「アルフォート」を初めて食べた30才の秋! | 元中学校教師が教える学校のウラ話

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公立の中学校で25年間、勤務していた私が「クラス替えの仕方」「修学旅行」「部活」「未納」「モンスターペアレント」「学級崩壊」「いじめ」「不登校」「人事異動」など、今まで話すことができなかった、学校のウラ話をお伝えしていきます。

アルフォートをみるといつも思い出すあの遠足

 

先日、スーパーのお菓子コーナーでこんなPOPを見つけました。

「今だけ!アルフォート58円!」

「安っ!」と思った私は、10個まとめて買ってしまいました。それでも税込み620円でした!そして、家に帰りアルフォートを食べていると、あのときの光景がよみがえってきたのです。

「懐かしいな~!」
「あのとき、初めてアルフォートを食べたんだよな~!」
「あれは衝撃だったな~!」

その光景とは、今から約20年前の秋の遠足の光景です。私が30才の頃の話です。


遠足にはちょっと高級なお菓子の大袋をいっぱい持参!
私は教員時代、遠足があると必ず持っていくものがありました。それは、ちょっと高級なお菓子の大袋です。それも数袋。

 

数にすると小分けのお菓子が150個程度の数です。これは学年の人数分でもあります。持っていくお菓子はその1種類です。

ただ、山に遠足に行くときは、ポテトチップス小袋も持っていっていました。これは山頂に行くと気圧の関係により、袋が膨らむのをみんなで確認するためです。


1種類のちょっと高級お菓子で交換会!
目的地に着くと、お弁当を食べます。その後はおやつタイムです。クラスの子とお弁当を食べ終わった私は、お菓子を交換するために放浪の旅に出ます。

子どもたちが楽しくおやつを食べているところに行き、こう言います!
「ねえ、ねえ、お菓子交換しよ!」

声をかけた子どもはみんな、こう言ってくれます!
「いいよ!」
「先生、コレあげる!」
「コレと交換して!」

私はちょっと高級なお菓子を持っていっています。すると、子どもたちの噂が広がり、お菓子を持った子どもたちがどんどん集まってきます。
「先生!私とも交換して!」
「俺にもちょうだい!」
「先生、コレ食べてみて!」

数10分すると、私が持っていった約150個のお菓子はすべてなくなります。そして、私の袋の中にはいろいろな種類のお菓子の山が築かれています。

ちなみに、「じゃがりこ1本」「ポテトチップス1枚」「クッキー1枚」「ぐみ1個」「都コンブ1枚」など、小分けでないお菓子とも交換するので、袋の中はいろいろな味が混ざったお菓子の山ができあがります。(私は潔癖症ではないので大丈夫です。)


教師と子ども、子ども同士が話すきっかけ作り!
私がこのようにするのは、私と子ども、子どもの同士の話すきっかけを作るためです。

 

私の授業を受けていない子もいます。しかし、来年、私のクラスにその子が来るかもしれません。

遠足で、お菓子を交換した経験があれば、私と話をした経験があれば、何かあったとき、私のクラスに来たとき、少しは私と話すことに抵抗がなくなると思っているからです。

 

実際に、生徒指導主事を長年していた私ですが、「お菓子を交換した先生」と言う印象を持っている生徒も少なくありません。

同様に、夏祭りの巡回や補導のときもお菓子を持って活動していました。すると子どもたちは私をみて、「やばい!逃げろ!」ではなく、「先生がいる!」「お菓子ちょうだい!」など自分たちから近づいてくるのです。

「お菓子でツルなんて汚い!」

こう思う方もいるかもしれませんが、私はこう思っています。
「結果としてみんなが仲良くなれればいい。」
「結果として問題行動がなくなればいい。」
「結果として話しやすくなればいい。」


初めて見るチョコだな!何てお菓子?
アルフォートと出会ったのはある学校で遠足に行ったときです。

香奈さん(仮名)と明代さん(仮名)が私の所に来てこう言いました。

 

香「先生~!私とも交換して!」
明「私も!私も!」

そのときに香奈さんが私にくれたのがアルフォートでした。

私『初めて見るチョコだな~!』

こう思っていた私に、香奈さんがこう言いました。

香「先生~。アルフォート好きじゃないの?」
明「そうなの~?おいしいのに!」

私は答えます。

私「いや、初めて見たから!」

私「おいしいの?」

香「エ~~~~~!!!!!」
明「食べたことないの~~~~~!!!!!」


初めてのアルフォート!
香奈さんと明代さんに勧められ、私は初めてアルフォートを食べてみました。

私「お~!おいしいすぎる~!!!!!」

すると香奈さんがこう言ってくれました。

香「もっと食べる?」

15才も年上で教師の私でしたが、アルフォートのおいしさに感動し、もっと食べたい欲求に駆られ、15才年下の香奈さんの持っていた、残り6個のアルフォートを全て食べてしまいました。

そのときの香奈さんの女神のような対応と笑顔は今でも忘れません。


コパンも初体験!
私がアルフォートをむさぼり食べていると、明代さんがあるお菓子を私に差し出します。

明「先生、コレもおいしいよ!」

私は言われるがままにそのお菓子を一つもらいました。

私「何だ~~~!これもメッチャ上手いやんけ~~~!」

そのお菓子はコパンのメイプル味でした。

もちろん、明代さんの持っていた残りのコパンも全て完食させていただきました。


大量購入!妻に自慢げに話すも・・・。
その日の帰り、私はスーパーに向かい、アルフォートとコパンのメイプル味を大量に購入し、家に帰ります。

そして、私の感動を妻に伝えます。しかし、妻は全く感動していません。そして、一言こう言いました。

「おいしいに決まってんじゃん!」
「30年、生きてきて食べたことなかったの?」

 

香奈さんと明代さんも今では35才。2人とも結婚して子どももいます。家がそんなに遠くないので、年に1~2回買い物に行くとどちらかと会うことがあります。

 

すると、決まって言わるのがこの言葉です。

 

「先生、アルフォート食べてる?」

 

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