セミントラ経口液 | ふぁんふぁんのしっぽ ~猫の腎臓病・糖尿病 ブログ~

セミントラ経口液

皆様、お疲れちゃんです。
 

ちょっとお久しぶりの投稿です。
いまだポンコツ継続中で、小事をダラダラこなしてる日々です。

映画とかご飯とか猫ネタとか、なにかと書きたい事はあるんですけどね~

今日は“シーフードヌードル”を食べて想いをはせながら、ちょこっとだけあれこれを。



まずはどーでもいいチョコレートネタ。
 

この前宝塚駅にオープンしたカルディ。
宝塚市のpaypayキャンペーンで今月いっぱいは20%還元!

お約束の“ブラックティー”とか“ドレッシング”とか買うついでに、
昔から好きやった“テリーズ オレンジチョコレート”も購入。



オレンジの形してて、房のように取れます。
海外っぽい味と舌触りで、小学校の時に初めて食べて「大好物リスト」に仲間入り。



いろんなとこで売ってますけど、カルディで税込み699円。
これでさらに20%還元なので、「買う」以外の選択肢が見当たりません。

どーでもええ話しです。


さて本題です。
タイトルの『セミントラ経口液』

腎臓病の猫様と暮らす方ならよくご存じのお薬ですが、今年2022年の9月1日に新たに発売されました。
今まではブルーの箱の「4mg/mL」でしたが、「10mg/mL」の赤箱が追加で発売です。



追加と言っても、製品自体は以前から海外で発売されていましたので、
今回改めて日本で承認されただけという事です。
青箱と比べて違うのは有効成分の“濃度”です。

青箱は「尿蛋白の漏出抑制」で承認されていましたが、
赤箱は「尿蛋白の漏出抑制」「全身性高血圧症改善」での承認です。

 


有効成分の“テルミサルタン”については今までご相談いただいた方には説明した事もありますが、
あくまでも“高血圧治療薬”なので、血圧が高ければ尿蛋白がなくても処方されるお薬です。

しかし、今まで獣医師の中には尿蛋白が出ていなければ必要ないとか、
飲んでも飲まなくてもどちらでもいいとか言っている方もいました。

逆に尿蛋白が出ていれば血圧測らずに飲ませてる獣医師も多くいたように感じます。
たしかに降圧作用はそれほど強くないですが、それでも個体差によっては思うより下がります。

もうちょっと責任もってほしい。



結局、今までは「尿蛋白の漏出抑制」でしか承認されていなかったから血圧を考慮していなかっただけで、
本来の薬剤効能を基本に考えていればもっと慎重になって然るべきお薬だと思います。

テルミサルタン自体、個体差や原因・症状の程度により降圧作用の程度は様々なので、
適正な血圧にするために必要な投薬量は個々で違ってきます。

なので、獣医さんには高血圧だから“赤い箱”、血圧は低いから“青い箱”ではなく、
ちゃんと血圧を把握しながら服用するような治療指示を出してほしいです。

僕個人の考えとしては、動物用血圧計を病院で数台用意しておき、
最初はレンタルして自宅計測してもらい、慣れたら各自購入するのが本来の治療方法だと思います。


あと、錠剤が飲める子はセミントラではなく錠剤のテルミサルタンでいいと思ってます。
コストが全然違って安いですからね。



血圧が下がり過ぎて120を下回るような状況が続けば、血流が減り腎虚血で逆に腎臓がダメージを受けます。
乏しいエビデンスと数少ない対処法でしか考察できず、結局標準治療に当てはめてしまう獣医さんは多いです。

アルドステロンというホルモンが過剰になり血圧が上昇してしまう「アルドステロン・ブレークスルー現象」や、
「腎動脈狭窄」による腎血圧低下からレニンを分泌し、全身性高血圧になっている場合についての考察は?

両側・片側に「腎動脈狭窄」が起こっている場合、テルミサルタンでは逆に腎機能が低下しダメージを受けます。
その場合は血管拡張剤のラプロスが有効ですが、どこかで出血がある場合には禁忌です。
(ラプロスの成分であるベラプロストナトリウムは出血を助長する恐れがあります。)

テルミサルタンなどのARBによる副作用でクレアチニンが上昇することもありますので、
そういった副作用も念頭に置いた治療をしてくれるかも重要だと思います。

テルミサルタンの濃度が2.5倍になった「赤箱セミントラ」。
状況を考えながらの投薬が望ましいと思いますので、獣医さんに質問しまくって納得してから服薬して下さいね。

でわでわ。