「罪悪感」

罪悪感に苦しんでいる女性がいました。

彼女はとても真面目で責任感が強くて頑張り屋さんです。

でもそれゆえに無理をしすぎて周りの人達を気遣いすぎて

周りの目を気にしすぎて自分を追い詰め

つい責めてしまっていました。

だから彼女はいつも罪悪感に襲われていたのです。

 

ある時、彼女はいつものように歩いていてふと気づくと

全くべつの世界に入り込んでいることに気づきました。

 

彼女の内側の世界です。

 

彼女の歩く道は

小高い丘の上にある煙突のある小さな家に向かって

続いていました。

 

歩いていくと、その小さな木でできた

可愛らしいお家の外に誰かが座っています。

 

白髪を綺麗にまとめた可愛らしいおばあさんでした。

 

彼女は何かを切っていて、私に気づくと振り返りました。

振り返った瞬間、ニコッと笑っていいました。

 

「よく来たね。待っていたよ。ちょうどよかった。

いいハーブもとれたしお茶にしましょう」

 

そういって、おばあさんは彼女に手招きをし

てドアを開けて入っていきました。

 

彼女も恐る恐るそれに続きます。

 

中は温かく可愛らしいカントリー調で、

テーブルやいすも丸くて

チェック柄の可愛らしいカーテン窓を飾っていました。

椅子に座った彼女に、おばあさんは

「お腹はすいてないかね?」と聞きました。

彼女はびっくりしながらすいてないといいましたが

おばあさんは「ちょうどできたところだからと」

手作りのケーキを切り分けてくれました。

林檎がキラキラと輝いていてとてもきれいなケーキです。

見つめていると「タルトタタンだよ」と教えてくれました。

 

「タルトタタン」そう呟きながら、彼女は一口食べました。

甘酸っぱさと甘さがいい感じでとておいしくて、びっくりです。

 

お茶の準備をしながらおばあさんは言いました

 

おばあさん:「さて、今日あんたが来た理由はわかってるよ。罪悪感だろう・・

今までずっとあんたはこの罪悪感に悩まされてきた。それはなぜだと思う?

罪悪感は最初は種なんだよ。みんな持っている種だ。

それは人それぞれ、芽吹く瞬間や時期は全く違う。

あんたは罪悪感を育てる名人だ。

罪悪感という種を一度芽吹かせたら

花を咲かせるまでせっせと水をやり

肥料をやって、こまごまと世話を焼いている・・・

 

でもね。そこにばかり集中してちゃだめだよ。」

 

彼女:「じゃあどうしたらいいのでしょうか?

勝手に罪悪感は次々でてくるし

それに振り回されて自分が嫌になりそうなんです。」

 

おばあさん:「それはね。こうすればいいんだよ。

罪悪感が種から芽が出て少し成長してきたら、ほらこうしてね。

(実際に手を動かして)チョキンとちょん切るんだよ。

そしてそれを煮てお茶にして飲んでしまった方がいい。

さっき、私が庭で切っていたハーブがあるだろう?

それはね、あんたの罪悪感だよ。

それが成長していたからちょん切ったんだ。

それを煮て今からお茶にして飲もうとしていたところだよ」

 

彼女はびっくりしてしまいました。

 

「ええ!!!罪悪感を切ってお茶にして飲んだら、

それこそ罪悪感がひどくなるのではないですか?」

 

確かに

普通に考えればそうでしょう・・

 

でもおばあさんは言います。

「いいかい。あんたの中から生えてきたものはすべて愛からできてるんだよ。

怒りも、悲しみも、歓びも、もちろん罪悪感も。元々は愛さ。

愛から生まれたんだよ。

愛から生まれた罪悪感にネガティブな意識を植え付けたのはあんた自身だ

あんたが、これは嫌なやつだ。嫌なものだ。自分を苦しめる悪い奴だ。

そう思いながら水をやり、肥料をやって育ててきたんだよ。

でもね、元は愛からできているんだ。愛に戻してあげればいいんだよ」

 

「でもどうやって?」と彼女はたずねました。

「どうやって愛に戻すのですか?」

 

「これをあげようね」といっておばあさんが

丸っこいハサミを彼女の手に握らせました。

このはさみで、罪悪感が成長してきたら切るんだよ。

その時黙って切ってはいけないよ。

『よ~しよ~し、いい子だね~』そう言いながら切るんだよ。

そうしてね、切った罪悪感を鍋に入れて

水を入れてゆっくり煮だしていく。

そのときも、『よ~しよ~しいい子だね』を

繰り返し唱えながらゆっくりかき混ぜておあげ。

そうすれば、ほら、

こんな風に、美味しいお茶の出来上がりだよ^^」

 

おばあさんはニコニコ笑いながら彼女にお茶を出してくれました。

暖かいオレンジ色のお茶を一口飲んでびっくり。

お砂糖を入れていないのに甘くてとても美味しい。

その上、飲めば飲むほどどんどん心が軽くなっていくのです。

 

これまで自分の中で伸び放題だった罪悪感が

どんどん消えていき、愛で満たされていきました。

「おばあさん、ありがとう!」彼女がお礼をいうと

おばあさんはニコニコ笑顔で微笑んでいました。

 

 

 

罪悪感は誰の心の中にも存在しています。

罪悪感も怒りも、嫉妬も、色々な認めたくない隠したい思いも

すべてそれらは私たちの中にあります。

 

だから悪なのか?

これらはすべて悪なのか?

 

すべて消し去ればいいのか?

 

消し去れば何事もなく素敵な自分でいられるのか?

 

そうならないから私たちは苦しみます。

それらの感情を抑え込み、防御しなんとかしようと

コントロールする。

 

でもそれらはすべて悪ではない。愛です。

 

元々が愛であるなら、愛に戻していけばいい

 

そして自分の中から生まれたものを愛に戻していけるのは

自分しかしません。

カウンセラーやセラピストがヒーリングで取り除こうとしても

限界があります。

 

自分の機嫌は自分がとる

 

自分の癒しも自分でやる

 

そういうことができる時代になりました。

みんながそれぞれ目覚めてきています^^

 

ところで、「煮だしてお茶にする」「ゆっくりかき混ぜる」

とはどういうことだと思いますか?

 

それは「メディテーション」そして「日記をつける」こと

だと私は感じています。

地味に感じることですがコツコツやることでどんどん

自分の内側が開いていきますよ^^私も毎日行っています。

 

おススメですよ♪