・色変えただけちゃうんかと思う程ソックリです。
それもそのはず、実はこの2機種、販売経路は違いますが製造は同じ会社です。

製造はフリースタイルでお馴染みのアボット社。
販売は「フリーダムライト」がニプロ社で、「アルファトラック2」が共立製薬。(途中からゾエティス)

なので、同じ機械で設定だけ動物用にしていると考えるのが妥当ですよねー
そうなると、使用するセンサーも見た目だけじゃなくモノ自体も・・・

という事で誤差なども含めて比較検証してみました。


左がニプロのセンサー、右がAT2(アルファトラック2)のテストストリップス。
呼び方を変えても蝶のマークまで同じですw

いい機会なので、リブレや院内機器も計測した過去の誤差検証も載せておきますねー

【 2020-09-28 】


・AT2(ストリップス) : 289
・院内機器 : 318



【 2023-09-11 】

 

・AT2(ストリップス) : 391

・AT3 : 432
・リブレ : 487
・院内機器 : 492



【 2023-09-23 】


・AT2(ストリップス) : 371

・AT3 : 351

・リブレ : 385

 

【 2023-09-24 】


・AT2(ストリップス) : 203

・AT3 : 182

・リブレ : 169

 

【 2024-03-15 】


・AT2(ストリップス) : 431
・AT2(ニプロ) : 447

・AT3 : 385


 

【 2024-03-16 】 a.m.


・AT2(ストリップス) : 399
・AT2(ニプロ) : 428

・AT3 : 389

 

【 2024-03-16 】 p.m.


・AT2(ストリップス) : 436
・AT2(ニプロ) : 436

・AT3 : 369

 

【 2024-03-17 】


・AT2(ニプロ) : 203

・AT3 : 211



こうやって見るとけっこうバラバラですねー
なんの法則性もないので実際の数値は推測できません。

ただ、なんとなくですけどAT3よりAT2の方が高めに出る事が多いです。
必ずではないのでAT3の方が高く出ることもあります。

とりあえずAT2でニプロのセンサーは問題なく使えています。
多少の誤差は出ますが、恐らく機器もしくは血液の問題での誤差なので気にしません。

リブレとの比較も、本来リブレは間質液中のグルコース濃度なのでズレる事を前提にしますが、
リブレの方が院内機器の計測値と近似値が出て、AT3の方が 60 の差が出てます。(2023-09-11)

その時の数値が院内機器で492、AT3で432です。
ちょうど差は“60”なので、メーカー(ゾエティス)の定めるISOの規格基準は満たしています。(注 1)

注 1・・ISOの規格基準では、『測定値の95%が、100mg/dL以下では±15mg/dL以内、100mg/dL以上では±15%以内に入らなければならない。』とあります。

例えば院内機器で80mg/dLであればAT3で65~95mg/dL、
院内機器で300mg/dLならAT3で255~345mg/dL以内なら合格!って事です。

なのでAT3(アルファトラック3)よりも誤差が大きいように感じるAT2(アルファトラック2)の場合、
さらに±20~50程度の誤差を考慮した方がいいような気がします。

血液(主に血漿成分)に含まれる微量のグルコースを計測するので誤差が出て当然ですし、
アルファトラックは赤血球なども含む全血で測定するので基本的に院内機器と同じ値にならないです。

AT2とAT3はある程度精度に差はあると思いますが、どの程度なんでしょうかね?
以前メーカーにAT2の誤差について問い合わせたところ、±50は許容範囲との事でした。

ただし血糖値が低ければ誤差も小さいと言われたので、100mg/dL前後で50の差は無いそうです。
どこまでホンマか分からんですが、信用するしかないですねー

簡単にまとめると・・・


① ニプロのセンサーは普通に使えます。(コードは38で。)


② 誤差は必ずしも毎回同じではない。


③ 数値については機器の信頼度よりも、血液中のグルコース濃度の影響が大きい。

こんな感じですー
今後もデータがあればこの記事に追記していきます。

でわでわ。