猫の糖尿病 慢性膵炎 ③ | ふぁんふぁんのしっぽ ~猫の腎臓病・糖尿病 ブログ~

猫の糖尿病 慢性膵炎 ③

おつかれちゃんやね。

オロゴンのその後についてあれこれ書いてましたが、
書いてるうちにめちゃくちゃ長文になってきたので分けて書き直してます。

まずは、僕の失敗も含めてなんですが、糖尿病なら膵炎の外注検査は必須です。
獣医さんは経験から判断するので外注検査は積極的にはしない人が多いかも。

外注の膵炎検査・・・Spec fPL(猫膵特異的リパーゼ)

我が家の主治医の病院は7,480円(税込)です。
結果が出ても確定診断ではないですが、針生検以外ではコレが一番です。



糖尿病ではなく、慢性腎臓病と診断されて数値が大きく変動する場合も、
軽い嘔吐があったり軟便もあるなら膵炎の外注検査をしてみて下さい。

慢性膵炎が分かったからといって現在の獣医療では効果的な治療法はありませんが、
少なくとも膵炎に良くない対処や、やった方がいいかもしれない処置ができます。

検査したら全然膵炎じゃなかったという事もありますが、
通常の血液検査では絶対分かりませんので外注検査で判断した方がいいと思います。

膵炎についてのあれこれはコチラ↓のサイトが詳しいです。

 

 

 

(25号/2020年秋【膵炎を知ろう】をクリック)

 

下記、血糖値コントロールが難しい時に慢性膵炎である可能性を示す状況です。

【SAAについて】
糖尿病で軽度の慢性膵炎の場合、SAA(血清アミロイドA)は上昇しない事がほとんどです。
もし仮に上昇したとすれば、それは一時的な憎悪期や他の臓器へ広がった炎症がある場合。

【LIPについて】
通常の血液検査項目にあるLIP(リパーゼ)の基準値はあくまで補助的な指標です。
基準値上限が30だった場合、いくら基準値内でも25以上なら軽度の膵炎の疑いは高いです。

【肝臓系数値について】
慢性膵炎の原因や状況次第では軽度の数値上昇はありますが、上昇しない場合もあります。
しかし、糖尿病で高値が続く場合は胆管炎や胆管肝炎からの慢性膵炎を疑ってもいいと思います。

【血糖値について】
血糖値が下がらず高血糖が頻発した場合、慢性膵炎が原因のインスリン抵抗性である事が多い。
特殊な基礎疾患やインスリン製剤の相性を疑う前に膵炎の外注検査をオススメします。



慢性腎臓病と診断されて数値があまり高くなのに嘔吐があったり数値変動が激しい場合、
膵炎が原因で嘔吐したりBUNが上昇してる事もあります。

慢性膵炎初期の代償期なら、“痛み”により元気がないのかもしれませんし、
持続的な高血糖による疲れや不調が表れてるのかもしれません。

とりあえず、検査の結果はどうであれ、外注検査して損はありません。
問題無ければ安心できますし、ひっかかれば無駄な検査や処置を省けますから。

まずは慢性膵炎かどうかを診断し、ステージ(病期)によって対処します。
このステージ(病期)の判断が難しい・・・次回のオロゴンの現状と詳細で説明します。

でわでわ。