猫の腎不全・慢性腎臓病 ふくちゃんのお薬 | ふぁんふぁんのしっぽ ~猫の腎臓病・糖尿病 ブログ~

猫の腎不全・慢性腎臓病 ふくちゃんのお薬

ふくちゃんが旅立ってから3週間ちょっと。
少しづつ書いていた記事を加筆修正しました。



あまり短期間しか服薬してないのは書きませんけど、
長くなるので【お薬】と【サプリメント】を分けて記事にします。

【お薬】

猫の腎臓病って大きく分けると2パターンあります。

糸球体のダメージが原因か?それとも尿細管間質のダメージが原因か?です。
恐らく、このダメージが生じた部分の違いで進行スピードや治療効果が変わると思います。
なので、根本原因に合わせたお薬のチョイスが出来れば・・・難しいですけどね。

* 服薬する量はあくまでもふくちゃんの場合です。

* 金額は病院によってかなり違います。



《ラプロス》
・1回1錠、1日2回。
・1錠 100円


腎臓病で処方されるお薬の1つ。
食欲が出たり数値が下がったという報告もあれば、
下痢などの副作用だけでなく数値が上がったという例も。
“フォルテコール”“セミントラ”とは基本的に目的が違いますので、
本来は比較検討するようなお薬じゃないんですけどね。
ふくちゃんは最初だけ服薬してました。

《テルミサルタン》
・1回1/4錠、1日1回。
・1錠 60円(20mg)


猫の慢性腎臓病治療薬セミントラの有効成分です。
降圧剤として人医療で使われています。
ふくちゃんは液体の“セミントラ”ではなく、錠剤の“テルミサルタン”でした。
“フォルテコール”と目的は同じで蛋白尿抑制を目的としていますが、
“ラプロス”とは目的やメカニズムが全く違います。

UP/Cが0.2未満の場合は適応外なので、
UP/Cに問題なければ処方しない獣医さんもいますが、
血圧によっては服薬するべきと思いますけど・・・どうなんでしょうか?
尿蛋白漏出抑制で動物用医薬品の承認取ってるからかな?
体重が5kgだったので獣医師からの指示では1日1回1/4錠でしたが、
自宅で血圧測っていたので状況に応じた投薬をしてました。

《アムロジピン》
・1回1/4錠、1日1回。
・1錠 100円(2.5mg)


高血圧治療薬であるカルシウム拮抗剤の1つ。
“ベニジピン”“シルニジピン”など、末尾に“ジピン”がつく薬剤がありますが、
獣医療では現状“アムロジピン”のみが選択肢です。
理由は獣医療では“アムロジピン”以外のエビデンスがないとの事。
ふくちゃんは院内で200以上、家でも180以上あったので服薬していましたが、
腎臓病が進み脱水が酷くなってからは血圧が下がったので服薬中止しました。
腎性高血圧では“テルミサルタン”“フォルテコール”との併用が多いです。

《フォルテコール》
・1回1錠、1日1回。
・1錠 190円(5mg)


2.5mg(バニラ風味)と5.0mg(ビーフ風味)の2種類あります。
一時期だけ服薬させていましたが、結局“テルミサルタン”に変更しました。
蛋白尿抑制が目的ですが、メカニズムは少し違います。
でもまあ、同じようなものと思っていいです。
ふくちゃんは“ラプロス”と併用していましたが、
途中でジェネリックの“ベナゼハート5mg”に変更しました。
(ほんの少しだけ安かったので。)
 

《ファモチジン》
・1回1/2錠、1日2回。
・1錠 120円(10mg)


胃酸分泌を抑えて制吐剤として服薬します。
“ガスター”という名前の方が一般的かも。
軽度の吐き気なら有効ですが、
胃酸が関係ない嘔吐には全く効きません。
液体のバイアルやアンプルがありますので、自宅での皮下投与可能です。

《セレニア》
・1回1/2錠、1日1回。
・1錠 500円(16mg)


脳の嘔吐中枢に直接作用する、かなり強力な制吐剤です。
これも液体のバイアルがあるので皮下輸液や静脈点滴で投与可能です。
ふくちゃんの嘔吐が少なかったのは“セレニア”のおかげもあるかも。
デメリットは価格が高い!



《レメロン》
・1回1/8錠、2日1回。
・1錠 250円


一般名は“ミルタザピン”で、耳に塗る“ミルタッツ”もあります。
人医療では抗うつ剤として使用され、
副作用として食欲が出る事から猫では食欲増進剤として処方されます。
ふくちゃんには錠剤を飲ませてましたがホントに食欲出てたかは謎。

《オンシオール》
・1回1/2錠、1日1回。
・1錠 250円(6mg)


関節炎(変形性関節症)もあったので飲ませてましたが、
出来れば腎臓病では服薬しない方がいいお薬です。
腎臓病で服薬させるなら最少量で短期間が望ましいです。
ただし、ふくちゃんには全く効いてなかったと思います。

《プレドニゾロン》
・1回1/2錠、1日1回。
・1錠 50円(5mg)


抗炎症作用のあるステロイド剤です。
関節炎に対して“オンシオール”を止めて飲ませました。
が!重度の下痢になったので速攻中止しました。
進行した腎臓病では胃腸の状態がよくないのでその影響だと思います。
基本的に胃薬と一緒に服薬するお薬です。
腎臓病でステロイドを敬遠される方が多いですが、
非ステロイド消炎鎮痛剤よりも負担は少ないので使い方次第です。

《ガバペン》
・1回1/8~1/4錠、1日1回。
・1錠 120円


本来はてんかんでのケイレン発作に対して服薬するのが一般的ですが、
神経性の痛みに対する鎮痛効果があるので“オンシオール”の代わりに服薬。
しかーし!
最低容量でも効きすぎて歩けなくなりトイレにも行かなくなったため速攻中止!
それでもまる元の状態に戻るまでまる二日かかりました。
ふくちゃんにとっては最悪のお薬でした。

《モニラック》
・1回1~5mg、1日1~2回。
・1mg 60円


聞き慣れない名前ですが、“ラクツロース”の事です。
本来は高アンモニア血症のお薬ですが、便秘対策でも処方されます。
少しトロッとしたシロップタイプの液体で、フードと一緒に与えます。
腎臓病末期になると血中アンモニア濃度が上昇し、
脳へのダメージで痙攣などの神経症状が出ます。
これを抑えるお薬ですが、腸内で水分を集めて便を緩くする作用もあります。
ただし、身体の水分を腸内に集めるので脱水している身体では注意が必要。
必ず皮下輸液などで水分を取りながら使うようにする必要があります。

以上!

とりあえず、ふくちゃんが病院で処方された『お薬』を羅列しました。
書き忘れとか補足があれば追記していきます。



しかし沢山飲んだなぁ~
これにサプリが山盛りあるので・・・ふくちゃん、よく頑張りました^^
次回は【サプリメント】編です。

でわでわ!